詩集「第一集」
吹きすさぶ風の中で
作詩:たけぼんだぬき
流れる雲は たなびいて 空はグレーに 染めわたり
まあるく輝く 月さえも 空の色に 包まれて
大地に 生える草たちも 横になびいて 倒れそう
遠くに見える 光さえ ゆらゆら揺れて 消えさりそう
草原にいる 犬たちも 空を見上げて 吼えている
怯えて 震えて 悲しそう そこに佇む 人たちは
木の陰越しに 見上げてる
僕はといえば 見つめるだけ どうする事も
できゃしない わが身も 空に飛びそうな
踏ん張る足さえ 震えてる 悲しみの 中にいる僕は
声も出せずに 潜んでる 荒れ狂う風たちよ
何を求めて 荒れ狂う 心寂しき 故なのか
怒りに燃える 声なのか
どうにもならぬ この身のこと
焦りも消えて 空の上 求める思い
強けれど それさえ出来ぬ 虚しさよ
そびえるビルも 風の中 今にも崩れて いきそうに
生きる勇気も 消えうせて 今このときを 生きている
疲れ果てたる わが身さえ 置き場もなくて ここに立つ
風に揺られて倒れるか 体の弱さに倒れるか
倒れてわかる 弱身の 辛さもありしが
悔しさが 先に我が身にしみ通る
進むか 死ぬかの選択を 天は我に求むるか
いずこにありて それを問う この場に下りて それを問え
引く場もなきて この身をば わが身持ち行け どこへでも
天の裁きに 身を任す 悔やむことなき 身なれば
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二月の草原を
作詩:たけぼんだぬき
草原の真ん中に一本の線路が延びている
どこに続いているか僕にはわからない
列車の窓から見える景色はゆっくりと
動く絵のように見えているのかな
どこまでも動き続けて僕のすぐ側まで来たとき
僕はその中の絵に入っていけるんだね
空には暖かな太陽が眩しいほどに輝き
僕を暖めてくれる
僕にわずかなまどろみを与えてくれるんだね
こんなにゆったりした気分は久しぶりだよ
僕の心にふっと昔見た原風景がよぎる
雲は何事もなかったかのように
ゆっくりと流れていく
不安な気持ちはもう今の僕にない
あっ 今遠くから汽笛の音が聞こえている
こちらに近づいてきているようだ
乗り合わせた乗客の楽しそうな話し声まで
乗せて僕の耳に流れ込んでくる
草原の香りは僕の鼻をくすぐり甘い香り
と懐かしいものを包んで僕の楽しい思い
だけを残して全てを消してくれる
古よりここにあった草原は時を越えて
幸せを運んでくるんだね。
二月の草原に光がまばゆく光る
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今の君がいるから
作詩:たけぼんだぬき
もう昔の事は忘れよう 素敵な思い出として
封印しよう 頑丈な鍵のついた宝石で飾られた
箱に詰めて きれいな草原の大きな木の下に
埋めよう 誰にも気づかれないようにそっと
だって今僕の前にはいつも僕を見守ってくれる
君がいるから この今を大切にしていきたいから
きらきら輝く君の瞳の中に いつも僕が映っているように
君を一番大切に思わないと ばちがあたるもん
こっちを見つめている君の頬にキスをしたい
いつまでもこうして居続けていたい そして
これからもずーーーと僕の側にいて欲しい
この世が終わっても、世界がなくなっても
いつまでもいつまでも 永遠の時を過ごしたい
小さな花が咲き乱れる草原で いつまでも
どこまでも そして 永遠に・・・・・
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山の奥の小さな公園
作詩:たけぼんだぬき
小さい頃山の奥にある小さな公園で
よく遊んだものだ 木々の間から
漏れて来る木漏れ日を見るのが
大好きな少年だった。
公園には地面いっぱいに枯葉が落ちて
歩いているとまるで 雲の上を歩いて
いるような気持ちがして走り廻って
遊んでいた 公園に三つの遊具が
置かれていた
一つは ブランコ 座る木の部分が
腐りかけていて ブランコで遊ぶには
コツがいった 木を止めている金具に
足を乗っけて 思いっきり揺さぶると
すごくいい気分で 前後に揺らされて
飛んでいるような 気分になった
たまに落ちる事もあったけど 枯葉の
絨毯がやさしく 僕を受け止めてくれた
二つ目はシーソーだった
でもこれは仲の良かった Yちゃんとじゃないと
遊べない ある日彼女が病気で遊べなかった時
すごく寂しくて 山の中腹の秘密の洞穴で泣いた
三つ目は鉄棒だった 鉄棒も誰も遊ばないから
錆びていて 何回も遊んでいると手が茶色に
染まって痛かった
そんな日々を 何か大切なもの
のように思い出すのは 何故だろう
もう帰ってこない あの日の山は
夕日に赤く 染まっていた
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遠くにある幸せより傍らにある優しさを
作詩:たけぼんだぬき
一人で一生を終えるのだと思っている
もう僕の傍らには愛する貴女はいない
15年前の秋一人で君は帰っていったね。
その事が僕をどれほど悲しませたか
知っているかい? どうして貴女にあんな
ひどい試練を与えたのだろう
優しかった君を今でも心に抱いたまま
とぼとぼと暗闇を生きていかなきゃならない
君は亡くなる前にお兄さんに言ったそうだね
一周忌が過ぎるまでは言わないでくれと
なんて薄情なんだ 君は・・・・・
こんな男が残って何故君のような
素晴らしい人を 連れて行くのだろう。
僕は今でも癌を許せない きっと永遠に許せない
どこにいても何をしていても僕のマブタを閉じれば
君の笑顔が鮮やかに映っているのに 目を開ければ
もう君はいない こんな現実に
何度付き合わされるのだろう
ひどいよ もしこの世に神と言うものがあるのなら
お前こそ悪のなかの悪だと罵ってやりたい。
それを忘れようと何年の月日が過ぎ去ったのか
ぼろぼろになるまで働いてみた事もあった
酒の中に埋まるほど飲んだ事もあった
だけど忘れるどころかもっと鮮明に脳裏に
残るようになった
一体俺には何があるのだ 何を求めているのだ
何度も自分に問うた だけどね・・・だけどね
結論は出ないんだ こんな胸の苦しみを
いつまでも持って 生きたくないよ
目の前の幸せを 求めていきたいんだ。
そうしないと おれ自身がつぶれちゃうじゃん
何故君は25歳という年で いっちゃったんだ。
僕に楽しい 思い出だけを残して
なぜ・・・・・
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かがみ
作詩:たけぼんだぬき
写った 山に
そっと 手をおく
つめたい 感触が
手に 伝わる
幻影は 一瞬に
消えて いく
遠くに 写る
山々と 木の枝が
そっと 微笑んでいる
そう 太陽と緑と
窓が 一つになって
鏡に 幻を写してる
だから 僕は
そこに いけない
この身を 捨てて
そこに 飛び出す
そこにある山を 掴むんだ
だけど・・・
手には つめたい感触が
残るだけ
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お遍路さん
作詩:たけぼんだぬき
道をとぼとぼ 歩きながら
歩いてくる 一人の老父
傘もささずに 濡れながら
河川敷を 歩いてる
声をかけて 聞くと
四国巡礼に いくという
このあたりは 寺がないのに
不振に思って 尋ねると
親戚が ここにいるという
何故傘もささずに 歩いてるの
と聞くと出かけるとき忘れてた
という返事 これからどこへ
と聞くと 食事にいくと
何故 巡礼をと 問いただすと
娘が病気で 平癒祈願にと
何か哀れで切なくて その後聞けずに
その場を去った。 傘だけあげて
とってかえして 考えた
あの人自身が 病気ではないかと
悪い事をしたかなと 思いつつ
人には色んな悩みや 苦悩があるんだと
それに必死に 立ち向かっているんだなって
思った
今日から僕は また一つ
一歩から道を 歩いていこう
あのお遍路さんのように まっすぐに
四国の山は やさしくお遍路さんを
見守っている
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言の葉
作詩:たけぼんだぬき
言の葉
ことのはっていう響きが 大好き
言葉っていうと 何かつめたいかんじで
すきじゃない 人を温める言の葉には
かがやきみたいなものを 感じる
言う事が行動であれば それにのせるのが
「葉」 人へ伝えたいという思い
「言」 と 「葉」 ってなんか素敵じゃない
人のうちからわき出る
いのちの叫びを 感じるんだ
父が昔 言の葉っていう同人雑誌
出版していて 香川の戦友たちに
贈っていたっけ 小さかった
僕には わからなかったけれど
それにも深い思いがあったんだって
最近になってわかってきた
戦後の混乱の中で ちりじりになった
友をその本で つなげようと していたんだね
僕は 小さな頃から 父の影響を
大きく受けて育った 父のしてきた
業績を云々 するんじゃないけど
民謡保存会を作って 活動していた
父も好きだった ふるさとの歌祭り
に出演した父を 誇りにも思った
多分僕は その影響をいっぱい
受けているのだろう
これから僕が 何を残していくのか
とっても大切な事 人から何と言われようと
信念を貫いていける そういう男になっていく
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大きな宇宙の宝石箱
作詩:たけぼんだぬき
広大な宇宙に ただ一人佇んでいる
そう思ってた だけど違うんだね
僕が右や左を 後ろや前を
見ていなかった だけだったんだ
望遠鏡で宇宙を 眺めているように
周りの事が目には いらなかったんだ
こんなに優しい人々が 私の周りには
いっぱいあるじゃないか
なんかとっても 希望がわいてきた
昨日夜にNASAの サイトを見ていたら
Stellar Jewel Box っていうページを
見つけた。 本当に宝石箱みたいな
星たちの集まり きれい・・・・
それしか表現のしようがないほど
きれいだなあ。って思った。
小さな星地球からは 想像も出来ない規模で
こんな大きな宝石箱があったんだ きっと僕は
小さなことで悩んで暮らしていたんだって
思った
小さな希望でも胸いっぱいに広げて
あの宇宙のように希望をひろげて
今を楽しもう 生き抜こうって思った
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愛する全ての人に
作詩:たけぼんだぬき
星たちも小さな惑星(子供)を抱いて
必死に光を放っています。 まるで子供を
あやすように 母のぬくもりを添えて
惑星の子供たちは 大きなゆりかごに
揺られながら 大きくなっていくのでしょうか
青い星はとっても 高い温度で燃えています
白い星はそれ以上の 温度を持っています
規模も大きくて地球を 何百個も何千個も包んで
しまうほど大きな お星様です。
赤く燃えている星は
おじいさんかな おばあちゃんかな
年老いて燃え尽きる 寸前まで必死にいのちを
燃やしています。
きれいな星空にも それぞれの星たちのドラマが
あったのでしょうね。
真っ暗な壮大な空間に 誰に頼るでもなく
外からのあらゆる敵から 子供たちを必死に
守って輝いているのです
中にはもうすでに 燃え尽きて暗い暗黒の闇
の中にいます
それでもそこに存在し 自分を必死に
主張しています
私たち人の想像を 超えた大宇宙に
私たちもまた 生きているのですね。
大切な家族や友人を 大きな大きな
太陽は私たちに 暖かいめぐみと幸を
与えてくれているのですね
私は感謝の思いと尊敬と畏敬とをもって
これにこたえていかなければと
思っています
宇宙のいのちにこたえるために
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一生元に戻らぬ体
作詩:たけぼんだぬき
先日 再検査を受けた
術後の 体調不良から受ける事にした
そして 今日結果が出た
体を活発にするホルモンと 静かに
している時のホルモンは違うらしい
人はこのバランスで体を維持しているらしい
MRIから始まって採血検査までの結果である
先生に 今後は薬の投与と 体調の管理を
しっかりやっていくように指示があった。
具合が悪いときはすぐにくるように言われた
最悪、意識を失って 完全に戻らない事もある
と話してくれた
自分では知らなかった世界のお話のような
気持ちで聞いていた。
その後すぐに もう二度と元の体には戻らないのだ
と宣告されている事に気がついた
ショックだった
一生この病気とうまく付き合っていくようにという
先生のお話の意味がわかったからだ
薬で支えられている体になってしまった
寂しさが胸いっぱいに広がった
労働も考えてしないといけない体になった
もう無理は出来ないのだと思った・・・・
でも先生はうまく付き合っていけばいけるんだよ
という意味を強く言われていたから自分の体調を
きちんと管理すればいいんだという事に気がついた
昔のようにがむしゃらに働く事は出来ないけど
いつも留意していけば自分のしたいことが出来るんだと
気がついてちょっと安堵した。
出来ないじゃないんだ 自分の体を考えて使えばいいんだ
人の役に立てる仕事をと願っている自分にはまだいっぱい
出来る事ってあるんだって思った
ちょっと嬉しくなった
いのちを使えるんだ まだ生きていけるんだ
こんな幸せなことはないよ
胸の中が嬉しさでいっぱいになった
生かせてくれてありがとう
そんな気持ちが胸いっぱいに広がった
毎日を大切して 自分を大切にして
友人や 家族や 全てのいのちを大切にして
今日から 生きていこう
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母よ
作詩:たけぼんだぬき
台所でいつもの音がする
寝ぼけ眼で目をさます
ひんやりとした部屋の中に
小さな音だが暖かい音がする
布団から這出て階段を下りる
キッチンの隙間から
母の老いた姿がみえる
いつもの何気ない 風景なのに
寒さが消えて キッチンにあったかさが
部屋いっぱいに広がる
気持ちいい朝だね と声をかける
「ああ早く着替えてきな ご飯だよ」
「うん」
洗面所にいって顔を洗い 歯をみがく
しゃかしゃか・・・ その間にも
トントントン・・ 料理の音がしている
いつもこんな朝
でも大切な朝
もう今ではその音も
聞く事はない
寒い部屋だけは
あの頃と変らないのに
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伝説のサウンドにのせて
作詩:たけぼんだぬき
2月最後の一日 病気療養中の身
心地よいメロディーを 聞いている
今でも最大に 尊敬して止まない
高中サウンド 響き渡るギターの
音色に酔いしれている 外は
とってもいい天気 気分も爽快に
今日をスタート できそうだ
三月といえば ひな祭り
今聞いている 虹伝説に
七人の虹の妖精たちが出てくる
小さな妖精たち
とってもひょうきんで
楽しい仲間たち
夕日の沈む 渓谷に住む妖精たち
月の光の中で 宴会をはじめる
その時突然の嵐が 渓谷を襲う
鳴り響く雷 雨 とまどう妖精たち
まもなく夜が明け 嵐の通り過ぎた後
に旭日に照らされ 空に虹がかかる
妖精たちは虹の橋を渡っていく
輝く宝石を 手にしたかのように
楽しそうに 胸をはって歩いていく
とってもロマンティックな曲
音楽の旋律がまるで 部屋を踊るように舞い
僕の周りを駆け抜けて そこに残されたのは
小さな小さな妖精たち
今朝の太陽はまぶしく輝き 青い空に
浮かんでいる 妖精たちがくれた
僕へのプレゼント
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春を待つ
作詩:たけぼんだぬき
いのち溢れる この地に
春は確実にやってくる
どんな小さな世界にも
冬の辛さが強ければ 強いほど
春が来るのが待ち遠しい
懸命に生き延びてきた
小さな虫たちにも春は来る
天空を舞う 鳥たちにも
春は訪れる
人間にも春が訪れないわけがない
どんな苦しい環境の人たちにも
仕合せな人々以上に もっと
素晴らしい春が 訪れなければ
それは不公平というものだ
自然はどんなものの上にも
平等に春を与えているのに
人間だけが 不公平では
自然の道理に反するではないか
辛い厳しい冬の 嵐の中で
泣き叫ぶ 人間の声を
必ず聞いてくれるはずなのだ
あなたの元にも春は必ず訪れる
よく耐える人は 知恵者だ
よく生き延びる人は 偉大だ
苦しさをのりこえていこう
きっときっとその先には
光輝く 未来が待っているはずだ
今日からは
まばゆき太陽の光と
澄み渡る空気を
胸いっぱいに吸い込んで
新たなる出発をしていこう
共に腕を組んで
明るい春に向かって
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優雅に舞う鳥たち
作詩:たけぼんだぬき
壮大な澄み渡る 大空を
翼を広げ 悠然と飛ぶ鳥よ
その姿の上には広大な宇宙と
母なる太陽が君の背中を
見守っているんだ
鳥は集団で動く時でも
単独で動くときでも
他の鳥の力は借りる事は出来ない
ただひたすら空気を切り裂いて
己が道を進んでいくのだ
そこにしか生きるすべを
持ち合わせていないからだ
その必死さがあの勇壮とした姿
となって見えているんだね
羽を切り裂く大気はいつでも
お前を落としてやると
言わんばかりに容赦なく
君の翼を責めているのだろうね
君の鍛えたその翼はなにくそと
踏ん張って大空を支配している
その君の壮観さは
そこから生まれているんだ
どこまででも命ある限り
いってやると言わんばかりに
あーー僕も そうでありたい
歯を食いしばり厳しい現実と
向かい合って勝っていきたい
否 いきねばならないのだ
君たちのように天空を舞って
自分の道を 勝ち取るまで
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瀬戸の情景
作詩:たけぼんだぬき
四国(詩国)を 眺める 頂上に
立ちて 見渡す 讃岐路
小さな 土地の 先見れば
広がる 瀬戸の 海色に
船の 行交う 交通路
そこに 浮かぶる 小島あり
人住む 島の のどかさや
ここから 見えぬ もどかしさ
瀬戸の海辺に 工場の
立ちて 故郷 変りたり
いにしえ そこに 塩田の
働く 汗が 塩となり
人の こころに 風味そえ
とりし 面影 今はなし
さびしき 文化 栄えども
人は 昔と かわるらん
ああ この地に ありて
わが身 受く
山の 緑の 香り立ち
草原 今や 道となる
さびしき 思い ふかけれど
この代に 生まれし このいのち
楽しく 生きんと 思い立ち
笑顔の 空に 月笑う
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悪夢
作詩:たけぼんだぬき
焦燥感と不安感の表れだろう
悪魔のささやきを聞いた
自殺しようと僕を誘う
生きていても仕方ないじゃないかって
死のうって僕を誘う
寝苦しくてのた打ち回るほど
苦しくて辛かった
夢なのか現実なのかわからない
不安感と焦りがこんな夢を見させたのだろう
今でもちょっと気分が滅入っている
こんな夢見たのははじめて・・・
仕事への不安 生活への不安 体の不調
色々なものが精神を苦しめて
いるんだと思った
自分の中の悪魔と闘っている自分を見た
今もぐったり疲れている
自由に働ける体が欲しい
他に何もいらない
全ての事を何もなかった昔の
あのときに戻りたいって何度
思ったかしれない
辛さはもういい加減で
終わって欲しいな
なんにも心配する事のない世界へいきたい
そんな気持ちが僕を自殺へと導いている
のかもしれない。
でも僕は苦悩している今の自分が
愛おしくてならない
素直に自分を
はじめていい奴だなって思った。
もっと自分をたいせつにしてやらないと
のた打ち回っている自分だけど
そんな自分が大好きだ
押しつぶされそうな思いを
どうする事も出来ずに
このまま生きていくのかな
不安と焦りのおもりを背負って
いのちのある限り・・・
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あなたのその白い手が
作詩:たけぼんだぬき
いつの間にか あなたの手が
年を経るごとに 変っていく
白くて やわらかかった手も
苦労を 重ねたぶんだけ
変っていくんだね
手をつないで 歩いたあの日の
手のぬくもりと マシュマロで
包んでくれたような 温かさと
優しさが 僕にはうれしくて
いつまでも こうしていたいと
思っていた
苦労をかけてしまって・・・
あなたの思いは あの手の
ぬくもりと 一緒に
胸の胸の中に残っているよ
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文通
作詩:たけぼんだぬき
メールのない時代 君とのやりとりは
文通だったね 部屋の片づけをしていると
隅から大切にしまってあった 小さなブリキ箱
開けてみると 手紙がいっぱい
きれいな文字で 僕の住所と名前がある
そういえば君との文通も3年続いたのだね
こんなに沢山の 手紙を君は書いてくれたんだね
僕もあれから 長い年月を経て
見る影もない姿になったけど
君はきっと子供たちや孫までいる
幸せなお母さんになっているのかな
あの頃の僕は 手紙が来るのを待っていた
楽しみに時間を過ごしていた
あの時の時間はいつもきらきらとして
毎日が輝いていた
手紙の文字が光って見にくかった
そんな思い出まで 今よみがえって来るよ
メールは便利 簡単 早い だけど
待つ楽しみが なくなったような
ちょっと寂しい気分になるのは 何故だろう
君の 今の幸せな様子がわかるような
お手紙・・・
今でも 僕にとっては 大切な青春の宝物
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伊勢えびとプラモデル
作詩:たけぼんだぬき
毎年 夏休みになると
君は 訪ねてくる
優しそうなお母さんに
手を引かれて
小さな君は 僕より
3つ年下
その年の夏は 近所の公園で
鬼ごっこ 君はいつも鬼
だって走るの おそいんだもん
すぐに 捕まえられる
でも弟のいない 僕には
とっても 大好きな弟
その年は君が お母さんから
プラモデルを買ってもらって
宝物を扱うように 両手に
抱え 僕のところへ 来たね
僕に作ってくれって 頼みに来た
僕はすぐに 作り始めた
3日かかってようやくできたね
連絡してもらうと 飛び込むように
我が家に来て 出来上がった
プラモデルを 小さな両手に
もって帰っていった
その後 お母さんが来て
母に大きな大きな伊勢えびを
もってきてプレゼントしてくれたね。
あの伊勢えびは家族でみんな食べちゃったけど
君の喜んだ顔は ずーーーと僕の思い出に
残っている
可愛かった君も 今や 大学の医学部部長
時代は変っても 君はあの時の
プラモデル持っているのかな
戦車のプラモデル
もうなくなってしまったのかな
君と遊んだあの時間が僕には
大切な時間だったんだね
弟よ 多くの人のいのちを守って
素晴らしい先生になっておくれ
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