詩集「第十一集」
傷つけた 遊び心
作詞:たけぼんだぬき
どうしてだろ 君の一言が
僕を 君の方に向けさせた
Kが好きなんでしょ
付き合えばどう 私に遠慮は
要らないわ
違うよ僕は 君だけさ
そういいながら見つめていた
実際心は 半分くらい
Kに傾いた
kの優しさには 動揺する程
力があった
だけど 好きになるかどうか
別問題 付き合いやすい女性
ただそれだけだった
女性の感は怖いよね
僕の仕草で分かるらしい
心に 少しでも
別の女性がいると
分かるのかな
見抜いていたね
僕は普通に これまでと
変わらないと 思っているのに
第一 君以上の女性は
いる筈がないって。
道路に目をやる僕に
それを見抜くのかな。
君だけ見つめてきた
僕には 心に幾分かの
やましさがあったんだね
彼女と遊び半分で
キッスもしたけれど
それだけさ
それ以上の感情はないって
正直に君に打ち明けたら
僕の頬を思いっきりぶったね
彼女がかわいそうだって言って
僕が悪かったんだ
浮気心の虫を 彼女が
触ったから いけないんだ
そう思っていたけれど
今から考えると大きな勘違い
愛し合っている君と僕には
無用の行為だったんだ
まだ人を愛するには
若すぎたのかな
世の中の女性を 多く見て
勉強していれば
また違ったのかも知れぬ
あの時はそれっきり
Kとも別れた
結局もてあそんだ
だけになってしまった
ひどい男だね 僕も・・
あの日の君のビンタは
身に沁みたよ
多分 君の心に出来た
傷の方が痛かっただろうね
涙に潤んだ 君の瞳を
見つめながら 君との
あつい くちづけ
君へ 許しを乞う為の
優しく 甘い キッス
泣きながら僕に抱しめられていた
君を 愛おしく感じていた
あの日・・・
*******
朝陽の中で
作詞:たけぼんだぬき
朝の風景を 輝く太陽に
照らされながら 眺めている
地上に降り注ぐ 強い光りの
海が 僕を溺れさせてくれている
小さな自分が 広大な光りの海に
漂っている気分に浸れる
朝の風景 行き交う車が
仕事へ急いでいる
駆け抜けていく 時間の渦
そっと 僕は 縁側の椅子に
腰掛けて 朝のコーヒーを
飲んでいる
いつも朝のコーヒーは
ブラックに決めている
熱いコーヒーが甘い香りを
漂わせ 喉を通っていく時
爽やかな 春の草原に佇み
森の香りを楽しんでいる
気分に浸る事が出来る
コーヒーの味によって
その日の体調まで感じられる
体調の良くない時は 苦いのだ
調子が良い時は 苦さより
ほんのり 甘い味がする
舌に影響を与えているのかも
知れない
今朝のコーヒーは格別美味かった
雲一つない薄い青色の空
飛び交う鳥もなく 虚空
という正に名の通りの空
大地は 太陽に晒され
汚れた 闇の夜の空間を
そして大地を消毒するかの
ように 光りの塊が落ちてくる
梅雨というには相応しくない
今日の空 コーヒーから
立ちのぼる 甘い香りを
たっぷりと含んだ 湯気が
窓から差し込む光りの筋に
ゆらぎを与えて 面白く
見えている
今朝の洗浄された 空気を
吸い込んで 今日一日が
ゆっくりとスタートするのだ
僕の愛する朝の風景
気持ちのよい朝だ
思わず空に向かって
おはようと 声をかけて
しまう 自分がそこにいる
今日もよろしくと・・・
********
雨を 待ち望んで
作詞:たけぼんだぬき
今日は暑い一日だった
日差しがきつく
首筋がひりひりする
今日は 生徒さんの
パソコンの調子を
見に行って 帰り道に
何箇所か廻ってくれた
いつも 世話になっている
色々な面で 私を
助けてくれている
観音寺に行ってきた
暑くて大変だったが
色々と見てきて
よかったと思っている
まだ本調子ではないが
少しずつ力が出て来ている
定期的に 起こる 頭痛も
間隔が 広がって来ている
小さな事だが 少しずつ
良くなっていると実感できる
苦しい時も いっぱいあるが
気を晴らそうとしてくれる
友の存在は 大きい
これから 一歩ずつ 前に向いて
進んでいけば いいのだと
思っている
雨が降らない 香川
高松市では明日から
水道の第三次制限に入る
農繁期に向かって 水が
必要だ
四国の全体が 水不足
この先が心配だ
抜本的な解決方法が
見つからない
夏は いつも水をどう使うか
考えながらの毎日である
体調も充分気をつけないと
また倒れるような事があっては
大変だ
調整の日々が続いていく
本格的な夏が来る前に
雨が 待ち遠しい・・・
*******
可憐に咲く 花を愛でて
作詞:たけぼんだぬき
山間のやすらぎ公園
訪れる人も少ないのか
遊ぶべき公園に 草が延び
少し哀れみすら感じる
公園に心許せる友と
散策する
草の中に 可憐に咲いた
花が余りにも可愛そうに
感じてならなかった
草木は それでも太陽の
恩恵を受けて花を咲かせる
どんな環境であっても
自分の存在を誇示して
そこにあるのだ
自然の力強さを 感じた
山間の側に 農業用池が
ありそこから田畑まで
流すための 小川がある
溜まった水を田んぼに
引き込む為の水路
そこに かかった橋が
味わいを持って架かっている
いつの時代も 人は
農業の為に 沢山の努力を
して来ているんだなって思った
その横の空き地を利用して
安らぎの公園を作ったのだ
綺麗に手入れすれば 綺麗な
公園なのに 残念だ
こうした眠った遺産は
香川の中に沢山あるのだろう
税金をどう使うのか
難しい事はあるとしても
有効に活用すれば
素敵な 宝が 大地には
眠っている
そんな思いがした 一日であった
*******
ゆっくりと 過ぎ去る時間を
作詞:たけぼんだぬき
ふと 後ろを振り返ってみる
自分が生きてきた 道の後ろには
可憐な花が咲いていると
信じて 今まで生きてきた
残された道の傍らに あるものは
青く 根をはった しっかりとした
草だけだった
花を見つけようと思ったけれど
反転する時間もない ただひたすら
前に 前にと歩み続けなければ
ならないのだ
過去を振り返る余裕もなく
歩んできたこの道・・・
殺風景な風景だけが
私の過去を彩っている
もっと 色とりどりの
花が咲いているのかと
思っていた
前方につながる 未来への道
その風景と 変わりはなかった
せめて 未来の道の傍らには
雑草を押しのけて 小さな
可憐な花が咲いていて欲しい
手術をした昨年の7月・・
もうすぐ一年がくる
たかが 脳にできたデキモノ
軽く考えていた 一年前の自分
今は まだその後遺症に悩んでいる
だけど
自分で呼吸できない 全身麻酔
上唇を切って鼻腔を 器具が
貫き 脳の中心にある 脳下垂体
までのびた器具が 腫瘍を摘出して
くれたお陰で 外観には
何の傷跡もなく 手術できた
人のいのちを守るために
数時間に及ぶ手術をして下さった
おかげで 今こうして 生きている
ありがたいと 思ったし
すごい事だと 感じている
何もない 過去の風景
手術の記憶すら 僕にはない
自分の無意識の中で
その部分は 消えてないのだ
記憶のない その時間が
今の自分を 生かしてくれている
何とすごい事だろうか
私の人生を 変えた手術
浮かびえる 今の瞬間を
大切に 記憶のある今を
大切に 今日も眠りの中に
安らぎと 癒しを求めて
ゆっくりと眠ろう
明日という日を 信じて・・・
*******
春風のように
作詞:たけぼんだぬき
いつも 君は爽やかさを
くれたよね 素敵な香りを
漂わせながら
暑い夏の日差しを避けて
赤い 大きな日傘を差して
僕の家にやってくる
淡いピンクのサマードレスに
身を包み 素敵な笑顔を
いっぱい顔に浮かべて
我が家に春の風が
吹き抜けていく・・・
君を迎え入れて
部屋の隅にある 小さな
本棚・・・
並んでいるのは 電気関係の
本と 哲学書 そして
吉川英治の時代物
詰らない本ばかり・・・
入ってくるなり 君は 宮本武蔵
の本を引っ張り出して 部屋にある
唯一の西側の窓に座り 傍らに
ある机の上にその本を置く
しばらくの間 僕と会話を楽しんで
少し暇になってくると 宮本武蔵を
読み出す
読み始めちゃったら 最後まで
気になって・・・
一体 僕の部屋は何なんだ?
そんな疑問が わいて来るのを
抑えながら 君にコーヒーと
買って来た 駄菓子を
本が置かれていた
机の上に置く
小一時間 二人の間に
沈黙の時間が流れる
僕にとっては苦痛な時間・・
声をかけると 怒る君
分かっているから 我慢の
時間が続いていく
君が座る 窓の所から見える
青い空を 見ている
ギターを 取り出して
あやとり糸を 歌う
井上 陽水の少し悲しい曲
君が栞を挟むまでの時間
二人だけのささやかな
静かなひととき
君は読み終えると
僕にキッスをしてくる
飛びつくように 抱きついてくる
宮本武蔵を読んだ後に
よくこんな行動が出来るものだ
いつも不思議に思って
君を見つめている
僕の口の中に 君の柔らかい
舌が まるで生き物のように
動き回る
全身が痺れる・・・
君の長い黒髪が
僕の目の前で 揺れ動く
巌流島の戦いかい?
キッスの後で 君をからかう
微笑んで 僕の胸に顔を埋める
そんな日々が 幾日か過ぎていく
キッスの後は 東横線で 横浜へ
元町あたりを手を繋ぎ 歩いて
ウインドウショッピング
大きなガラスの向こうに
マネキンの着る イブニングドレス
スカートの裾は 花びらのように
広がって また今宵もダンスホールかい
見入っている君に声をかける
あなたと踊りたい・・・
つぶやくように 君が言う
浜の風が二人の間を通りぬけ
夢のようなひと時 ショッピング
ピアノの生演奏が流れる喫茶に
二人飛び込んで 流れる音楽を
聞きながら スィート ケーキを
紅茶で食べるのがデートのお決まり
僕は ブラックコーヒーにブランデー
をたらしたのがいいんだけれど・・
君の喜ぶ顔が見たくて この店に
喫茶のステンドグラスを通して
差し込む光りが 君を照らしている
暑い夏が ゆっくりと時を刻みながら
すぎていく・・・
*******
徳島の思い出
作詞:たけぼんだぬき
仕事で徳島を廻っていた
私のその当時の仕事は
無線関係の仕事・・
全ての町や村を廻る
無線の仕事は 山ばかり
香川に戻ってこれるのは
一箇月に4日程・・
こういう仕事に従事
している方ならお分かりだろう
木屋平村 や 木頭村 東祖谷山村
西祖谷山村 等 を廻る
祖谷のかずら橋は 二度ほど
渡った
昔の風景がそのまま残る
味わいのある所だ
その分 危険も多い
平家が四国へ逃げ延びて
源氏に追われて 山の奥深く
逃げ込んだ 平家屋敷もこの近くに
存在する
昔の戦いは 相手のいのちを
奪うまで 終らない
どこまでも 平家を負い続け
四国の山奥にまで逃げてきた
時代を考えると それこそ
地獄を見るような
思いで 逃げてきたのだろう
ここに移り住んでも
源氏が攻めて来たら
村は 襲撃される
それを恐れて かずら橋を
作った 攻められたら
橋を落とせば もう来れない
わざわざ 落とせる橋を
考案して 作ったのだ
私の 父の祖父祖母は
共に徳島 三好の出身
そのせいか 徳島に行くと
ふるさとのような 感情が
わいてくる
血というものだろうか・・・
想像を絶する 徳島の山の
自然・・
こんな所に家がある
そう思えるほど 傾斜のすごい
土地に 人々は住んでいる
人というものは すごいものだ
生き延びるために 必死に
厳しい環境に順応してきた
徳島の 祖谷で食べた
でこまわし
でことは 人形の事
じゃがいもと豆腐 イモこんにゃく
を串刺しにして 炭火で焼いたもの
味噌をつけて食べる
くるくる廻しながら 焼いていく
その様が 人形が舞っている様に
見える所から 名づけられた
環境が厳しすぎて 米が取れない
斜面でも育つ じゃがいもや
蕎麦を主食にしてきた
冬は 山地だから早く訪れる
人々は寄り添うように生きてきた
また一度 元気になったら
旅してみたいものだ
時代を超えて 四国の大自然を
残し継いでいって欲しいものだ
長く継がれてきた 人の歴史も
いつまでも 残って欲しい
この国に生まれた ものとして
切に願いながら・・・
*********
一日
作詞:たけぼんだぬき
早暁
早暁 陽未だ登らず
闇の混沌たる中
目覚める
開いた網戸 明け方の風
冷たく 部屋を冷す
用をすませたくなり 目覚む
半分眠りの中 この瞬間
気持ちよし
寒く感じるので 窓を閉める
窓より見える 道路街灯の灯が
寂しく思える 布団にくるまり
もう一度眠りの世界へ
朝
いつも 目覚める 時間
6時半 TVを付ける
寝床より 起き出し
テーブルにつく
インスタントコーヒーを
いただく 眠気がとれていく
小さな角砂糖を スプーンに
一個乗せて コーヒーに
ゆっくりと溶けて行く様を
見つめている
朝の時間のコーヒーは
甘めにする
TVではニュースが 放送されている
パジャマ姿で うろうろする
PCの電源を入れたり 新聞を取り込む
ちょっとした自分のラフな時間
楽しんでいる
朝ご飯は 軽く パン一個だけ
若しくは 茶碗に軽くご飯一杯と
味噌汁 漬物 納豆
関西人だが 横浜生活が長かった
せいか 納豆は大好きだ
昔は 納豆と言えば 甘納豆しか
知らなかったっけ・・・
午前中は 色々と所用が
あって終る
お昼
いつも昼ご飯は うどん
その日によって 上に乗せる物が
変わる ゲソ天、さつまいも天
筍天、掻揚げ、天カス等々
卵を入れるのは 3日に一度
ちょっとリッチな気分
午後は 小説を書いたり
ブログの処理 本を読む
などして過ごす
通院のある日は朝から出かける
詩を書くのも大体午後から
朝から書くときはよほど
浮かんだ時だけ
朝の時間より 昼過ぎてからの
時間が たっぷりある感じがする
ゆっくりとした時間が流れる
仕事をしていた時は 一日が早かった
飛び去るように過ぎて行く時間
駆け回り 飛び回り 時間との戦い
静養しているとこんな感じなのかな
夕方
体調が優れない時は 軽く食べて
薬を飲み 眠る
わずかの時間だが眠ると
楽になる 時々だが
治らない時がある
重だるくて 辛い
頭痛も伴う
朝から 丸一日の時もたまにある
小説も ブログも 投げ出して
ただひたすら 眠る
夜
夕闇から 暗闇へ うつる頃
魚を中心に晩ご飯
ご飯はいつも軽め 一杯だけ
オカズをたくさん摂取するように
している
そして 汗を流す
シャワーが中心
ボディシャンプーが大活躍
体が 軽くなる感じが好きだ
たまに 風呂に入る
重だるさがなくなった頃
ぬるめのお湯にゆっくりと
浸るのが好きだ
そして 布団に潜り込む
TVを見ながら 眠りに付く
毎日同じパターンではないけれど
これが僕の 一日
何か 得られるものはと言えば
何もないのかも知れぬ
詰らない一日が 平凡に過ぎて行く
それでも 人に会う事も 良くある
食べに出かける時もある
変わらないと思っていても
昨日の自分より 少しでも
前に向いて進んでいれば
それはそれで 幸せと言うものだ
時間という ものが この世に
なければ 人は どうやって
生きていくのだろう
急かされる時間
長く感じる時間
楽しい時間
苦しい時間
無為に過ぎて行く時間
感動で 涙する時間
悔しくて どうにもならない時間
あらゆる時間は 僕のいのちが
感じている 内なる時間なのかも
知れない
それぞれの時間の集合体が
僕の生きている 時間なのだ
与えられる時間すら
長く感じるか 短く感じるか
全ての時間が 生きている証明
通り過ぎて行くだけの 時間
それでも きっと自分にとって
大切な時間なのだから・・・
心臓って すごいなあ
おぎゃあと 生まれて
息を引き取るまでの
長い時間を 休むことなく
鼓動を 打ち続けるんだ
自分の意思とは無関係にさ
いのちって すごいよなあ
これが生き様なんだろう
きっとさ・・・
*******
雲の中を
作詞:たけぼんだぬき
悲しい時 苦しい時
下ばっかり見ていないで
そんな時こそ 空を見あげようよ
千切れ雲の 隙間から 見えている
青いあの空を 見ていると
背中に翼がはえて 飛んで行ける
心にある 小さな希望と
切ないけれど 些細な勇気が
きっと 自由に 羽ばたいてさ
もっともっと広い 空へと
導いてくれるはず
明るい 笑顔を 見せてご覧よ
君にもそれを 手に入れる事が
できるはずなんだ
大地に何度も 叩きつけられて
友情も 愛も 信頼も
失ってしまったとしても
君は どこまでも 君なんだから
君が 捨て去らなければ
また君のもとに 全て
帰ってくるんだから
大切に育てていこうよ
今は どんなに 惨めでも
君が そんな仲間になる必要はないよ
でも君にとっては沢山の勇気と
度胸が必要になる
努力しても 報われない 時代に
生まれてきた 私たち
せめて 君だけは 心の翼を
大きく拡げて 見下した人々を
見返してやれば良いんだ
負けないで 絶対に負けないで
涙は 海になるほど 流しても良い
引き裂かれた 心の傷は
癒える事はないけれど
傷を持った分だけ
君は 人に優しくなれるはず
自分とおんなじ傷を 人に
与えて 喜んでいる馬鹿には
ならないで・・・
勇気と 努力と 誠実さで
拡げた 真っ白な翼を
青い空へ 向けて 羽場立たせて
人を傷つけた 人は 永遠に
その翼を 失うんだ
君のいる広大な 空へ届く事は
できないんだ
笑顔を見せて 君が持っている
最大の笑顔を 僕に見せて
僕には 君が受けた 傷の深さが
どれほど 深いものなのか
分かるから・・・
泣いた分だけ
大きく育って行く
心の翼
大きな空へ・・・
*******
宇宙の中で 一番遠くが見える望遠鏡
作詞:たけぼんだぬき
ある一人の男が 自分の持っている
望遠鏡を 高く売ろうと考えた
町々を歩き続けて 売り歩いた
どの町へ行っても 言われる事は
そんなに遠くが見えないじゃないか
こんなのじゃ要らないよ
何処へ行っても 言われ続けた
そこで彼は 地球上でもっとも高い
山の頂上に登った
そして 神々に
いのちを振り絞るように
大きな声で お願いをした
どうか 私に 一番遠くまで見える
望遠鏡を 与えてくださいと
一人の 老人が 杖を突いて
大空から 舞い降りてきた
そして彼が持っていた
望遠鏡を 前に差し出すように
言った
彼は 喜んで 望遠鏡を前に差し出した
老人の手に持たれていた 杖を
その望遠鏡に あてた
眩いほどの 光りを発して
彼の望遠鏡は 黄金に輝く
立派な望遠鏡に 変わった
彼は喜び その老人に言った
ありがとう これで僕は億万長者だと
大きな声でいうと 高笑いをした
黄金の望遠鏡を大切に 金の宝石箱に
入れて 売って廻った
しかし 誰一人として
彼の話を信じない
仕方なく宝石箱から 取り出して
その人に見せた
じゃあこの望遠鏡を覗いて見ろ
必ず宇宙一 遠い所が見えるはずだ
その人は恐る恐る覗き込んだ
望遠鏡に見えていたのは
自分が望遠鏡を覗いている
後姿 だった
覗いた男は かんかんに
なって怒ると その場を
離れた・・・
彼は 何を怒っているか
分からずに 自分も
その望遠鏡を覗きこんだ
そこに見えていたものは
世界で一番高い山の上で
黄金の望遠鏡を もって
高笑いしている 自分の
後姿だった・・・
******
絶壁の 小便小僧
作詞:たけぼんだぬき
徳島 祖谷渓の道路沿い
絶壁の道が続く
途中に 小便小僧の
像がたっている
私も仕事途中であったが
興味を持って降りてみた
私が見たときは
まだ綺麗だった
小便をする方向を 覗いて
驚いた すごい絶壁なのだ
こんな所では小便も
出なくなりそうだ
観光ガイドに載っている
写真を見ると えらく像が
汚れた印象がある。
まあ こんな所に立っているから
掃除をする人もいないのだろう
実際の大きさは 小学高学年と
いった所か・・・
ちょっと粋な 計らいだが
自分が走ってきた道を考えると
ぞーっとする
高所恐怖症ではないけれど
さすがに下を覗くのは
怖かった
徳島のちょっとした名物なのだろう
人というのは 怖いものみたさがある
昔の人々が度胸ためしをする場所
に立っているらしい
今思い出しても あれはやっぱり
怖い光景だった
徳島の自然のスケールは 想像を超える
一番 懐かしい思い出でもある
私が 無線業務点検中に 山の斜面を
20m程落ちたことを思い出す
右足を 複雑骨折し 手に大きな
裂傷を負った事も 思い出される
自分の不注意で 起こした事故だが
落ちて行く 感覚は 忘れる事が
できない
自然を甘く見ると こうなるという
見本のようなものだ
それでも また行って見たくなる
もう少なくなっていく
日本の自然・・・
物悲しい気持ちが
僕を つつんでいる
********
のどかな 休日に
作詞:たけぼんだぬき
今日も朝から
強い日差しが
私をつつむ
夏がもうすぐ
そこまで来ている
川の流れは 糸のように
細くなって
今にも 切れそう
山々の木々は
光りを いっぱい受けて
嬉しそうに 輝いている
河川敷の遊歩道を
一人 歩くと
あちこちに
草の合間から
小さな黄色い花が
顔を出している
時々川面を流れる
いたずらな風に
揺らされて
迷惑そうな顔を
している
ちょっといじらしく
なるほど 可愛い
忘れてしまった
子供の頃の
原風景を 思い出す
青い空に
白い絵の具を
筆につけ
薄く
引き延ばしたような
白い雲
時々 ちぎれて
青い空が
見えている
あなたを 思い出し
ふと見つめてしまう
自分がいる
あの空のどこかに
君はいるのだろうか
僕の胸に きゅんと
痛みが 走る
今日の空のような
君の姿を 思うだけで
僕の側にいて欲しいと
願うんだ
人って寂しがりや
少なくとも 僕はね
強がり言って
何でもないような
ふりを見せても
心の隅に 寂しい
気持ちが 隠れている
楽しかった 日々が
昨日のように
浮かんできて
僕を覆ってしまう
君を失った頃の
僕は 空が嫌いだった
何だか 君を奪っていった
ように 思えてね
でも今はちがうんだ
いつでも 君は空にいる
そこから 僕を見守って
いてくれている
だから 今日のような
空はスキ
多分 スキ
じゃないかと
思う
きっと スキ
山の稜線に 薄い雲が
ひっかかって まるで
僕の心のように
見えた
空と山と大地を
僕が愛する理由は
そこに君がいるから
なのさ
空はね 山が好きなんだ
山も空が好き
大地は山と空に
あこがれている
だから きっとさ
その境界線で
お話をしているのさ
今日あった出来事を
楽しそうに 話してる
いいなあ 空も山も
大地にも 話し相手が
いてさ
僕にも話す相手は
いるけれど やっぱり
僕は 君と笑顔で
いつまでも 話したい
叶わぬ 思いだから
余計にそれを求めるのかな
人って さみしがりやさん
空や 山が
そんな僕を見て
笑っている
大地に寝転がって
草の匂いに 包まれて
どこまでも真っ青な空を
眺めていると 心に
ちょっとだけ
安心感がわいて来る
君が スキ だったから
******
睦月の夜に一人思う
命あればこそ こうして
多くの人に出会い
命あればこそ 苦しみも
喜びも 出会う事ができた
身近くに 友がいる
デジタルであっても
その向こうに 人がいる
デジタルには 心が通じない
という人もいる
昔の話をしても詮無い事
話はせぬが いつもディスプレイ
の向こうに 大切な友がいる
そう思って 私はこれまで
このブログに体当たりで
ぶつかってきたつもりである
無力だから 言葉足らずも
数多くあった事だろう
読者の皆様に 不快な
思いもさせた事もあったと思う
ネット小説サイトの前に
ポエムサイトに 私の詩を
おいた時 書いたポエムがある
その時も書いたことであるが
いつも私はこの文章がどう読まれるか
考えて書いている訳ではない
心から溢れ出る言の葉を
書き連ねてきた
僕は 本来詩人ではない
ありのままの今の自分を
どう書くのか それは
私にとって これからの
大きな課題である
力なく 読んでくださっている
皆様を 驚かせた事も
あると思う
申し訳なく 思っている
表現力は その人のいのち
詩人なら なおさら・・・
こんな拙いポエムに 多くの人が
楽しみにして下さっている
デジタルだから 駄目じゃないんだ
そう実感させてもらっている
ありがたく 嬉しく 感動している
想像を超える 多くの人の訪問
私の力だけではどうにもならない
パワーをこのブログから
もらっている
もう既に このブログは
私の管理では制御できない程の
パワーを皆様から与えられた
趣旨を離れ このように羽ばたいている
ネットの中に 存在する人と人との繋がり
デジタルのすごさも 体験できた
新しい一日が 始まった
そして 今宵もこのブログは訪問して
くる人に文字と言う接待をしている
いつもありがとう
そしてこれからもよろしく
**********
雨の 休日
作詞:たけぼんだぬき
部屋でのんびりと過ごす午後
雨が しとしと降っている
梅雨の雨 湿気を帯びた空気が
部屋の中にまで入ってくる
明日からしばらく天気が 悪いと
TVで言っていた
雨を待ち望んでいた 大地も
喜んでいる事だろう
ある程度まとまった雨が降らないと
水不足は なかなか解消しないだろう
ここに降っても 解消しない
四国の水瓶 早明浦ダムに
降らない事には解消しないのだ
ただ 暑さは凌げる
湿気は 嫌だけれど 降らないよりは
降ってくれた方がありがたい
お天気の影響だろう
体調が 良くない
朝から 頭痛薬を飲む
頭痛と体のだるさ、若干のふらつき
こんな時は 一度にくる
今も横になって 休んでいた
薬が効いてくれば 何とか凌げる
お天気もそうだが 体調も雨・・
お付き合いなんか しなくていいのに
気分が滅入るので 音楽を聞く
雨音に ピアノでは
益々落ち込むので
サザンの曲にした
湘南の香りがする
サウンドが 心地よい
茅ヶ崎 湘南 烏帽子岩
青春の日々を もう一度かな
ちょっと寂しいストーリーも
ある 湘南海岸だけど
気分を変えるには これがいい
夜明け前の 海も味わいがある
ひととき 青年に戻った 僕は
朝焼けの 赤い海を思い出して
感慨に浸る 波音と共に
潮風が 僕の前を通り過ぎて行く
自然の中に つつまれて
砂浜に座って 戯れる
あの日のひと時が 走馬灯のように
瞼の裏に うつるのだ
あの日の光景が 鮮明に・・・
*********
宇宙の 彼方に
作詞:たけぼんだぬき
青い空の向こう はるか
暗黒の宇宙 またその向こう
遠き彼方に 宇宙の宝石箱
生命の神秘 宇宙の神秘
人はその一端を見ているだけ
時という概念 空間という概念
あらゆる ものを 総括した
宇宙 数限りない 星々たち
それぞれの光り輝く星に
惑星の子供たち
惑星の周りをまわっているであろう
衛星たち・・・
もし今見ている星が そこに存在する
のかどうかすら 分からぬ 時間の壁
何百万年 何千万年 何億年
かかってたどり着いた光が
私たちが見ている夜空
何という大きさ広さ 壮大さ
人など 木っ端微塵に打ち砕かれて
哲学も 科学も 化学も
人が考える脳という空間には
収まりきれるものではないのだ
そこに見えている 星だけでは
ないのだ
私たちには余りに遠すぎて
見えないものが沢山あるのだろう
余りに人は小さすぎる
人が生きられる時間は
長くても 百年
地球の寿命から見てもわずかな
時間・・・・
もっと人は健気でも良いのでは
ないのだろうか
目の前の事に必死になって生きる
事は 大切な事だが たまには
遠大な 宇宙の宝石箱を見る
時間があってもよいのではないか
そんな事を思いながら
今一瞬の時を 生きている
そして これからは 一瞬の時を
大切にしよう
何故って 一瞬の時の繋がりが
永遠へと 続いているのだから
懸命に 今を生きる
自分が出来ることを
一生懸命にする
それが私に与えられた
いのちなのだから・・・
*****
自分を 忘れないで・・・
作詞:たけぼんだぬき
大切な事 生きている今を
慌しく過ぎ去る時間の中
一番大切にしなければ
いけないものを
人は忘れてしまうの
愛する人を守るために
大切な家族を守るために
人は 自分を犠牲にしてでも
いのちをすり減らして
頑張っているのよ
だから 人って素晴らしい
でもその事だけを 大切に
思う余り 全てを大切にする
大きな愛を忘れているような
気がするから
企業もそう 組織もそう
時代が 大切な何かを
忘れてしまって
営利や 存続や 保身が
蔓延して それを 肯定する
流れが 当たり前になっているの
自分が何の為に生きている
のかという大きな大切な
テーマを忘れてしまったのかしら
お金が 全ての世の中で
これが 全てなのだと
信じ込まされて
生きているだけじゃないかってね
物悲しくて 切なくて
仕方がない 今の自分
それでも 人は いっぱい
涙を流しながら 笑みをたたえて
生きていかなければ ならないの
そうしないと 生きていけないから
そうしないと 家族を守れないから
そうしないと 大切な人を守れないから
多くの人々が 嘆きの中に いても
あまりに 長い時間が それを
許してくれなくて
だからこうして その日を生きているの
いのちって 何
生きるって 何
大切なものって 何
守るものって 何なの
一日の追われる時間が
過ぎ去っていった わずかな
自分の時間
そんな思いが いっぱいに
膨れ上がって 胸が痛いの
きっとそれは 後悔なのかな
それとも 生きてきた あかし
それすら 分からなくなって
私は・・・・
*********
いまさら 言ってもね
作詞:たけぼんだぬき
副題:愛する君へ 最後の手紙
どうしてあの時
言ってくれなかったの
今更ながら そんな事を
言われても・・・
そういっていた きみの
頬に 涙が一筋流れて落ちた
馬鹿だった俺の 我がまま
君を 弄んだだけに
結果として なってしまったね
つい 浮気心が出て・・・
言い訳はよそう
男らしくないよね
なんて事をしてしまったんだろう
自己嫌悪に陥って
汚い字で 君に書いた手紙
目の前で渡したくて 公園に
呼び出して 真っ赤な夕陽が
西の空にかかっていた 暑い日
君は 小走りで駆けて来た
そして 僕に 何の用?
そういうと きつい目で
僕を睨み付けた
ポケットから 僕は一生懸命
書いた手紙を 黙って渡した
君は受け取ると 開いて
読み始め・・
しばらく沈黙の後で
手紙なんか書かないで
ここで土下座してよ
そうしたら許してあげる
僕は素直に 君の言う
通りに・・・
土下座して ごめんと
謝った
頭を地面にこすり付けた
ちょっと顔を上げると
目の前の地面に一粒の
涙が地面を濡らした
ひどい男だ 俺は・・・
君を泣かせるなんて
君はしゃがむと
僕に抱きついてきて
僕の胸をこぶしで
叩いた。
何度も何度も・・・
大粒の涙を 流しながら
本当に馬鹿な俺だよ
ごめんよ。
もう二度と 君を
泣かせる事はしないよ
許してくれ
そういい続けた
その半年後だった
君が入院した
今度は君が 僕を
泣かせる番だった
君は病と闘い続けた
苦しい試練も 必死に
耐えた
辛かっただろう
君と最後のお別れを
した後 僕は一晩中
泣き続けた
気が狂いそうになった
病院から君を送り出す時
君の 手に 僕の君への
最後の手紙を持たせたよね
読んでくれたかな
君への感謝の手紙
君と出会えて 幸せだった
君と知り合えて 良かった
君を愛せて 僕は世界一の
幸せものだったと
汚い文字で書き連ねた
手紙・・・
安らかに眠る君へ
ありがとう・・・
*******
湖水の ボート
作詞:たけぼんだぬき
湖水に浮かべた ボート
湖面は 鏡の如く静かで
浮かべているのは 僕たちの
ボートだけ
どこまでも透きとおった
青い空が綺麗で
二人でいつまでも
眺めていた
水面の波も 僕らを
少し 揺らせて
まるで ゆりかごに
乗っているようだった
ゆったりと のんびりと
ゆらゆらと 揺れる
ゆりかご
ボートをこいで もっと
湖の真ん中へ
ゆっくりとこいでいくと
そこに 太陽の光りが
湖面に映って 湖から
光りが 飛び出して
くるように 僕には
思えて 湖が
僕たち二人を祝福してくれて
いるようだった
いつまでも この時間が
続けばいいと 僕は
君の笑顔を見つめながら
思った
そう永遠に・・・
君とだったら 何処にでも
いける そうさあの世だってさ
そんな事を 考えていた
その時 君が 一言言ったね
いいよ って
僕は戸惑った 君を失うなんて
とんでもないよ
もし僕が死ぬ事があったとしても
君には 100年でも200年でも
生きて生きて欲しいって
その時思ってた
でも 君は・・・
僕の心を見透かしていたんだ
一緒に死のうって考えているって
なんていう事を 僕は考えたのか
ひどい男だね 僕と言う人間は
一番嫌いな 自分自身を見透かされて
恥ずかしくなった
そんな事を一瞬でも考えた自分が
情けなくて 君を見つめる事が
出来なくて 遠くの山を見ていた
君の笑顔が 僕を 救ってくれた
君の強さが僕に 死への旅立ちを
止めてくれた
君の思い出が 今の僕を支えて
くれているんだ
こんな姿になってしまったけれど
それでも 僕を 愛してくれるかい
醜い姿の自分をさ
嫌なら 僕から離れてもいいんだ
僕は もう泣かない
悲しまない
君が 新しい溌剌としたいのちを
受けて 新しい人生を楽しく
生きてくれれば こんな嬉しい事は
なんだからさ
愛のいのちは永遠だって
君が言ってくれた最後の言葉が
今でも 僕の胸にあるから・・
辛く苦しかった君の人生
生まれ変わったら その分
いっぱい幸せになるんだよ
僕はその事を祈っているからね
僕が生き続けている限り
祈り続けるからね
******
動けない 夜
作詞:たけぼんだぬき
暗闇から 真っ黒な手が
延びてくる
自分を捕まえようと
している
怖い 周りが全て暗闇
何も見えない
手が延びてくる 方向だけ
小さな 白い明かりが見えている
その手が 僕の方に 延びてきて
捕まえ様としている
必死になって 反対方向へ
逃げようとする 何だ
何でスローモーションになるんだ
急いで逃げなきゃ 掴まる・・
必死になって走ろうと頑張る
でもどうしても早く動けない
自分の意識とは無関係に
ゆっくりと体が動いている
どうなっちゃたんだ
生汗が 噴き出る
体中から 汗が出てくる
暑い 必死になっても
必死に逃げても 追いかけてくる
どうにもならない
どうしようもない
悪戦苦闘して 逃げようとする
終に僕の右足首に黒い手が
掴まれた だけど掴まれたまま
足が前に 後ろに 動いている
益々前に進まなくなった
次は左足首に手が延びて
掴まった。
やばい・・・・
ふと目を覚ます 夢か・・・
そう思って住み慣れた
我が家の天井を見つめる
夢でよかった でも僕は
何から逃げていたのだろう
考えながら 汗をかいた
額を手で拭った
そして枕もとの
目覚まし時計を見る
夜中の三時半 まだ早いな
そう思いながら 用を足したくなった
起きようとするが 起きれない
何だ? 掛け布団を少しのけてみる
彼女の体が 僕に張り付いている
一緒に一夜を共にしていた
彼女の魅力にとりつかれて
こんな夢を見たのか
そぉっと 彼女から離れた
ある所まで動かしたら
それ以上 下半身が動かない
足でも絡んでいるかと
思ったが足は自由に動く
膝も動かすと動く
でも・・・
腰が動かない
10cmくらい離れるとそこで
止まってしまう布団から
むっくりと起き上がる
彼女が少し体を動かした
かわいそうだから
起こさないように
そおっと 動く
それでも動かない
何で?
仕方なく 掛け布団を
そぉっと のけてみる
彼女の右手が 僕の急所を
掴んでいる・・・・
これで夢の事も 生汗も
分かった
これだと思った
そっと彼女の手を 解こうと
する なになに・・・
何でそんなにしっかりと握っているの
ちょいちょい・・・
放してよぉ・・・
まじで 気持ち良さそうに
眠っているのに 何で手だけ・・・
仕方なく 彼女を起こすことにした
揺すって耳元で名前を呼ぶ
薄目を開けた君
なあに こんな時間に・・・
すまないけれど 手を離して
くれないか
トイレに行きたいんだ
そういうと君は
掴んでないわよ 行って来なさいよ
もう子供じゃないんだから
いやそうじゃなくて
君の右手が その僕の・・・
え・・・
そういうと右手ぱっと離してくれた
あーーよかったあ。
ありがとう
そういうと 僕はトイレに・・・
帰ってきた時君は布団にくるまって
顔を隠していた
そこまで愛してくれて ありがとう
ちょっと小便が出にくかったけれど
これも愛の証し・・・
その夜は背中を合わせて
朝まで眠ったね。
お互い背中合わせのまま
鳥が囀る明け方まで
じっとしていたっけ・・
*********
朝の味噌汁
作詞:たけぼんだぬき
暑い盛りは 朝の味噌汁
もらった大根と 玉ねぎと
ねぎを入れて あわせ味噌で
朝食 テーブルの上には卵が
一個 茶碗に割りいれて
卵かけご飯 それと味噌汁
毎朝とはいかないけれど
味噌汁の匂いが好きな僕は
味噌汁は欠かせないよ
君は 朝はパンとコーヒー
別々に作らないといけないのに
パンは焼くだけでいいから
笑って 作ってくれたっけ
手間なのに ごめんよ
嫌がらずにしてくれる
君に心で 手を合わせて
感謝しているよ
いつも朝は 僕は不機嫌
言葉も多く交わさない
一歩外へ出たら 近所の人
とかに 愛想を振りまいて
いるのに 君には それが
できないんだ
朝食が済んで ゴミを出すのは
必ず 僕 どちらが言い出した
分けではなく 君と知り合う前から
そうしてきたから 癖のようなもの
時々 君が 言ってくれるけど
手には 既にゴミを持っている
自分がいる
癖ってすごいよねえ
ほぼ一緒に出かけるのに
お出かけのキス 変なのって
思うけれど そうしないと
出かける気がしないから
馬鹿みたい
そう思って君に言ったら
何故? お出かけの時は
キッスでしょうだって
僕と同じ考え方 付き合って
一年近くなると そんなもの
毎日の日課 癖 どっち?
たぶん君に聞くと 両方って
言うだろうな 何故か 全部
分かってしまう 二人
浮気なんかしようものなら
君の右手が僕の頬に飛んでくる
そこまで見えてしまう 自分
手を取り合って お出かけ
食べて出たのに また二人で
喫茶店 毎日の時間調整
楽しい朝の日課 癖?
どっち・・・
******