英雄譚の裏書き あるいは夢の中の登場人物は最も醒めているということ
ディミネラ・アンブローズは、200年前の魔王討伐パーティで賢者の役割を演じた少女である。彼女は元々早熟で本と星が好きなだけの内気な少女であったが、予言により賢者とされたことで幼くして親から引き離され、大魔法使いゲベールの元で数々の魔法を習得した。
厳しい修行の末、師ゲベールに認められた彼女は、魔王討伐パーティの頭脳として活躍し、3年に渡る冒険の末に遂に魔王を打ち倒した。彼女は褒美をと言われ、こう望んだ。
「では、王立図書館における全裁量権を」
あれから200年、歴代賢者の中で唯一賢者の石の作成に成功し、不老長寿を成し遂げたディミネラ。彼女は今日も王権さえ及ばない図書館の中で、時折星見をしながらのんびり過ごす……はずだった。
これは、下手に長生きしてしまった引退賢者が、周囲の人間から腫れ物扱いされたり、面倒ごとを持ち込まれたり、指一本で政局を動かしたりする、そんなお話。
「長く生きていれば気長になるはず? 残念ながらそこまで浮世離れした生活はしてないわよ」
厳しい修行の末、師ゲベールに認められた彼女は、魔王討伐パーティの頭脳として活躍し、3年に渡る冒険の末に遂に魔王を打ち倒した。彼女は褒美をと言われ、こう望んだ。
「では、王立図書館における全裁量権を」
あれから200年、歴代賢者の中で唯一賢者の石の作成に成功し、不老長寿を成し遂げたディミネラ。彼女は今日も王権さえ及ばない図書館の中で、時折星見をしながらのんびり過ごす……はずだった。
これは、下手に長生きしてしまった引退賢者が、周囲の人間から腫れ物扱いされたり、面倒ごとを持ち込まれたり、指一本で政局を動かしたりする、そんなお話。
「長く生きていれば気長になるはず? 残念ながらそこまで浮世離れした生活はしてないわよ」
先輩と後輩
『ホルス・カムルスの民話・伝承全集 その1』 ホルス・カムルス著 ネラー・ウーテル訳 ディミネラ・アンブローズ監修 pp.221~225
2020/09/14 17:23
神は未来だけを作ったが、人は過去をも作り変える
2020/09/14 17:27
1杯のコーヒーから
2020/09/15 00:00
(改)
無知は罪なりや?
2020/09/15 17:00
誰か神を殺したのか?
2020/09/16 17:07
星をみるひと
2020/09/17 17:28
泥水を啜る
2020/09/19 16:38
アイリスとスズランとガーベラ
2020/09/20 12:40
燃えるほどによく売れる
2020/09/21 13:52
(改)
幸福な王様
2020/09/22 13:07
(改)
来るもの拒み、去るもの追い
2020/09/24 08:00
権威、権力、実力
2020/09/25 17:17
(改)
フォーリナーとエイリアンと
人型のエイリアン
2020/09/26 17:19
ラッダイトはいつまでも
2020/09/28 17:04
(改)
決闘と血統
2020/09/29 17:03
建前と本音
2020/09/30 17:11
(改)
世知辛くコミカルなティータイム
2020/10/01 17:06
兄の心、妹知らず
2020/10/02 17:02
星空の下の
2020/10/03 17:04
大人の味というものは
2020/10/04 17:02