詩集「第十三集」
プラットホームに一人
作詞:たけぼんだぬき
君との思い出を いっぱい
胸に たたんで 僕は今
涙にかすむ プラットホームに
一人 佇んで 家に帰る道すら
今の僕には 考えられない
真っ白に なってしまった
頭の中に 君の 元気だった頃の
笑顔と はしゃいでいた君の姿が
走馬灯のように 流れては消えていく
入ってきた 電車の窓を
君が 冗談よって
笑って出てこないか
必死に探す 自分がいる
どうして 僕より
先に 旅立ったのか
死ぬ時は 一緒にと
誓ったじゃないか
君の病室へ 駆けつけた時
真っ白な布が顔にかけられて
何を冗談やっているんだ
ってつい 怒ったように
言ってしまった
君の傍らで 流す涙さえ
余りに ドラマみたいで
嘘だ って叫んでた
まだ僕は 信じていないんだ
次に入ってくる 列車の前に
飛び込めば 君のもとへ
いけるのかも知れない
でも・・・・
君との約束が 僕の足を止めたんだ
死なないで 生きて 生き抜いて
そう叫んでいた
悲しみに包まれた 君の顔に
僕は 足がすくんで動けなくなった
終電の列車が行き過ぎるまで
僕は ただそこに 佇んでいた
悲しみに 泣くことなんて
忘れていた 君との
毎日が 楽しくて
なのに今は 嘘のように
帰らざる日々が
僕に迫ってくるんだ
流れていく
ドラマのように
悲しみだけが 僕を取り囲んで
身動きすら 出来ない
誰か 僕を殴ってくれ
そう心の中で 叫んでた
どうしようない 思い・・・
切なさに 潰されて
僕は・・・
***********
朝の風景
作詞:たけぼんだぬき
家の前を 走り去る
車の姿が 僕の胸に
侘しさを 残していく
朝は 気忙しく
何かに 急かされて
追われるように
過ぎていく
今朝の コーヒーを
飲みながら 心を
落ち着かせ
空を 見つめる
初夏の空は 心に沁みる
通り抜ける 侘しさも
ふと 我を 哀れみ
僕に今日の 生を
感じさせてくれる
多くの 友に支えられ
こうして いのちを
延ばしてきたけれど
それに 報いる力を
まだ 持てていない
もう少し 時が必要
なのかも知れぬ
いつまでも このままでは
そういう 思いと
これまで よく生き延びた
という思いが
私の 心の中に 渦巻いて
小さな カップに 注いだ
コーヒーのように
黒い 暗幕が 覆っている
それでも 生きていく
いかねば ならないのだ
期待を 寄せる 友のためにも
自分を 頼ってくれる 人々の
為にも・・・
こんな小さな 自分だけれど
それでも 私は 私でしかない
そうであれば 朝の空のように
爽やかに 生きていたい
心の重荷は 外せないのなら
せめて 生きる 希望は
捨てないで 前に 向いて
進んでいこう
これからも ずっと・・・
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しとしと 降れば
作詞:たけぼんだぬき
しとしと しとしと
どことなく 体がだるくなる
空を覆った 雨雲
落ちてくる 雨は
どことなく 鈍くて
重い
雨に重さがある
訳じゃないけれど
不思議に 梅雨の雨は
重い
きっと 人の心に
降る雨にも 重さが
あるのだろう
心を しっぽりと 濡らす
わびしさの 雨
心に 突き刺さるような
悲しみの 雨
心に 温かさを与えてくれる
慈しみの 雨
人には 色んな 思いが
すごい 速度で 移り変わる
今泣いたカラスが もう笑った
と言われる時期があった
子供というものは 日常の中で
ころころ 変化する
という意味だが またこれは
後に 根にもたないという
子供の素直さからとも感じられる
人は成長する中で 色んな感情が
交差し 絡み合い 複雑になり
その人の 人間を構成していく
素直な 心が 世間の荒波で
消えていく
ほんの些細な 言葉尻でも
大人は 鋭敏に反応する
それは その言葉を
過去の経験から こう言う
時は こういう意味を
潜ませている と判断する
本当に 嫌な人間には
特に 露骨に そういう
言葉で 相手に不快感を
与えようとする
僕の父が よく使っていた
言葉に 皮肉で 言っているんだと
言葉だけを聴くと ひどい言葉
その後で 補足をする
私は 皮 と肉しか 言っていない
骨まで断ち切る言葉は使わないと
僕は 子供ながらに あるほどと
思った事がある
皮と 肉は 言葉の刀で切るが
骨まで断ち切る言葉は使わないと
いう 父の奥深さを感じたものだ
言葉は 安易に 言うものではない
という教訓になった。
自分が 見えない所で
その人の皮肉を言うのを
聞いたことがないし
父自身も言うのなら
本人の聞こえるように言えと
口癖のように 僕を叱った
それからは 僕に 沢山の
男友達が 増えていった
本人が間違っていると
思えば 正直に 二人っきりに
なった時に 思うまま告げた
それでも 聞き入れない友達も
いたけれど 結局は 友達に
嫌われて 一人で 遊ぶことに
なっていった
友達といえど 人間だと
大切にしないと 自分が寂しい
思いをするのだと 教えてくれた
そんな父だった
そんな事を 雨音を聞きながら
思い出して 一人で苦笑いを
浮かべていた
雨は 自分の色々な心を
見せてくれる
人って やっぱり
可愛いものなのだろう
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時を刻む いのち
作詞:たけぼんだぬき
一時 一刻
同じ時間を指す言葉
私は いっとき
という単位より
昔の いっこく
という言葉に
深い 味わいを感じる
人に とって 時は
いのちを ただ延ばした
結果ではない
むしろ いのちに
刻み込んだ 歴史
10年生きた人は
十年の 歴史が
50年生きた人の
歴史は 五十年
100年生きた人の
歴史は 百年の歴史が
その人の いのちに
刻まれている
刻む という素敵な概念
私の人生 様々な出来事が
私の いのちに 刻まれて
今の私がある
仮に どんなに
ささやかな 不幸な人生で
あったとしても その歴史は
深い重みを持って その人を
彩るのだ
だから 私は 人を 愛する
私にない 輝きを その人に
見るからだ
時代は 私が生まれた時とは
違って 何事も 高速で
便利で 豊かで あるように
思う
歴史を見ると 昔の人の
なんと豊かな 心根を
持っているのかと 感動する
ものも 便利さも いのちの
保障すら出来ない 時代に
何の躊躇いもなく 人を
大切な 生まれ故郷を
守る為に 自らの いのちを
投げ出し 大切な人が生活する
国土を守った
逃げ出すことだって 出来ただろう
槍を 刀を 武器を手に持って
戦い 負ければ 体中に傷を負い
体中から 血を ほとばらせ
死んでいった
戦争というものは そうしたもの
勝ったほうも 負けたほうも
何一つ 失わずに 済まされる
ことなど ないのだから
人間は 悲しい歴史を
次の時代へと 受け継がせ
また愚かな 戦いをするのだろうか
どうして 人だけが こんなに
宿業 深き生物なのだろう
手を取り合って どうして
豊かに暮らせないのだろう
どうして 自分だけが
幸せを求めようとするのだろう
分かち合えない事は
何と 悲しい事だろう
それでも私は こうして
人として生き
人として もって生まれた
自分の業に 身悶え 苦しんでいる
心の 自由を 束縛されぬ
いのちを 私は 持ちたい
人を 蔑み 人を のろい
人を 妬み 人を 尊ばない
そんないのちは 業という
暖炉に くべて 燃やして
しまいたい
真っ黒な 炎を 出して
悪臭を 放ち 燃えることだろう
自分の中に
醜い顔を持った
自分が いる
嫉妬に 苦しんで
どうしようもない
自分がいる
情けない 自分がいる
愛を 語るなど
おこがましい
事なのだろうか
今の僕には
こたえが
見つからない
これが 人・・・
なのかも知れない
---------
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果てしなき 心の旅
作詞:たけぼんだぬき
果てしのない 旅に出よう
君と 旅した時のように
駅のプラットホームに
幸せ行きの切符をもって
雨が降りしきる 線路を
見つめながら入ってくる
列車を待つんだ
君の バッグに
いっぱい詰まった
明日への希望
あふれ出んばかりに
膨れ上がって
白い手に 食込んでいる
二人だけの 婚前旅行
誰にも 邪魔される事はない
青い空に雨雲が一面に広がって
空を 黒く染めている
こんな幸せな 旅は
もうないというのに
どうして こんな
空なんだろう
青く 澄みわたった
空の下 旅に出たかったね
心には 春の花が咲き
とっても楽しい 気分なのに
海のある ホテルで過ごすんだ
周りから祝福されて
旅に出れば もっと君を
喜ばせる事が出来たのに
それだけが 心の気がかり
それでも君は 僕との旅を
本当に喜んでくれたね
今も 満面に 笑みを浮かべて
僕を澄んだ目で見つめてくれる
きっとね 空も嫉妬したんだ
だからわざと こんな雨雲を
いっぱい空に浮かべたんだ
君に贈った プラチナの指輪
バッグの持ち手が食込んだ手に
光ってる
着ているブルーのレインコート
とっても 似合って 素敵だよ
髪にそっと 添えられた ヘアーバンド
素敵な水玉模様 可愛いよって
言ったら 私が作ったのよって
くるって回って見せた
ピンクの下地に 緑の水玉
君の長い 黒髪にとっても
似合ってて 素敵に見えた
もうすぐ列車が入ってくるね
濡れたプラットホーム
滑り込んでくる 列車のドアが
僕たち二人の旅への始まり
いっそこのまま遠い所で
二人だけで 暮らそうか
誰にも 邪魔されない
緑あふれる 大地の上に
誰も知らない 家を建てて
ひっそりとさ
海の見える 小高い丘がいいかな
毎日海を 眺めて 暮らすんだ
青い空に 飛び交う鳥を見てさ
列車の中は 旅への香りを
いっぱい乗せて 僕らを
旅へと誘ってる
車窓から見える太平洋が
窓いっぱいに広がって
素敵な旅を 祝ってくれている
楽しい二人だけの世界が
始まるんだ
踏切の鐘の音が 僕らにとって
ウエディングベル・・・
雨に濡れた 道路が後ろに
飛び去って 次第に 畑が
目に飛び込んでくる
僕らの旅は 始まったばかり
幸せという駅へ 君と二人で
いつまでも どこまでも
走り続けたい・・・
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渚に佇み
作詞:たけぼんだぬき
心に出来た 小さな傷でさえ
あなたを恋した しるし
胸を 締め付ける 痛みにさえ
あなたへの 愛がつまる
あなたを 愛した僕
歌を 歌って
あなたに 愛を告げる
心に 詰まった
全ての愛を
あなただけに
捧げる
小さな 指輪に
思いをのせて
渚に 佇む君に
恥ずかしさで
胸がつぶれそうに
なりながら
勇気を出して
あなたに渡す
そんな 淡い恋
これからも 君を愛してる
海のような 大きな愛に
育てて あなたに 贈る
海の 碧さが
二人にとって 大切なもので
あるのなら それ以上に
すみわたる 青い空のように
二人の 愛は続く
星たちの瞬く 夜空に
ひときわ大きく 光る月
あなたを ほんのり
映している
光り輝く太陽の
光よりも
優しさと 哀愁を
帯びて 輝いて見える
もっと 側に いつまでも
どこまでも 側にいたいから
君と永久に 愛を語りたい・・
********
銭湯風呂につかって
作詞:たけぼんだぬき
湯気の向こうに 安堵感
体をつつむ 優しさに
そっと身を置く 心地よさ
銭湯風呂の 大きな湯船
首元 洗う 湯の流れ
声が響いて 気持ちよく
くつろぐ時間も 長くなり
老人一人 私の横に
頭にタオルを 乗せたまま
ざぶんと つかれば
大きな声で あーーーと言う
不思議に 声出る
湯船の中
誰に聞かせる わけでなく
心から 出る声なれば
意味もなし
大きな蛇口に 口をよせ
軽くいっぱい飲み干して
喉の渇きを癒しつつ
赤くなるまで 入る人
入ってすぐに飛び出る人
人それぞれの 楽しみ方
銭湯ならではの面白さ
湯船をでてから体に湯
3杯ほど かけて洗い場へ
石鹸泡を 多めに
タオルに付けて
体を洗う 気持ちよさ
隣のおっさん
いつもの なじみ
そっと手を出し
タオルを 取れば
おっさん私に背を向ける
大きな背中を ごしごしと
洗ってあげると
嬉しそう
今度は 私と入れ替わり
彼も 私の背を洗う
人と人とのつながりが
もっとも深かまる 集会所
見知らぬ人も 仲良しに
風呂を出てから コーヒー牛乳
いつもの定番 取って飲む
喉越し過ぎる美味しさは
銭湯ならではの醍醐味か
天井据えられ 大き目の
扇風機 起こす涼風が
火照った 体を冷やしてく
小さな 町の 銭湯に
ほのぼの 登る 人の情
湯気と一緒に 疲れも癒えて
今日の 帰りは 爽やかに
歩いてかえる 月夜道
その日の疲れを
その日のうちに
人と人との触れ合いが
私の心に 安らぎを
与えてくれた 銭湯の湯
懐かしき すぎゆく時代を
おもいだす
********
静寂の朝に
作詞:たけぼんだぬき
朝の混沌とした 闇の中に
アランフェスのメロディが
優しく奏でる時 心の闇は
晴れ渡り 爽やかな朝の
日差しが 胸を通り抜けていく
悲しみを帯びた そのメロディに
爽快さすら 覚えるのは 何故だろう
慈しみを持って 私の心を癒し
懐かしさを 思い出させる
そのメロディに 心躍るのは
何故だろう
懐かしき 草の香り 太陽の匂い
草原に 寝そべって 青い空を
見上げている 気分にさせてくれる
何故だろう
秋の 枯葉を 踏みしめて
蒼き 森を 歩くがごとき
気分にさせてくれるのは
何故だろう
私の心の 原風景なのか
それとも 癒しを求める
我が心の いたずらか
ギターの 音色が そうさせるのか
哀愁を 帯びて 私に
優しく 語りかけ
慈しんでくれる 優しいメロディ
常に 混沌の闇に 巣食う
己が いのちの 故なのか
今朝も まだ闇が 空を山を
大地を 覆い尽くしている
なのに 心だけは
澄み切った 春の空のように
清々しく 爽やかなのだ
何故だろう
今日も アランフェスの
メロディが 流れている
静かに 穏やかに 荘厳に
私の部屋を 嘗め尽くしていく
その 音色は 昔聞いた
竹笛の 故郷の 音に似て
私を 優しく 誘うのだ
今日も 目覚めた 闇の中に
さっと 広がる 春の日差しが
私の心を とらえて離さない
アランフェス 我が心の古里
爽やかな 朝が 光と共に
やってくるのだ
*********
夕日見つめて
作詞:たけぼんだぬき
あの日の夕暮れ
今日のように
真っ赤な太陽が
西の空を 染めていた
あなたと 暮らした
あの小さな部屋の窓
西日の当たる部屋に
あなたと二人 お金も
底をついてしまって
一個のラーメンをゆでて
食べたわね。
あなたは 今どうして
いるのかしら 他の女性と
楽しく 暮らしているの
それとも相変わらず 貧乏で
小さなアパートにいるの?
私は 今 とっても幸せよ
小さな孫も出来たの
一番今が 幸せな時
学生時代を時々思い出す
生活も大変だったけれど
それでも 将来の夢だけは
胸の中に いっぱい詰まってた
毎日が きらきら輝いて
充実して楽しかったわ
きっとあの頃の時代が
私にとって一番良かったのかな
あなたは我がままし放題だったわね
何度も 私になきついて・・・
でも不思議にあなたを 可愛いって
思っていたの。 何故かしら
あなたが 私に始めて告白した日も
こんな夕日が空を染めていたわ
いつまでも あなたの腕の中で
ずっとこうしていたいって
思っていたのよ
あなたの浮気が原因で
別れてしまったけれど
あなたを 忘れるのに
沢山の時間が かかったわ
不思議な人ね あなたって
今の私は 孫の世話をするのが
生き甲斐
可愛い顔を見ているだけで
とっても幸せ・・・
小さな幸せがあれば 私はいいの
財産や 地位なんか 要らないの
今幸せな気分で 真っ赤な夕日を
見つめながら 幸せな時間を
持てた事に 感謝しているのよ
あなたも幸せになっていてくれると
もっと私は 嬉しいのだけれど
どこでどうしているのかすら
分からなくなって・・・
こんな事は だんな様には
内緒・・・
若い頃の 秘密の思い出
********
港の デート
作詞:たけぼんだぬき
レストランの 大きなガラス
伝わって落ちる 雨粒が
ライトに光って 素敵に見えた
海の側に立つ 横浜マリンタワー
小さな窓から漏れる 光が
きらきら雨に煙る
山下公園を食事の後
あなたと デート
赤い あいあい傘に
寄り添うように くっ付いて
優しく あなたが
差し出してくれた
ハンカチで 服を拭くのよ
そっと触れた 指先と指先
あなたの優しさと 同じ温もり
雨の中に佇んで 暗い海を
眺めてた
道路に跳ねる 雨粒が
私の足に跳ね返る
あなたは 私を抱きしめて
そっと優しく キッスしてくれた
心の中が ほんのりと
ピンクに 染まっていった
どうしてあなたは こんなに
優しいの?
もっと私を心配させて
不安になるほど 心配させて
あなたの優しさが とっても
怖いの
もう私なんか いなくても
あなたは 一人で生きていける
そんな気持ちが わいてくる
突き放してくれた方が
あなたを求める心が 強くなる
女心が 分からないあなた
港の 明りが ゆらゆら揺れて
私の心のように 揺らめくの
いつもの あなたの 温もりが
今日は とっても 不安になる
私の心の 闇の世界
あなたは きっと
気がつかないでしょ
捨てることより 捨てられる
心の痛みを あなたは 分かる?
離れてしまいそうな
不安な 私の心
あなた わかる・・・
********
雨の 浜街道
作詞:たけぼんだぬき
降り注ぐ 雨に打たれて
靴を脱いで 走ってく
街の 街灯 逃れるよに
涙 あふれながら
濡れた服に 飛び散る
雨が 私を 悲しく
包んでくれる
雨の 浜街道
あなたと別れて
ここまで来たの
あなたから
逃げるように
あなたに涙
見られたくない
気がつけば
公園のベンチ
一人 座ってた
きっと 今頃
あなたは 私を
探している事でしょう
雨に打たれれば
全てが 消えると
思っていたのに
あふれる 涙は
いくらでも
私の心を
悲しくさせる
手に握り締めた
鍵だけが
あなたとの
思いを 繋いでる
川の側に 立った時
遠くへ 投げようと
したけれど どうしても
出来なくって・・・
まだ私 未練
あるのかしら
捨てられた 私なのにね
追憶という 言葉など
消え去れば いいのに
もう思い出さなくていい
世界へ 行ってしまいたい
*******
あなたと二人なら
作詞:たけぼんだぬき
遠くて長い 人生の道
あなたが 側にいるから
私は この道を迷わずに
歩いていける
目の前に 立ちはだかる
山でさえ 怖がらないで
登っていける
だって
悲しみも 苦しさも
あなたが いなければ
乗り越えることなんて
出来なかったから
いつも あなたが
私の手を引いて
リードしてくれた
だから私は
ここまで来たの
空に 向かって
二人で 叫ぶの
いつまでも
これからも
愛し続けるって
遠くて長い
この道だから
二人じゃないと
たどり着かない
あなたと 二人
厳しい 坂を
登って行くのよ
だから だから
寂しくないし
辛くもないのよ
木漏れ日 浴びて
木立の中を 歩いていくの
優しいあなたの手に 導かれて
森は 優しく見守っているだけ
目の前に 広がる川でさえ
こんなに綺麗に さらさらと
流れているわ
あなたの 大きな手の中の
きらきら 輝く 透き通る水を
私は 唇寄せて ゆっくりと
飲み干すの
私と一緒に 進んでくれる
優しいあなたの姿があれば
もう何も 要らないわ
何も怖がらずに 生きていける
いつまでも・・・
どこまでも・・・
*********
あなたに 愛を届けて
作詞:たけぼんだぬき
毎日が慌しく過ぎていく
あなたの事だけが 気がかり
幸せで いてくれれば
それでいいのだけれど
雨の降り続く大地にも
花が咲くように
暗雲漂う空にも
白き 鳥が風を切って
飛ぶように
あなたの元にも
幸せが届きますように
顔を見る事もない
二人だけれど
一度は 私と縁で結ばれた
あなたを どこにいても
また縁の糸が繋がっている
心の中に 愛と言う言葉が
消えてなくならない限り
あなたを忘れることはないの
また 私の元に帰って来て
なんて野暮は言わない
あなたには あなたの
私には わたしの
人生が あるのだから
ただこれだけは忘れないで
あなたの中に私が消え去っても
私の心の中には あなたが
まだいるって
いうことを・・・
ただ その事だけを
伝えたくて 青い空に
向かって お願いしたのよ
毎日じゃなくてもいいから
時々は 思い出してね
あなたの笑顔を
また見てみたい
優しかった
手に触れてみたい
贅沢なのかな
私は
きっと
まだ
愛しているのね
あなたの事を・・・
*******
曇る朝
作詞:たけぼんだぬき
空に 覆う雲
どんよりと 鈍く
雨雲に覆われ
風はなく
体を湿らせる
行きかう車 少なく
通勤前の 静けさか
道は 濡れて 重たし
山の頂上 雲に隠れ
恥ずかしがる 乙女の如し
湿気に包まれた空気は
眠気を 覚ますに
程遠く 夢の中の
景色のよう・・・
心は 空っぽで
虚しさも 霞の向こう
囀る鳥の声も なし
静寂の 霞に消えて
寂しさ 見えるが如き
朝の風景
曇る朝の 景色
讃岐の空に
悲しみにさえ ひたる
道路沿いに
植えた
木々の緑
湿気を吸って
緑をたたえ
それのみが
鮮やかに
見える事
面白き光景
こんな朝に 流す音楽は
荘厳さをたたえた 曲がいい
ピアノは寂しさを 誘う
交響楽の 音色に
朝の思いを たくす
シューベルト?
モーツアルト?
ベートーベン?
ヴィヴァルディ?
色々聞いてみる
どれも 心に合わない
結局 ギター演奏に落ち着く
私は ギターの音色に
ぞっこんなのだ
こんな朝だから 爽やかな
曲がいい
オーバー・ザ・レインボウ
が今の私に 合っている
清々しく ちょっと
切ないギターのメロディに
心目覚める
曇りの空に あっている
出発の朝に ふさわしい
******
13億5,000万km3
作詞:たけぼんだぬき
蒼い海水を 満面にたたえて
海は 堂々と その姿を見せる
海水の 塩分濃度は3.5%
海の総量は 13億5,000万km3
この海水を 蒸留させて
塩分だけを 取り出すと
地球の表面全てを 88mの高さに
敷き詰めるだけの塩分を含んでいる
太陽系惑星の中で 水をたたえた
星は 地球だけ
水分が 水として存在できる
条件は かなり厳しい
気温 重力 太陽からの距離
等々
地球は 微妙なバランスで
太陽系を 廻っている
南伊豆へ旅行した時
石廊崎周遊めぐりの船に
乗り 観光を楽しんだ
伊豆の沖合いは 急激に
深くなり 海の色が変わる
陸から少し離れた所で
海底が深くなっている
元々 伊豆は 別の島だった
それが マントル対流の影響で
海底が 日本の地下へ潜り込む
その潜り込みに乗って 伊豆は
本土にぶつかって一体化した
だから 伊豆周辺の海は 深度が
深いのだと言われている
地球という大規模な 活動は
一つの島を 本土にくっつける
壮大な ドラマだ
それよりも 海・・・
海の水は どうしてこんなに
大きいのか
当たり前といえば それまでだが
地球の中に よくこれだけの
水が含まれていたものだと
感心する
海の碧さは 地球の成り立ちでも
あるような気がする。
私たち 人類にも 塩分を
持っている。
細胞そのものが持っている塩分
海ほど濃くはないが 人体の
0.8%は塩分
なにやら海に生まれた生物の
不思議さを 感じている
母なる故郷 海
育ての母 大地
いのちの絆 水
めぐみをもたらす 自然
人が 人として生きている限り
この大いなる恵みなくては
生きられない
13億5,000万km3
広大な 水の惑星 地球
ありがとう
********
愛に包まれた 君よ
作詞:たけぼんだぬき
草の香り漂う 森に
君は 果実を採っている
楽しそうに 笑顔をたたえ
果物かごには まだ果実は
入っていないのかい
緑の森に オレンジ色の
果実は 光を浴びて
輝いているというのに
君が はしゃいで採っている
ものって何なんだい
裸足になって走り回って
怪我でもしたら どうするの
そんな事はお構いなしの君
困ったものだね
緑が嬉しいのかい
それとも太陽の光が
嬉しいのかい
豊かなめぐみに
包まれている事が
嬉しいのかな
静寂の光に包まれて
君は 森の中を楽しそうに
遊んでいる
大自然の 富に
魅了されたのか
光に 輝いて
君の 笑顔が
零れ落ちる
声をかけることすら
はばかれて・・・
ただそれを眺めている
僕には もう
何もしてあげられない
ただこうして椅子に
腰掛けて 見守るだけ
時間という 空間は
どこまでも ゆっくりと
広がっていく
君という 光を乗せて
僕は乗り遅れた
ダサイ 男
時間は君と戯れながら
光の粒に満たされながら
ゆっくりと僕の前を
通り過ぎていくだけ
僕という存在すら
消え去っていく
緑に包まれた 森の中へ
*********
七色に紡がれた いのち
作詞:たけぼんだぬき
あなたと 私だけで
だれもいない この星に
ふたつの いのち 混じり合い
七色の 糸を 紡ぐの
遠い星の 光を混ぜて
輝く 糸に仕上げましょう
あなたと 私のいのちが
きっと 大きければ
それも出来るわ
こんな小さな 身体にも
きっと 広がる
愛という 宇宙
無限に 広がって
星も 太陽も 月も
いっぱい いっぱい
詰め込んで
素敵な 糸を
紡ぐの
糸車 くるくる 廻り
宇宙のように 渦巻いて
七色に 輝く
綺麗な 布を
作るのよ
愛という名の 着物に
袖を通して 着飾れば
あなたとの 愛が
真実になるから
遠いあの星たち
着物にちらばって
きらきら 輝いて
七色の 光を
無限に 永久に
放つのよ
あなたとの
時間・・・
光満ち溢れ
深い 深い
祈りの中に
きっと きっと
輝きわたるから
******
都会の生活に疲れて
作詞:たけぼんだぬき
副題:五十路の 人生未だこれからと
華やかなりし 我が青春
時は 移り 時代に負けて
夢も 財産も 失って
放浪の旅に 出んとする時
友人が 私を 救った
年齢既に 40手前
さてこれからだと
自分の道を 歩みだす
頂点すぎて 頑張れど
力既に 使い果たし
気がついてみたら
謝金まみれ それでも
これもまた 人生と
気合一つで 頑張ってきた
五十路の 道は
まだこれから・・・
時代の波に 乗れぬのも
またこれ 我の人生なり
これまで培い 育ててきた
辛酸舐める 人生の
苦労も きっと これからの
人生終盤 飾るため
季節で 見れば 真夏真っ盛り
ここで 潰れる 悔しさを
思えば 何とでも 生きていける
人様 既に 落ち着いて
生活豊かに 生きる人
人は 人 我は 我
いつも 心に 歌うのは
吉田拓郎 歌一つ
今は 未だ 人生を語らず
私の心の支えの歌
人生を語るのは 終着点でいい
命あらん限り 突き進む
誰も 賞賛されない人生でも
それはそれで いい
様々な逆境を乗り越える為に
人生はあるのだ
成功こそ 幸せ
そう思う人は それでいい
一歩先の人生が 見えぬのに
何が幸せなのか
自らを 裏切らず
自らに 忠実に
自らに 誠実に
終着点の勝利を
信じて・・・・・
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飛び立つ つばさ
作詞:たけぼんだぬき
大空に 広げた
大きなつばさ
いつか私にも
できるのだろうか
自分の人生を
見つめてきたけれど
つばさどころか
つ の字すら見出せないの
それでも 地面を
這いつくばって
一生懸命に・・・
小さな 目から
流れ出た 涙は
大地に瞬間に
吸われて 消えてしまう
それでも前へ 這っていく
それ以外に 私の道は
残されていないから
小さくてもいい
背中につばさが あれば
がむしゃらに 羽ばたいて
羽根が 折れるくらい
羽ばたいて
這いつくばった 自分を
起こしたい
空を飛ぶ事より それが先
空を自由に飛べるのなら
それこそ 私の喜びだけれど
きっと 神様は そんな事は
許さない
だって 私は 這って歩くように
生まれてきたんですもの
悲しいけれど 切ないけれど
それが 私の 与えられた全て
遠くに飛んでいけたら
どんなに 幸せでしょう
愛する あなたの元へ
飛んでいくの
種を ヘリコプターのように
して風に乗せて飛ばしている
花には出来て 私には出来ないの
どうして どうしてなの
種のように飛んでいけたら
あなたの住んでいる家に降りて
綺麗な花を咲かせて
あなたを喜ばせてあげられるのに
いつもそんな出来ない事ばかり
思うのよ。
詰まらない私 変わる事など
出来ないのに・・・
せめて 蝶のように
姿を変えて 可愛い羽でも
背中にはえてくれればいいのに
無理な事ばっかり言っている私
こんな夢を見て 死んでいくのね
もういいの 私の心は 既に
あなたの元へ 行っている
それだけでいいの
もうそれだけで・・・
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大切な 今日という日
作詞:たけぼんだぬき
今日という日が 始まった
朝の光と共に 夜が明ける
静かに 陽が登ってく
地球が出来てから 46億回
以上の年を過ぎ 1兆6千億回
朝日が登って来た
それぞれの時が 何事も
なかったような 顔をして
過ぎ去っていった
私が生きた昭和 平成という
時代も後 一千年もすれば
忘れ去られるのだろう
宇宙時間という時計が
あるとすれば 一秒の
何兆分の一も満たない
瞬時の出来事なのだろう
それが 人という 生き物が
生きられる時間なのだ
一寸の虫にも 五分の魂というが
生物の寿命は このように
短く 儚いものなのだ
一日 一時間 一分 一秒
時間の単位は 人の寿命を
物差しに作られているのだろう
宇宙だと 時間は どんな時計
なのだろうか
距離の単位は 光年
時間も 光で計るのかな
こんな事を考えても
ピンとこない 距離 時間
人は 人らしく
自分の認識できる単位で
ものを見るしかないのだろう
もうすぐ七夕だ 一年に一回だけ
天の川という川を渡って
愛し合う星同士が逢えるって
考えてみるとロマンチックなお話
七夕にお願いをすると天に通じて
叶うという・・・
星のロマン 七夕
昔の人は 夢があったのだなあ
様々な神話伝説を、星に託して
伝えてきた
愛し合う人も また願いが叶うと
いいなあ
地球から 平和と 安心が永遠に
消えてなくならないように
人は 自分を規制せねば ならぬ
自由と 平等と 平和は
人によってのみ 達成できる
事なのだから
世界中の人々が 貧困と 差別と
殺戮と 暴力とがなくなる術を
真剣に考えなければならない
そうでないと 余りに 切ない
ではないか
宇宙から見れば わずかの時間しか
生きられない 生命なのに
生きている事の素晴らしさを
自らが 考えなければ
ならないのではないか
愛する 大切な 人の為に
世界中の 人類という
生命のためにも
全ての人々に 幸せを・・・
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