詩集「第六集」
2009-04-21 更新中
青空 たもと
作詞たけぼんだぬき
晴天の 山奥
町を 抜けて
車を走らせる
香川と 徳島を
隔てる 四国山脈
山を目指し 登りいく
三十分過ぎ 山の頂上手前
ことなみの 渓谷を走る
左手に山間を流れる
川あり 丸亀に通じる
土器川の源流 小さき
川なり
その傍らに ひっそり佇む
米穀店あり
その名を 谷川米穀店という
この店の 名物おばあさん
うどんを作り 営業す
店より外に 出でて食べる
人の姿 多し
川に向いてどんぶりを
持ち すするうどんの
音響く
青空 山に 囲まれし
外で食べる うどんの白き糸
誘われ 我も 寄りて 食べる
店の外まで 並びて食べる
人の列 我その中の一人なり
天空 雲なく 晴れ渡り
うどんの音のみ 食欲そそる
讃岐のうどん かく食べ
我は 生きん
*************
大切なのは 今
作詞:たけぼんだぬき
人の一生って 何秒って
いう計算を している
サイトを 見つけた。
人の一生は、約80年。
80年を
日に直すと 29200日。
時間に直すと 700800時。
分に直すと 42048000分。
秒に直すと 2522880000秒。
25億2288万秒らしい。
でも寝ている時間
一日 8時間を除けば
1/3だから
1681920000秒
16億8192万秒
それで仕事や 勉強や 養育されている
時間をまた 除いていくと
どのくらいに なるのだろう。
小さな一秒 という単位だけど
宇宙から見れば 一瞬の閃きより
短い 人の一生
その短さよりも 自分が自分らしく
自分のいのちを 燃やして生きてんぞ
っていえる時間って 一生のうち何秒
あるんだろう
自分の思い通りに いかないのが人生
ほんの刹那の一瞬でも ああ生きていて
良かった。全ての人に 感謝してます
と言えるのは 何秒?
ただ生きて ただ食べて ただ寝て ただ時間を
すり減らして それで本当によかったの?
今のこの苦しい時代に 何を寝ぼけた事を
言っているんだ。
本当にそう思う?
それでいいの?
長いようで短い 人生
楽しまなきゃ
楽しいだけでいいの?
人の事なんか ほっといて自分さえ
良ければいいのさ
本当に そう思う?
生き様って言葉 僕は思うんだ
刹那の一瞬を 精一杯生きる
それが生き様 じゃないかって
どんなに 生きようとしても
たかが知れている 短い人生なら
今この時を 苦しみながらでも
悩みながらでも 血反吐吐きながらでも
動けなくても がんじがらめでも
病に打ち のめされている時でも
一秒は 一秒だものね。
だからさ 今を僕は 精一杯生きたい
いずれお別れの時は 生まれた瞬間から
背中に背負って 生まれてくるんだから
生きたって 思いたいじゃない
君なら どう思うかな?
そんな思いの僕が ここにいる
だから いのちは 大切なんだよ
いつまでも あるわけじゃないから
だからきっと 宇宙一大切な
いのちなんだよ
**********
流れ去る 時の中で
作詞:たけぼんだぬき
僕の 意識とは別に
空に流れる 雲のよに
目の前の出来事が
あっという間に過ぎ去り
今の瞬間にも 過去になっていく
見ている僕が おかしいのか
感覚がおかしくなっているのか
すごい勢いで 時間が流れて
過ぎ去っていく
タイムマシンに乗ったような
そんな気分
止まらない その速度は
きっと自分が 時空間の中で
時計を 止めたからだろう。
周りの速度は そのままなのだ
僕が 止まっているのだ
だから全てが 早く見えているのだ
それは 何時からなのかな
どうして こんな風になったのかな
人とあって 話して楽しんで 全てが
あっという間に 過去の記録になる
いやな感覚。
今という時間を 失ったのか
今日も雲は 流れていく
青い空を 悠々と
僕にはそれすら 不思議に見える
時間よとまれ っていうけれど
それは自分が 時空間の速度と
おなじ速度で 動いている時
感じるんだ。
自分の時空間が 止まると
きっと 今の僕の感覚
全てのものが 飛び去っていく
あの雲たち どこへ行くのかな
幸せな人たちの所へ いくのかな
悲しんでいる人の所へ いくのかな
笑顔を絶やさない 人の所かな
絶望している 人の所かな
何れにいくにしても
僕の前をあっというまに
通り過ぎていくのは
寂しいな
あの雲に乗れればいいのに
笑顔が僕に 何時戻ってくるのかな
流れ去る 時間の中で
むり なのかな
*************
山河の如く
作詞:たけぼんだぬき
さらさらと 小枝や花びらを
のせて 清らかなせせらぎは
町へと流れていく
小さな小さな この流れが
町に着くころには 大きな
大きな流れとなり 大海へと
注ぎ込む
山は 豊かに 悠々と
その姿を 私に見せている
小さな僕も こんな風に
堂々とした 山のように
豊かな心を持った 人間に
なりたいと 人生を生きてきた
道 まだ半ば 遠きその終着点
苦しさ 悲しみ 哀れ 喜び
いっぱい経験してきた。
流した涙以上に 胸にいっぱい
詰っている。
欲張らず しかし 貪欲に
自分の人生を目指して 進みたい
青年の頃の僕は 紆余曲折の連続
悲しさの余り 自暴自棄にもなった
あまりの悲哀さに 暴力的にもなった
なんでもできると 天狗にもなった
持て余す 資金に 人を見下した
そんな時期もあった
全ては 人生の 通過点
されど いのちに刻まれた 経験という
この宝物は と僕の誇り
大切な大切な 私の歴史
どれ一つも無駄に過ごしてこなかった
それだけが 僕の栄冠
いずれ私にも 必ず終わりが来る
誰人も 逃れられぬ定め
自分に正直に Honesty
友に希望を Hope
友に幸せを Happiness
そう願って生きるあなたは
もっとも素敵な人間だ
私の思いが あなたに届けば
I am very happy.
青春真っ只中のあなたに
送る三つの H
是非受け取って もらいたい
生きてきた 誇りを持って
あの山河のように 堂々と
生きていこう
私はあなたたちより 少し先に
いるだけ 半歩の距離もない
平凡な 男
だから あなたが分かる
真っ直ぐな道を あえて
曲がりくねって 生きてきた
私
でも無駄な事は 一つもなかった
これだけは言える
あなたと一緒に 生きられる
僕は幸せもの
生きていて よかった
あの山河の如く
悠然と進もう
納得のいく 人生だった
と言える その日まで
********************
全ての青年に贈ります
********************
***********
大切な いのち
作詞:たけぼんだぬき
副題:進展の無い病
毎日の日々が 過ぎていく
全く 良くならない病
頭痛 とふらつき感
頭が どんと重くなり
痛みが続く
薬を飲んで しばらくすると
眠気がくる
気がつくと 時計が進んでいる
もう何日もそんな日々が続いている
すっきりする日が 日に日になくなる
考えている時間が なくなっていく
痛みに 耐えてなんとかしようと
するけれど どうにもならない
生きているっていう実感は
こんな事なのか?
疑問を自分に 投げかける
解決するのだろうか
気だるさと 頭痛とふらつき
一度に来る時は 苦痛だ
自分の体で ないように思う
沢山しなければならない
問題が山積みなのに
人ってわずかな時間をどう活かすのか
これも人の智慧って 思う
たっぷりあってもなくても
智慧で解決していかないと
いけないんだなって痛感している
少ない一日 智慧を巡らせて
毎日に取り組んでいこう
そしてこの病が一日も早く癒えるように
祈っていこう。
自分の人生の道を 歩んでいこう
終着点までまだまだ先
歩き続けるのが大切だから
何故って それが僕の人生だから
大切な 親から預かったいのち
大切に大切に そして大切に・・
**********
安らかな 心を
作詞:たけぼんだぬき
副題:いのちにありがとう
暗雲棚引く 小さな頭に
爽やかな一風 本田美奈子.
アヴェ・マリア 素直に
溶け込む その歌声
苦しみと 苦痛の中で
マリアのような 歌声
あなたは そんなに素敵な
生涯を この世に残して
そのために 生まれてきた
あなたの声は 今の私に
安らぎを 与えてくれる
アヴェ・マリア
ささやかな人生の
ささやかな このひと時を
私に 与えたもう あなたは
やはり マリアなの
小さな人の 思いを優しく
包み込んで この時だけ
私の頭から 頭痛という
二文字は 消えてなくなる
爽やかな 気持ちだけになる
あなたの歌声に 私は聞き入る
この大切な時間を 私は全てを
あなたの歌声に 身を任せられる
幸せな このひととき
あなたは 私の中で 光り輝く
安らぎを ありがとう
今日も私は 生きてきた
生きていて よかった
全てのものに ありがとう
*********
言葉を知る
作詞:たけぼんだぬき
副題:自戒の為のポエム
言葉は いのちから発する
いのちとは その人の全て
今のあなたが 表れる
人をどう思うか それは
自分をどう思うか である
人に ものを教えてもらう時
その人に 教えろよ とは
言わない
人に何かをして もらった時
ありがとう ご馳走様
言えない人は 哀れな人間だ
自分を 活かしてくれている
その人を 敬う心のない人間は
下の下の 下らない人間である
人は 自分一人で
生きているのではない
自らの いのちすら
多くの 人々によって
支えられているのだ
人にものを言う時
自分が全てを知り尽くした
顔をしてものを言うな
君が知っている範囲など
たかが知れているのだ
人は生きた分 経験した分
それしか 知らないのだ
だから 知らない事を
教えてもらったら 感謝する
その姿勢が 大切なのだ
これからを担う 人間が
謙虚さを忘れて どうやって
後輩に 伝えていくのだ
後輩に 謙虚に学べと
言えないではないか
私を含め 戒めねばならぬ
私も知らない事は書けない
知ったかぶりをしても
人はすぐ見抜く
そうしたものなのだ
自らを厳しく 戒め
新たに 出直せばいいのだ
何度でも 出直せばいい
あやまちを 忘れるな
失敗したら 何故失敗したかを
考える
この試行錯誤が その人を
大きく成長させる
また 今日から 新たに
人生という 長い道を
一緒に 歩んでいこう
肩を組んで 歩めば
苦しい人生も 楽しい
ものになっていく
君を心配する 人が
一人でもいれば それは
幸せなことではないか
君の 大切な人になるではないか
君のあやまちを観て 見ぬふりを
するような奴は 君の友じゃない
また君も そんな小賢しい人になるな
自分に誠実であるように
友にも 誠実を貫け
それこそ 尊敬されるべき人なのだ
恥ずかしくない 人生を
共々に 歩みいこう
どこまでも 誠実に
**********
春の夜の夢
作詞:たけぼんだぬき
あなたに 会えた夢を見た
あなたはとっても素敵な
ピンクのドレスを身にまとい
華麗に花園を舞っている
顔には満足に満ちた笑顔
僕が声を出す 名前を呼ぶ
でも音が出ない
精一杯叫んでみる
声が出ない いや 音がない
静寂というものではない
音そのものが存在しない
全くの無音
お日様も 水も 花も 草木も
こうしてあるのに 音だけがない
君と僕の間を隔てる 透き通った川
その流れにも 音がない
さらさらと 流れているはず
どうして聞こえないの
僕の声が どうして君に届かないの
僕は ここにいるのに
涙が 溢れて出て来て
悲しみに包まれていく
スポットライトのように君だけに
光はあたる 僕の周りは真っ暗
悲しくて 寂しくて
胸が詰りそうになった
足元の草原が涙が落ちるのと
同時に消え去った
ぽっかり 空いたその場所から
真っ青な空が見えている
そして僕は涙があふれる
次の瞬間に真っ青な空に向って
すごい勢いで落ちていく
落ちるというより吸い寄せられる
どこまでもどこまでもぐんぐん
ぐんぐん下へ 下へ どこまでも
落ちていく
落ちても 落ちても 大地がない
永遠に 落ち続けるのだろう
体がふわーっと軽くなる
その瞬間に目が覚めた
見たものは全て夢だった
だけど、流した涙だけは
枕を濡らすほどに流れていた
切ない程の悲しみだけが
僕の周りに残っている
濡れた涙の冷たさと共に
一人 部屋に残された
僕だけがそこにいる
刹那の春の夢
時間は無情にも
私を置き去り 行ってしまった
遠い彼方へ 君と共に
**********
幼き日のショートケーキ
作詞:たけぼんだぬき
あれは 何時のころだろう
まだ僕が 小さかった頃かな
近所にいた 同級生の女の子
僕はその頃 ひ弱な子だった
すぐに熱を出して
学校を休んでいた
その子は いつも学校帰りに
僕が休んでいると 家に来てくれて
僕に声をかけてくれた
優しい子だった
その頃の僕は 年齢の割りに
幼稚で 未成熟な子として
扱われていた。
熱を出せば
すぐに39度近くまで出た
だから 僕にとっての 記憶は
熱にうなされている記憶ばっかり
トイレに行くのも ふらふらしていた
熱こそ今は出ない体になったけれど
ふらふらしている感覚は あの頃と
よく似ているなあ と感じている
その子が一度 僕のお見舞いに
ショートケーキーを持ってきて
くれた。
綺麗な箱に収まったショートケーキ
初めて 食べた 甘いものだった
熱にうかされ 舌が 変になっていた
僕だけど その甘さが今も
彼女の優しさと 一緒になって
残っている。
もう今ではおばさんになった
彼女
可愛い記憶は いつまでも
僕の中に 残っている
*******
蛍見の牡丹
作詞:たけぼんだぬき
副題:レッドクリフ2見し後蛍見公園探索す
まんのう たもと
小さき せせらぎ 流れ
種々咲き誇る 牡丹花
我 その間 ゆるりと歩む
欲望と 嫉妬と 殺戮の
映画見し後の この静けさよ
我ふと 安らぎ感じぬ
壮大中国 舞台にし 繰り広げたる
千八百年 遠き昔の 国取り物語
曹操 劉備 孫権の 何れの国も
既になく 遙か過去に展開す
人と人との争いは 血の海 作る争いす
権威という名の元に 無残な戦争行いし
慰めあるとせば
小喬 尚香 二人の女性の涙かな
小喬 死する 兵士の山を見て 平和を願い
尚香 潜入せる 敵陣 一兵士 思い
彼らが死 為に 涙を流す
二人 女性の流した 涙あれど
殺戮止まず 多くの人
あるは 猛火に焼かれ
あるは 槍 胸貫き
あるは 無数の矢 受けて
あるは 火の玉 飛び来たり
あるは 長江 流れに 流れしか
あるは 嫉妬に狂い
あるは 疑惑に 差なまれ
人々 無数に 死せんとか
悲しき 思い 我 涙落ち
哀れ兵士の 無念やいかんと
思わざる
牡丹の花道 歩み来て
讃岐の 山河 眺め見て
池の水面 穏やかに
我の心を慰めん
一人 行く道 人生の
悲しき定めの 山路越え
生ける この身の ありがたし
胸に 牡丹の咲く道を
あゆみし 今日のこの日こそ
我の 喜び 感涙を
咽び泣きつつ 歩みたる
悲しき性の 身なれど
願うは みなの 平穏を
祈るがごとき 牡丹花
可憐に咲きて 我うれし
山に 静寂 川清く
いのちの 大地 喜ばし
人生 瞬時の 宝日と
なりて 夜も更けたもう
安らか 願い 今日も終う
讃岐の夜は ゆるりと更けぬ
寂夜 今なり
心 安穏なり 静寂なり
**********
キャンパスに咲く笑顔
作詞:たけぼんだぬき
副題:小説「YOSHI」第二章に寄せて
寂しさも
悲しさも
辛さも
もどかしさも
全てを包んで
学び舎に風が吹く
君の笑顔が
キャンパスに
輝く時
僕の悩みは
嘘のように
消え去る
自由な 学生たち
学び舎にある
集いの場
三号館脇
キャンパス
こんなに自由に
こんなに楽しい
こんなに青春の
こんなに素敵な
キャンパスが
僕らの
語らいの場
何もかも
嘘のように
楽しいのに
何故 君と
愛を語らう事を
許されないの?
どうして自由じゃ
いけないの?
人生に一度しか
この時間はないんだよ
生涯に一度しかないんだよ
君をこのキャンパスで
愛しちゃいけないの
誰がそれをとめるの
何故 止めるの
二度とない時間なのに
君を愛した
俺のせい?
愛を受け入れてくれた
君のせい?
互いの青春は
あの時のキャンパスに
置かれたまま
ずっと止まってるんだ
もう君の笑顔を
見る事は出来ない
そして僕は 老いた
若きあの時代の
僕じゃないんだ
君の笑顔は
僕の胸の中で
そのままなのに
悲しいんだ
切ないんだ
二度と見れない
君の姿
二度と 見れない
あの時の芝生
二度と香れない
青きキャンパスの香り
そして肌に触れない
キャンパスの風
二度と戻れない
あの時の俺
********
雨無情
作詞:たけぼんだぬき
早朝より 降る雨
大地を濡らし水溜まり
歩けど 靴濡れ 体寒し
気圧 変化し為か
頭痛 朝より続く
体調悪き時 天候不順なり
物事考える 意志もなく
ただ 横たわるのみ
昼過ぎ ようやく 僅か
治まれり
また無為に一日
過ぎ行かんとす
意識もって 抑えるように
すれども 抵抗無駄なり
TV見るも辛し
道に一匹の猫 雨濡れ毛並み
哀れに見ゆれ
どこから紛れ来るやも分からず
助ける事も出来ず
何と薄情な 自分なり
せめて 起き出して
拭いて やりたし
誰も 拾うものなし
野良猫 定め
可哀想
無力なり わが身
頭痛 止みせば どのようにでも
出来るものをと 嘆くのみ
小さき いのち 大きないのち
いずれも一つのいのちなれば
無情なる 雨やみたまえと
思えども 何の効力 なし
空灰色の 色湛え
恨めしく 眺めたる
無情の雨 無情の時
今日もまた 過ぎ去りぬ
医院より もらいし
小さな 錠剤に
頼みをかける
もどかしさ
情けなき 思い
胸に ひろまりて
涙 あふれん
我が まなこ
無情の雨は 降り続く
心に雨が 降り続く
********
相模湖遊覧船(愛の詩)
作詞:たけぼんだぬき
そういえば 君と二人で
忘れられない 相模湖
足こぎボート 乗ったよね
楽しかったね
ちょっと怖かったけど
君と二人なら 笑いあい
ペダルを踏んでこいで
湖の 真ん中まで行ったっけ
誰もいない 湖の真ん中
僕たちの笑い声だけが
湖に反射していたね
とっても綺麗な水面
風もなくて 鏡のようだった
楽しかったよね
遠くの山から 時折
鳥の鳴き声が 甲高く
聞こえていた
空には うす雲が
横になびいて
湖面に映っていたっけ
僕がちょっと揺すると
君はきゃあって叫んで
僕に抱きついてくる
その動きに合わせて
船は大きく傾いて
もう少しで 転覆する
所だったっけ
あれには僕も
ひやっとしたけれど
すぐに船は元に戻って
君との 甘い 本当に
甘い キッス
あれって君が
飴を舐めていたからなの?
レモン味の キッスだった
何で こんな事を
思い出すのかな
今 不思議な感覚
白鳥の 形をした
小さな 遊覧船
湖の真ん中で
楽しそうに 揺れていた
そういえば あの日に
買った ペンダント
君はもう付ける事が
出来ないけど 今でも
あるのかな
相模湖の形をした
金色の ペンダント
あの時 君の赤い
セーターの胸に
付けてあげたでしょ
あの時の 笑顔が
とっても素敵だった
湖の風も君と僕の間を
邪魔するようにすり抜けて
僕らの邪魔をしたっけ
楽しかったね
あの 一日
君が持ってきた
おにぎりと漬物が
美味しくて
欲張って三つも
食べたっけ
おにぎりに
君の愛情が詰っていた
楽しい 思い出を
ありがとう
もう二度と会えぬ君へ
感謝の気持ちを込めて
もう一度言うよ
ありがとう
*********
中央フリーウェイが流れる中で
作詞:たけぼんだぬき
車は 一路平塚へ
道路の渋滞も
車の中は 会話が弾む
楽しい三連休
君と友人夫婦 そして僕
車は スカイラインセダン
エンジン音も快適
社内は お菓子とジュース
友人の奥さんと君は
きゃあきゃあ言って騒いでいる
友人が 相模湖まで
遊びに行くのに 誘ってくれた
ドライブってこんなに楽しいもの
なんだって初めて知ったのはその時
平塚まで出て 後は ひたすら
国道412号線を突っ走る
相変わらず君たちは 会話が弾むね
ずっと話している
面白くなって 友人と苦笑い
友人の指示でテープを一本
カーオーディオに入れる
流れてきたのはユーミン
THE 14th MOON だったね
ドライブには これが最高さ
友人の一言
うんそうだね と僕
君たちの声と ユーミンの声が
入り混じって まるで銭湯に居る気分
曲は 中央フリーウェイがかかった
車内が急に静かになる
ユーミンの声だけが車内を埋めている
車窓から見える景色は もう既に
森の中 緑の木々が後ろへ流れていく
ユーミンの歌声が 僕を旅に誘うんだ
タイヤのリズミカルな音と
曲がぴったりと収まる
素敵な時間
友人は体を曲に合わせて揺すっている
白い水平線の先 細くなる点に向って
進んでいく
空の雲も 追いつけないようだね
少しずつ後ろへ流れてゆき
景色がどんどん飛んでいく
友人は鼻歌を歌いだす
後ろの二人も曲に合わせて
歌いだす
一瞬の静けさは消えて
また楽しい会話が戻っていく
そこに僕がいる
何か嬉しくなってくる
目的の相模湖はもうすぐ
いっぱい楽しもう
今日は 嬉しい一日だ
君は笑顔で溢れている
楽しむ時間は 沢山
精一杯 今を楽しもう
君となら いつまででも
続いて欲しいと 願いながら
車は 快適に走っている
楽しい4人を乗せて
**********
ギターケース
作詞:たけぼんだぬき
古いギターに ワックスを
かける僕 時々こうして
楽器を 磨いてあげる
楽器って 不思議
優しく 光れ 輝けって
思いを込めると
素敵な音が 響くんだ
どうしてなのか
僕には 分からない
このギターは 僕が
19歳の時に買ったもの
先輩に薦められてね
渋谷駅側の小平ギター
練習用のギター
薦められたギターは
三本
三万八千円の練習用
五万九千円の
小さなコンサート用
最後に薦められたのが
38万円だった。
38万のギターは
音色が違ってた。
ハードケースも素敵
淡い紫色のストライプ
がケース側面に走っていて
ボディ中央に金色で
KODAIRAの文字が
掘り込まれている
素敵。
だけど僕には 買えない代物
今でも あのクラシックギター
欲しいけれど
楽器に費やす お金もない。
日頃の算段に 明け暮れる
毎日 あの時に
買っておけば 良かった
結局買ったギターは
練習用の安いのになった。
それでも きちんと手入れを
欠かさずに 続けて
もう三十年を超えた
そのギターケースの
隅っこに小さな光るものを
見つけた。
なんだろうと ふさふさした
保護する内張りの 起毛素材を少し
浮かすと 出てきた
小さな付け爪
僕が使った記憶が無いもの
ひょっとして 君のかな
そんな事を思いながら
それを指で挟み見つけていた
ギターケースに 残った この
付け爪 君を思い出すのに
十分だった
30年もこの中に
眠り続けていたのだね。
僕はまたそっと ケースの
あった場所に戻した。
永久にそこにあって欲しいから
その時 きらりと光った
君が 微笑んでくれたんだ
綺麗に手入れしたギターを
しまう
何故って 涙が出て
止まらなく なったからさ
*********
遠き 追憶
作詞:たけぼんだぬき
世の中の厳しさも
世間の冷たさも
人生生きていれば
当たり前と思い
自らを説得して
納得させて
そうしてここまで
生き恥を晒しながら
生きてきた
残せるものなど
何一つないのに
一体 どうして
あの時君は 生きろと
私に 残したのだろう
君の後を 追いかけて
いった方が良かった
残された私の 最後の
望みは 君の元へゆきたい
それだけさ
他に何がいるというのか
何にも要りはしない
人の為に そう思う自分が
いても 今は何にもできゃしない
山も 川も 空に浮かぶ雲も
そんな僕を嘲笑うかのように
悠然としてやがる
憎らしいほどにね。
きっと俺は
疲れているのだろう
そんな虚しい思いに
いつまでも
浸っているよりも
君の元へ 飛んでいければ
どんなにか 幸せだろうに
どこまで 生きていたって
結局は同じことさ
心の底から 嬉しいことなんて
ありゃあしないのさ
だけど こうして生きていなきゃあ
君の事を思い出す事が出来ないから
涙を拭いながらでも
生きているだけなのさ
君は言ったよね。
生きられる人は幸せ
生きられる人は生き続けなきゃ
いけないんだよってさ
本当にそうなのかな。
今の僕は それすら信じられなく
なってきて こんなに苦しんでいる
人生って人が生きる事 だけなんだろう
それ以外には 何もないんじゃないかな
きっとそうなんだ。
喜びも悲しみも 切なさも虚しさも
時が過ぎれば 只刹那の出来事
お日様や お月様はそんな僕を
見て笑っているのだろうな。
今を生きていられるって事に感謝しないと
いけないのだろう。
きっとね。
生きたくても生きられない人だっているんだ
やっぱり贅沢なんだね。 僕は
君との過ごした日々が
僕の今の支えになっている事だけは
間違いない事なのさ。
永久の眠りについた君へ
心の花束と 永遠の愛を贈るね。
ゆっくりとオヤスミ
僕が そちらに行くまで
*********
春の 讃岐路
作詞:たけぼんだぬき
いつも歩きなれた
河川敷の遊歩道
ゆっくりと 歩く
子供たちが 遊んでいる
もうすっかり 暖かくなって
子供たちも 楽しそうに
キャッチボールをして遊んでいる
川の流れは 細くなって
雑草の生い茂る
そんな所にも 黄色い花が
顔を見せている
空は 霞がかかったように
鈍く見えている
讃岐の山々も 霞んで見にくい
川のラインだけが 僕には不思議に
見えている。
あの山から流れてきているはずなのに
ここからは見えない。
四国山脈の山並みは私たちの住む大地を
育むんだ。
ちっちゃな自分がここにいる
橋の上に車が通り過ぎる
車内にはどんな人が乗っているのかな
急いで仕事に向っているのかな
家族連れで 楽しんでいるのかな
一人でドライブかな
色んな人々が色んな思いを乗せて
橋の上を通り過ぎていくんだね。
河原の咲く花たちも
それぞれがその場所に 一生懸命
花を開かせ 自分を主張しているんだ
人生の花を 僕も咲かせなきゃな
どんなにちっちゃくても良いじゃないか
自分を精一杯にお日様に向ってさ
見せつけてやれば いいんだ
それでいいんだ きっと
きっとね
*********
帳 下りる頃
作詞:たけぼんだぬき
日々の中 とばり降りる頃
いつも 切ない気分になる
その日の 終わり
眠りの前 刹那に
胸に迫り来る
寂しさを
一人 窓から見える
街灯の灯りを見つめ
嘆きのその中で
自分を そっと置いてみる
流れる 車のライトすら
寂しさを煽る
人生の この時を
一人 おめおめと
恥ずかしさもなく
生き延びている
よくもまあ そうして
生きられるものだと
自分で自分を責めてみる
どうでも いいような
顔をして ちらちら
光る あの星に
馬鹿野郎と 叫んでみる
生きている 実感を
味わい生きたい と
願うけれど
薬に頼らないと
生きられない己自身に
情けない気分に
浸ってしまう
いつまで こうして
生きるのだろう
時は ただ虚しく
過ぎていく
このとばりが 明日の朝
破られるまで 僕は
眠り続ける だけなのだろう
それが人生というものなのだ
それが虚しくても
切なくても
明日はまたこうして
来るのだから
僕は この帳の中に
消えてしまいたい
そんな思いに 苛まれる
今日もこうして
過ぎていくのだ
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蒼天駆ける天馬
作詞:たけぼんだぬき
蒼き空 春朝の如き
爽やかにして その姿
また見事に そこにあり
彼の体は隆々として
勇まし
駆けるその脚 まさに
逞し
彼 まだ若し
その目 純粋にして
ぎらぎらと 燃え立つ
その口 引き締まり
正に 青年の中の勇たり
ああ 何処にいくか
彼の 求める 正義
その旗 背に立て
勇ましく 進みたれ
生きる道 迷う事
多かれど
躊躇う事 彼に無用なり
悩み多き 青年期
されど 留まる事なかれ
君は 多くの道を
駆け抜け 勝利せよ
蒼空 翔るが如く
悠然と 進み行け
君が前に 壁ありと言えど
乗り越えぬれば
小さな小石にすぎん
君の求めたる 信義貫け
君の行き着く先は まだ遠し
弛みなく 怠らず
ひたすら突き進め
人 君を見て 笑いても
気に病む事 無用なり
人を見て 笑わんような輩に
仁を尽くすものなし
君 人のために 我のために
止め処なく 流す 涙も
汗に変え 進み行け
おお 君よ 青年
僕の愛する 言葉
信義こそ 君の宝
勇気こそ 君の栄冠
僕の前を 胸張り
行進せよ
尊き そのいのち
燃やし 悠然と
進み行け
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さざ波に揺られて
作詞:たけぼんだぬき
潮騒の音が 聞こえる
浜辺に 佇む
あなたの姿が
私の心を
満たしてくれる
砂と戯れる
あなたの笑顔に
癒される 自分がいる
時は またこうして
流れ去っていくけれど
いつまでも あなたの
側にいたいと 願う
波とたわむれる あなたの
笑顔が 輝いて見えている
空は どこまでも 澄み渡り
風は 長い髪を なびかせて
そんな あなたの 姿を
ビーチに 寝転がり 見ている
そんな そんな
自分がいる
風の音が 戯れて
浜辺を 通り過ぎていく
あなたの 姿だけが
私の心に なぐさめを
与えてくれる
海の彼方に 浮かぶヨット
波間に 見え隠れしている
風に膨らむ ラテンセイル
波に揺られ 進んでゆく
時はまた 戯れて
過ぎ去って いくけれど
あなたと こうしている
こんな時間が 僕は好き
あなたの傍らに
寄り添うだけで
僕は 幸せだから
波間に 消え去ってく
ヨットの姿に 見つけたよ
風に乗り 二人の愛も進んでく
限りない あの空のよに
どこまでも どこまでも
二人だけの 世界へ
二人だけの 時間へ
寄り添い 語らい
それが 大切な事
それが 今の二人に
宝物なのさ
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