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詩集「第十集」

もっと優しくなれたなら

作詞:たけぼんだぬき





朝靄の かすむ景色を


私は 一人 歩いている


草に溜まった ダイヤのような


雫が 私の靴を湿らせる




どうしてもっとあなたに


優しく言えなかったのか


歩く道すがら悩んでいた




きっと愛しすぎたせいなのだと


自分に言い聞かせるのだが




悲しそうなあなたの横顔が


私をいじわるな男にしてしまった


あの瞬間に抱きしめてあげれば良かった




そうすれば 今朝の朝靄のように


私の心も 霞まないで


すんだのかも知れない




人を愛する事と 恋しく思う


感情の起伏の中に あなたを


苛めたくなる いのちが


あったのだろう


こんなに寂しい思いを


しているのは自分のせい


あなたを愛しすぎたがゆえの


私の罪




霞んだ山の緑だけが


私を優しく包んでくれる




雲に覆われた薄黒い空だけが


私をそっとしておいてくれる




もっと優しくしてあげられたら


あなたが流す泪も少なくて済んだ




あなたを 愛してるなんて


言葉で言ったけれど


本当は どうだったのか


愛する前に あなたをもっと


もっと理解するべきだった




あなたをきちんと


受け入れるべきだった



ごめんよ



寂しく歩く この道が


私を包んで消し去って


くれないかな




あなたの心の奥深くに


入り込んでそっと囁きたい


あなたの心の闇を払うために


あなたのもっと側にいてあげたい




いつまでも私はこうして


歩き続けるんだ


君への罪が終るまで


そう いつまでも・・・



*********


今感じる 思いは

作詞:たけぼんだぬき




ちょっと嫌な自分がいる


以前のように 心が弾ける


感覚がなくなっている




腹が立つ事があったら


昔はくらい付いてものを


言っていた




今でも社会や 世の中に


腹の立つ事もある


だけど かみつく心は


なくなった




どうすれば 自分の心が


相手に通じるのかという


事を考えて 考えて


言葉を選んで 話している


そんな自分がいる



ある事柄に固執しなく


なったのではない



むしろ若い頃より


こだわっている




言葉一つ 一つを


選んで喋っている



何も自然体でいいと


自分では思うのに


どこかで 相手を見て


ものいう自分がいる



それでも 根本的に


自分と かけ離れている


人もいるし 自分の過去を


見ているような人もいる




どこかに きっと


自分のいのちの 傾向性を


その人に 見ていて


他人事と思えなくなって


きているのだと思う





他人とはいえ 自分と何らかの


えにしがあるのではないのかな


と深く考えてしまうからだ



だってそうでなければ


目の前を通り過ぎてしまう


人であるから



縁があるからその人との


付き合いがあるんだと


思うんだ




会社で働いていた時


この人とは合わないから


嫌いだと思っていて


その後退社して別の


会社に移っても


人は違うはずなのに


また同じような嫌いな人が


自分の職場にいる



そんな事が何回か


続くと やっと


分かってきた




これは きっと


この嫌いな人を


自分で処理できる


力を付けなさいと


言ってくれているんじゃ


ないかと感じた




それに気づいてからは


同じような嫌いな人に


積極的にアクセスして


その人の考えや 行動を


理解しようと 努めて見た



その結果 その会社の中で


一番信頼できる人になった




その代わり 辛い時期も


長かった




今から思えば その人が


自分を一回り大きくしてくれた


そう確信を持っていえる




逃げてしまっていては


いつまでたっても


自分を変える事は出来ないし


嫌いな人はいつまででも


嫌いなままで終る




相手がどうであれ


自分が変われば良いだけの事



そんな事に気づいてから


相手を受け入れる自分の


容量を増す努力をするように


なった




仮にその人が嫌いであっても


良いと思う




自分が 呑み込めればいいのだと


感じている




それだけの自分になってやると


決めれば その勝負は終っている



それ以上足掻くこともないし


悩むこともない




人はみんな完璧を求めている


人が未熟ゆえに 人なのだから


もし完璧な人がいたら


その人は 「人」でなく


「ノ」になる。人という文字は


お互いが支えあっている姿を


現している



決して「ノ」にはなりたくない



そう思える自分が今いる



心を明らかに 素直に


真っ直ぐに 出せる


友人が 一人いれば


それでいい・・・



******


梅雨入り

作詞:たけぼんだぬき



四国もいよいよ梅雨入り


朝から路面を濡らす雨・・


目覚めの朝には寂しさが


私の心を占領している


熱いコーヒーを 入れる


香りが 部屋に広まって


コーヒーカップから


立ち上る湯気を 見つめる


今日一日がスタートした


椅子に 腰掛けて


ゆっくりと 味わいながら


飲むと 心にまで


あたたかさと 安らぎが


フワーっと広がっていく


朝の時間は 無情に早く


過ぎていく・・・



讃岐の地に 潤いの雨


私の心に 潤いのコーヒー


ブラックの 香りは


優しく 私を慰める



今朝の音楽は 村松崇継


彼の奏でる いのちの歌


マナカナの 歌とは


また味わいが違って


優しさと 安らぎが


私を安心させてくれる



雨の日のピアノは


少し 感慨深い


同じ楽器でも


演奏する人によって


味わいが違う


辻井さんのピアノは


力を与えて入れる


華麗さも持ち合わせている


奥深さもあって いいのだが


朝聞くのには 少し重たい


村松さんは 優しさに満ちあふれて


私をそっと抱きしめてくれる


朝聞くには 最高なのだ


コーヒーと 彼のピアノが


何故か私を優しく包んでくれる



今朝の雨が 慈雨となって


今日も一日 平和であれ


と願う あなたの元にも


この思いが 伝われば


嬉しい 今日一日が


あなたにとって 素敵な


一日でありますようにと


ただ ひたすら 願う


無事故であれと 願う


空は 悲しそうな顔を


しているけれど


きっとそれは


悲しいんじゃないんだ


憂いを帯びて 私たちを


そっと見つめてくれている


そんな朝


私は コーヒーと ピアノ


があれば いい・・・


*********


雨の中

作詞:たけぼんだぬき




窓から眺める風景に


小学生が歩道を歩いている


黄色い長靴と黄色い傘


いつもなら 数人で


帰っていくのに


ちょっと気になった


雨に追われるように


少し早足で歩いていく


道路に跳ねる雨粒が


弾けて 飛び散る


彼は 何故一人なのか


気になって見つめていた


三叉路の一方からお母さん


らしき人が大きな傘を差して


走ってきた


彼はお母さんの所へ走っていく


昔の自分を見ている気分になった



お母さんの所へ 飛び込むように


駆け込むと 優しいお母さんの


笑顔が印象的だ


そういえば オフクロに抱きついた


記憶があるけれど 親父に


抱いてもらった記憶がない


昔の親父って そういう事は


しなかったのかもしれない


優しいんだけれど どことなく


怖さがあったなあ


素直にものを言えたのは


小学生の頃まで 中学時代は


自分の事を知られる事すら


嫌だった


男ってそんなものかも


しれない


オフクロを僕が守るんだなんて


偉そうに思っていたのは


中学時代かな


守れるわけないのにね。


時代は移り変わったけれど


きっと彼もそんな思いに


なる時がくるんだろうな


ガンバレよ 君


雨の夕方は色んな事を


思うものだなあ


見えなくなるまで


僕は 見ていた


雨は 道路を流れて


排水溝に消えていく


次から次へ降ってくる


雨粒が小さな流れを


作って排水溝に消えていく


不思議な感覚を


楽しんでいた


*****


一人でいるんじゃないよ

作詞:たけぼんだぬき




ねえ。君。


一人じゃないんだよ


いつも君の側に


いられないけれど


君を思っている


僕がいる




二人の距離は


こんなに離れているけれど


僕の心は君の側にいる


だから寂しいと


涙を流さないで


君が 泣くと


僕も悲しくなるんだ




鯨はね


地球の裏にいても


仲間の泣く声が


聞こえるんだって


僕は鯨じゃないから


そんな耳も持って


いないけれど




電話がある


ネットがある


メールがある


ブログがある




悲しくて


切なくて


虚しくて


どうしようもない時


連絡をしてくれれば


声が聞ける


喋りたくない事は


言わなくてもいいんだよ


君の声を聞けば


君の気持ちが分かるから




ねえ。君。


楽しい時も


一人じゃないんだよ




君の心が


喜びでいっぱいな時


僕に話してね


君が嬉しい時は


僕も嬉しくなるんだ


一緒に声を出して


思いっきり


笑おうよ。


そして


楽しもうよ。


それがさ


本当の友だち


なんだから


一人で


閉じこもっていないでさ




顔を知らない


あなたでも


声は文字で


伝えられる


人は そうして


繋がるんだ



いつでも


あなたが気になるとき


きっとそれは


恋しているのかも


知れないね




友情も 愛情も


愛も 恋も



いつくしみも


憎しみも 恨みも


嫉妬も 怨念ですら



どれも これも


人がもって生まれた


心の情から出たもの




それはどんな立派な


紳士、淑女であっても


持っているもの




一般の人間なら


必ず持っているいのち



僕はね


それが自分にあるから


君の事が分かるんだ


放っておいてくれって


言うなよ


だけどさ


本当にそれでいいの?


自分が誰にも


何も思って


もらえない事ほど


孤独な事はないよ


だって僕だって


そう思うもの


だからさ


いっぱい言いたい事を


話してよ


何も急ぐことはないからさ


自分の言葉で


心を素直にして


話して


解決できない問題も


あるかもしれない


だからって黙っていると


自分が苦しいでしょ




辛いことや 苦しいこと


嬉しいこと 感動したこと


なんでもいいから


共有しあおうよ。




それが人っていう


ものじゃないのかな




君の役に立たない事も


沢山あるかもしれない




でも一緒に考えれば


一人で考えるより


いいと思うから


ね。


*****


ただひたすら

作詞:たけぼんだぬき



空に漂う ちぎれ雲


のんびり 流れて


過ぎていく



遠くに 一羽の鳥が飛ぶ


白い 大きな 鳥を見る


お腹を空かせて いるのかな


それとも 空に憧れ


飛ぶのかな



私も ああして自由に


大きな空へ 飛び出せば


きっと 楽しい事だろう



山の緑は 雨のめぐみを


受けたのか とっても綺麗な


色をして 僕に姿を見せている


梅雨は 気分が優れない


そんな僕を 心配して


自然は 優しく語ってくれる



今朝から ふらつき多くなり


横になっても 苦しくて


起きても 気分が悪くなる



こんな時は 野原の草や


野の花に 包まれて


寝転がり 草の匂いに


包まれて 居ればきっと


気持ちいい事だろう



体の不調は 致し方


ないかも知れぬが


心だけでも 癒されれば


少しは 僕も救われる



海の香りを 嗅ぎたいな


潮風 あたって座っていたい


誰もいない 海岸の砂浜


歩いて いればいい



海も山も 草原も


そこにあるのに


今は 動けず


寂しい 思いが


胸よぎる



夜空の 星を


見あげれば


雲の切れ間に


一つ星


きらっと 光って


心を なぐさめ


梅雨の切れ間の


晴れの日は


少し 嬉しく


感じます



いつになったら


こんな思い


消えて なくなり


すっきりと 私の春は


くるのでしょ



梅雨の切れ間の 晴天日


母と父より 受け継いだ


いのちの 宝も


病には 負けるというのか


無情なり



負けてたまるか 僕のいのち


何の為に 生を受け


何の為に 使うのか


ここまま 病に負けるのは


今生最大の 屈辱だ



いずれは この星離れる時が


くるだろう


その最後の一瞬まで


生きて 生きて


生き抜いて


やり尽くしたと


言える様に 全力尽くして


前向きに 生きた証を


この大地に 残していく


それが私の 切望だ



今日のこの日の


この瞬間


時の流れの 激流に


流されぬように


踏んばって 耐えて


耐えて 頑張ろう


明日という日を


信じて・・・


********


風の中の タンゴ

作詞:たけぼんだぬき




港の丘に 潮風抜ける


あなたと踊った あの曲は


二人の大切な 宝物




ラジオカセット 用意して


人気のない丘で 聞いていた


タンゴのリズム ラ・クンパルシータ




突然 君は 立ち上がり


草むらの中を 踊りだす


僕にはそれが幻想的で


ただ 見つめていた




君が白き手をのべて


僕の手を とりて


誘う時 僕の心は


君だけに 占領された




しもべの様に 君に促され


足元たどたどしく 合わせて


踊れば 心に春がきたように




赤いワンピースの君が姿


可憐に咲いた 花のよう


くるくる舞って 潮風が


香りも添えて 讃えてる




誰もいない 丘の上


飛び交う鳥さえ 見えぬ日に


ふりそそぐ 太陽の


日差しも優しく 二人に注ぐ




君から入った 連絡に


練習曲をラジカセに


入れて 持って来てくれと


言われるままにしただけのこと




まさかこんな所で


踊るとは 予想もつかぬ


展開に ただ君のリード


に従って 踊れば心


楽しくて 草に足取られ


踊るというより 振り回され




それでも 僕は 楽しくて


曲が終って まだ二人


踊り続け 最後に交わした


熱い口付け 体の中まで


燃え尽きる




二人の影は いつまでも


一つになって 揺れていた


あの日の 思い出いつまでも


忘れられない 宝物




あの日のままに


愛の踊りを 永遠に


楽しみ続けて 居たかった


*********


夢のファンタジー

作詞:たけぼんだぬき



熱にうなされた夜


窓から吹き込む風は


湿気を含み じとじとと


体にまとわり付く今宵



夢に現れた 闇の世界


真黒い 闇の一点から


光の粒が はじけ飛ぶ



闇の中に 蛍のように


あちこちで ほのぼの


光る 点無数


闇が少しずつ消えうせて


光の世界が 広がって


昼の用ように 明るくて


眩しい世界へ 移っていく



視界の中心 ほぼ先に


泉あり 水が高く天を舞う


空にかかった虹のように


七色 光り 放物たどり


泉に落つ



泉の中に 紫の花咲き


可憐に 濡れている


泉の向こうに 君が立つ


声をかけれど 音にならず


泉の水音 さらになし



無声映画の世界のよう


一つの音も ない世界


幻想 夢の ファンタジー



君が微笑み花香り


ピンクのドレス


身に着けて


優雅に舞うを


僕は見る


さらに声だし君を呼ぶ


聞こえぬ世界に


苛立ちて 汗を流して


叫けども 一向声が


出ないまま


焦りの心 いっぱいに


悲しくなるほど 叫ぶ我


ふと目を覚まし 蛍光の


豆電球が天井に 灯る


夜の 布団の中


汗をかいて 目覚めれば


夢と分かって 心細し



何ゆえ こんな夢を見る


疲れた体 横たえて


タオルをとりて 体拭く



一夜の夢の戯れか


それとも 薬の故なるか


だるい体を引き摺って


コップの水を飲み干せば



涙流れて くるばかり


今宵の 夢の虚しさよ


まさか 見た夢それは


君の居る 世界の夢か


ファンタジー


つかの間 切なく過ぎ去って


襲う 眠りに 入りたし



再度 君の夢見たし


今宵の夢の ファンタジー


********


遠雷

作詞:たけぼんだぬき



緑輝く 大地


力強く 踏みしめる足


逞しき腕 天を仰ぐ目


鋭き 瞳光り


厳しき壮顔 まさに男



大地引き裂く 閃光


稲妻走り 天を舞う


草原 ひび割れ


暴雨 荒れ狂う



青年の 正義正に怒り


弱きものを 守らんとす


遠く 鳴り渡る 雷光り


彼の行方を 暗示す


命がけの 闘い正に


始まらんとす



邪悪の権力 邪悪の誘惑


邪悪の奪命 邪悪の暴力




如何なる苦難ありと


彼はただ それと立ち向かう


怒りの剣 空を舞い


舞踊の如き 彼の所作


今 この時 立ちて進まなん



彼の信じる 己が道


前へ前へと歩みいく




青年一人 立ち進めば


自ずと 道は 開かれん


時代の流れ


生命の軽視


始まれり



資本主義 社会主義


経済学 哲学 哀れ


無力なり



己が正しき信念を


推し進めたる 大臣すら


首はね飛ばされ


胴と 首との泣き別れ


哀れなり 無情なれ




信念なき 政治家


漫然と 日本の国を


論じたつ




情けなき 時代となりて


この先の 日本の支え


何に求めん




若き情熱の 青年よ


これで良いと 思うのか


こうなったのだから


仕方ない


それで 本当に良いのか




だから どうせよと


言う権利も力もない


ただ 疑問すら


持てない 君であって


欲しくないだけ・・・



無力な我の声などは


どこかに消えて


しまうでしょう


それはそれで


仕方なし




沈黙を守って


それで やり過ごし


それはそれで 生きる為


批判するもの 誰もなし


寂しき 時代になっただけ




遠き雷 聞こえれば


我が家に 篭って


息 ひそめ じっと我慢の


人生も これまた


一つの 生き方なり



若き青年たちの未来を


今の大人に求めるな


自ら 開かずば


扉は 開かず




貴方達の 未来に


幸多き 時代が来ることを


ただひたすら 願うのみ




時代は 既に 君たちの


ものとなりて 進みいけ


笑顔を 絶やさず


胸 張りて 進めば


きっと 素晴らしき


時代は くると信じよう




哲学既に 根本を失い


カネが全ての 世の中に


愛想も尽きて 下らぬ世


夢も希望も ない世代


哀れな世代を 追い抜いて


君の時代を 作ろうよ



儚き我の 夢なるか


虚しき陽炎 露と消えさるか



遠き 雷 鳴り響き


怯えて 部屋に 閉じこもる



切なき時代を 生きている


空に 希望の光りなし


海に 輝く太陽なし


大地に 幸の花もなし




枯れて朽ちたる 経済学


腐って落ちたる 哲学が


寂しく 大地を彩れり



ああ。寂しき時代なり


なんと切なき 時代なり・・・


*********


春の日の夕暮れ

作詞:たけぼんだぬき





商店街を 吹き抜ける風に


心地よさを 感じながら


漂う 人々の活気


あふれる声を


間近に聞きながら


買い物をする君の


風に 漂う 黒髪が


長く 空を泳ぐ


鼻をくすぐる 香水の


香りが 心地よく


町の中に広がって


爽やかな 春の色に


新鮮さを 感じてる



商店街の店先に


惣菜の 陳列


食欲をそそる 香り


遠ざかる 列車の音


踏み切りの 警報音


道路を 歩く人々の靴音


騒然とした中に ふと


君だけの声が 私の耳を


つかまえて 話さない



時の過ぎるのを忘れ


買い物に 勤しむ君と僕


コロッケと ハンバーグ


そして 野菜サラダ


ナポリタンスパゲッティ


袋に入れて 帰宅を急ぐ


人々の 合間を抜けて


裏道に入る


公園のベンチ 子供たちの遊ぶ声


シーソーの軋む音


ブランコの 風と戯れるかげ



小さなアパート 小さな引き戸の


玄関 階段登り 203号室


僕らの 小さな愛の巣箱


冷蔵庫を 覗き込む君


袋から 冷蔵庫へ移す君


ステレオを かける僕


いつもの 曲


ポールマッカートニー


部屋に響く 彼のベース音


ラプソディ


台所に立つ 君の後姿


君の黒髪が ゆれる


僕を 愛にいざなう



食器棚から お皿と茶碗


お箸と手際よくテーブルに


並べる君 買って来た食材が


綺麗に盛られて並んでる



炊き立てのご飯から漂う


香ばしい香りと湯気


ポールの曲が変わる


窓の外


帰りを急ぐかのように


走り抜ける 列車


踏み切りの鐘


茶碗に注がれる


温かなご飯


二人で食べる


夕飯は格別旨い



線路の向こう 公園に


子供の声が響いてる


お母さんの呼ぶ声がする



一斉に 子供たちは帰っていく


ご飯を頬張りながら


僕は公園を眺めている



寂しそうな 公園が


夕日に照らされていた


君と食べる夕飯 幸せな


そして


平凡なひととき



夕日は落ちて 暗闇が広がる


家々に灯った明かりが映画のように


部屋の窓から見えている




爽やかな 春の 夕暮れ


君との 幸せなひととき


自由な 時間


空に星が 瞬きだすまで


あと少し・・・


*******


別れの夜に

作詞:たけぼんだぬき




別れの夜に 一人あるく


満天の星空 満月の月



涙で曇る 月影が


淡く揺れていた



田植え前の 水面に


揺れる山々 蛙の声が



騒がしく 啼いていた


まるで 僕を 笑うよに



あなたの 面影 どこかに


消え去れば 僕は楽にある



いつも 僕の脳裏に


焼きついて 消え去る事はない




愛し続けてきた 全ての時は


いったい 何の為だったのか



世の中は 出会いがあれば


別れがあると 分かってる




何故に こんなに苦しいの


緑の大地に 落ちる涙



僕がいけないのさ


君を 疑ったりしたからさ




君の心に 氷の刃


突き立てたのは


この僕だから


もっと あなたを


しっかりと 見つめて


信じていれば こんな


悲しい事態に ならなくて


良かったのに



全ては 僕のせいなんだ


今になって 分かったけれど


既に遅すぎたと 分かっているから


もう二度と 君を苦しめたりは


しないよ 月に誓うから



暗い空に 消え去って


田んぼの畦道 歩く時



蛍が 飛び交う水面が


ほのかに 消えそうだ



ゆらゆらと 空に向かって


飛びかう 蛍のあかり



私の心は 蛍のよに


淡く消えて なくなりそうに


ふらふらと 揺れるから




握り締めた 手は汗で


濡れているのは 



あなたを 失った苦しみに


堪えているせい




力の限り 握り締め


悲しみに くれながら


歩くのさ



人を愛する 価値もない


この僕なのさ 君に捨てさられても


仕方のない 僕なのさ


もう・・・・ 遭えない・・・



時よそっと 過ぎ去って


何も なかったと 言ってくれ


もう二度と 傷つけたりは


しないから・・・ しないから・・・


*******


あなたの 横に

作詞:たけぼんだぬき




あなたの座るベンチの横に


僕が いつもいるから


公園で 遊ぶ 子供たちの


歓声も 風に 舞って


公園の 隅に ぽつんと


置かれた 黄色いベンチで


木立の 葉に 日差し逃れて


僕らは 愛を語らいながら


空に 浮かんだ 顔のような


雲を見て 笑ってた


そんな二人だったね。



いつまでも 時が流れて


空が赤く 夕日に染まっても


まだ 語りつくせない


あなたとの会話があった



子供たちの帰る声に


ふと二人 顔を見合わせ


腕時計を 見る君の


仕草も 僕には たまらなくて



空はすっかり 星が瞬いている


暗いベンチの横にある


道路の街灯のあかり


二人を 寂しそうに


照らしていた



変わらぬ 君への思いが


今 また蘇ってくるよ


君の瞳にうつるのは 僕だけ


あの時の 君にあったのは


僕だけなのかな


ふうとそんな不安がよぎる


君を 疑うなんて とんでもない


話さ だけどさ



君がいつまでも


美しすぎて 僕には君を


繋ぎとめて置くことなんか


出来はしないって思ってた



愛を確かめたくて


こうして君と話すのさ


ごめんよ こんな男は


嫌いと 君の口が動くのが


こわかったから



僕の四畳半のアパートに


誘いたいのに 何故か


怖くて 出来ない僕がいる



馬鹿ねと 一言言ってくれれば


全てが 解決するような


気がするのに



今日の君は その事に


触れもしない


いつまでも こうして


話すことに 疲れてきている僕さ



どうしたの ねえ。君


今日の君は 少し変だよ


いつものざっくばらんな


君はどこへ いったの?



僕は勇気を奮い起こして


部屋へ帰ろうかって言った時


君は もう帰るって言ったね



顔では すましていたけれど


心の中は動揺がいっぱいさ



もう会えない そんな気がした


君との最後の 別れの夜


あれから 君は 僕を避けたね


悲しくて 虚しくて


切ない気持ちが 消え去らないで


僕は 歌を忘れたように


愛も 忘れたのさ



過ぎ去る 時が ゆっくりと


心の痛みを忘れさせてくれる


そう信じた僕だけど



浮気も 何度もしたよ


だけど 消える事のない


あの日の 公園


今でも ずっと残っているんだ



だけど君と 会う事は出来ない


もう君は この星の何処にもいない



君の病を 知らなかったから


どうして 僕にそれを言って


くれなかったの



不治の病なら なおさらさ


僕だけには 言って欲しかった


そうすれば 君の最後を


僕は 見届ける事が出来る



一緒に苦しむことだって


出来たはずなのに・・



君を選んだのは 僕なのさ


君がどんな過酷な運命に


あろうとも


共にその嵐の中で


肩を寄せあい いたかった


君を抱いて いたかった


君と一緒に 泣きたかった


いつまでも 君の側を


離れないと 誓っていたから




***********


蛍の里

作詞:たけぼんだぬき


蛍が舞う 夜の道


夏を迎える 少しの間


夜を飾る イベント


蒸し暑い我が家を 抜け出して


小さな小川が 流れる道に出る


季節は もうすっかり梅雨


今年は 雨が少ないのだろう


梅雨とは思えない程


雨が降らない


蒸し暑さが 外へと誘う


小川の側まで 出てみると


幾人かの子供連れの家族


浴衣の着物に 子供たちは


はしゃいでいる



子供たちの居るほうを見ると


暗い闇の中に ほのぼのと


光る点が 舞っている


蛍が 優雅に 光っている


素敵な光景だな と思いながら


昔は もっといっぱい飛んでいたなあ


感じながら 僕はその方向へ


歩いていく



小さな点が だんだん数を増して


はえている葉の一つ一つに


光りの点がゆっくりと


点滅をくり返している



小さな生き物が 呼吸を


しているように 光が見える


こうした小川も 数が減った


用水路になり、コンクリートに


固められた 岸が


なにやら 哀れにも思えてくる


土手は やはり土がいいなあ


そんな事を考える



合理的で 便利なのだろう


人の都合で工事してもいいのだろうか


空は もうすっかり暗闇に


染まって 雲が多いのか


星さえ見えない



寂しい思いが胸を襲う


蛍たちの住処の数も


減る一方だ



小さな君たちの呼吸が


嘆きの声のように


聞こえてくる



今日の散歩道もこうして


少なくなった 人々の風情が


哀愁を誘うようだ



貧しかった 昭和の時代


自然の豊かさは


今よりあったように思える



小川の流れは 綺麗な水を


流しながら 時の流れを


見せてくれているようだ


哀愁の 蛍見物か


人情も 風情も


めっきり減った


現代・・・



哀れみさえ感じてしまう


僕は 一人 細い道を


歩いている・・・



*********

所感


どこにでもあった風物


季節を教えてくれた風景


探さないと 見れなくなった


心を 切なさが包む夜・・・

**********



夕方のひととき

作詞:たけぼんだぬき



夕陽 赤く燃えて


生きる いのちの如く



過ぎ去る 時を


僕は 一人


のんびりと


過ごしている


暑い 日差しの中


歩く 一人の老婆


渋色の 日傘を


さして ゆっくりと



一幅の絵画を見ている


そんな感傷に 浸る



小さな手提げ袋が


着ている服に 馴染んで


素敵な 女性に 思えてくる



道路に反射した 太陽の熱が


容赦なく彼女をせめている


どこか用事があって


出かけたのだろう


バス亭の方から歩いてきた


僕は扇風機にあたりながら


その行動を眺めている


空は 暑い太陽を浴びて


雲が ぽっかりと 浮かんでいた


こうしている時間にも


時は 過ぎてしまう



何処からか ピアノの音が


している


ドレミファソラシド の繰り返し


誰かが練習をしている


なにやら 過ぎ去っていく


時間のように感じる


時々つっかかるその音が


僕に笑いを誘う



一生懸命に 弾いている


様子が目に浮かんでくる



そういえば 昔私も弾いていた


クラブの 空いた時間に


先輩に教わった事を思いだす



さっぱり上達しなかった自分


指が動くのは ギターのおかげで


動くのだが 鍵盤と音符がつながらない


何故だろう ギターなら音符が


フレットとつながって分かるのに



ドレミファソラシド


ドシラソファミレド


・・・・


これの繰り返し


なんだかつまらなくて


途中であきらめたっけ



あのまま練習を続けていれば


今頃は それなりに弾けたのかな



だけど 一万5千円の家賃のアパート


4畳半一間の部屋に ピアノは


置けないものね



置いた所を想像して


一人 吹き出してしまった



ピアノの上で布団をひいて


寝ている様を想像すると


可笑しくなった



リビングでもあれば


それも出来たかも知れない



今の時代のように


電子楽器も進んで


ギターくらいの大きさの


エレクトーンがあれば


僕も練習できたのに



うまくなったら大好きな


女性に聞かせてあげられる


そんな事も思い抱いて


あの頃練習していた自分


可笑しくなった。



暑い日差しの中


ちょっと気持ちが安らいだ


ピアノの練習がまだ聞こえている


相変わらず つかえつかえの


音が暑い道路に流れている



きっと小学生くらいの子供かな


そんな事を考えながら


扇風機の風に あたりながら


冷たい ビールを飲んでいる



時間が少しの間 止まってくれれば


この楽しい時間がゆっくりと


楽しめるのに 叶うはずもない


淡い期待を 抱いている間も


容赦なく過ぎ去っていくんだ



軒先に とまった カラスが


僕を見て 笑ってた


生意気な カラス


お前も飛んでみろと


言わんばかりに


僕を からかっている



お前も扇風機にあたって


ビールを飲んでみろっと


言いたくなった



空は飛べないけれど


いつでも 心の中では


自由に飛べるんだ



大空をね。



お前のように 暑い日に


黒い服着て 偉そうに


人様にものをいうな



俺が鳥になるんだったら


真っ白い渡り鳥がいいなあ


大きな翼を思いっきりひろげてさ


青い大きな空を千切れ雲の間を


すり抜けるように 滑空するんだ


気持ちいいだろうなあ。



暑い梅雨の昼下がり


そんな空想が 僕を楽しませていた


ビールの泡に 喉を潤しながら


パンツとTシャツ姿のこの俺は


やはり変わり者なのかな




思いっきり わははっと


腹から笑えば 嫌な気分も


なくなるのかな




暑い夏直前の昼下がり


一人のんびりと過ごす


休日の ひととき




昔から不思議に 思うのは


ビールに 柿の種が


何故合うんだろう


下らん事を考えて


今日が過ぎていく・・・


*********


時を忘れて 祈りを込めて

作詞:たけぼんだぬき



ささやかな祈りですら


吹き飛んでしまう 今の世の中


善が 善でなくなり 公然と


信念が通らなくなった時代に


願いや 望みなど 叶う事など


ありえないと 投げやりになっている


時代にも 不可能と思える事を


生涯かけてやろうとする


馬鹿が一人くらいいてもいいんじゃないか



時は私に問いかけてくる


それでいいのかって


お前はそれで納得しているのかってさ


納得のできる時代なんてきっと


千年待っても来ないわよ



もぎ取るのよ って言っていた


女性がいた なるほどその通り


それに反論の余地はない



どんな時代にも 人は


自分のもとめるものを


力ずくで 勝ち取ってきた


歴史もそれを 照明しているよね



その結果がいつも人々が


幸せになったのかというと


答えは No!! だろうね


人って不思議 欲しがるものを


手に入れたら 幸せかというと


そう感じられるのは 一瞬だけ



次の欲望が 頭をもたげてくるんだ


欲望深き 人類かも知れないね


ある学者が言っていた


人だけが流行を追い続けているって


確かに 人は 人が持っているものを


欲しがる傾向にある



その欲しがる人が多ければ多いほど


また人が欲しがっていく


次々と 流行は変化するけれど


何十年かすると また元のものに


戻っていく


人はそうして 時代を生きていっている


最近では 個性すら 流行の仲間入り


自分なりの自分に似合ったものを着ていると


それが流行ったりする


面白いよね 人ってさ


これからの 時代を生きていくのに


必要なものは 何なんだろうね



僕にも見えてこない 今の時代


小さな星にでも お願いしてみますか


これまでの 人たちのように


願いと 切望と 努力と 誠実さで


せいいっぱいにね


今というときを大切にしながら


前へ向いて 進みましょうか


迷いなど 一切もたないでね


でも 人って弱いもの


強がり言っても疲れるから


自分は自分らしくで


いいんじゃないかな


らしくっていい言葉だね


気取らずに やれば 良いんだよね


らしく さ・・・


********


生きるということ

作詞:たけぼんだぬき



様々な 人々を見ている自分


自分もまたその中の一人



生きるって 大変だ


他人事のように


見ている自分



自分だって どう生きれば


最善なのか 暗中模索の日々



いのちって すごい


苦しくても 辛くても


どんな事をしても


体は生き続けようと


足掻いている



体内で 格闘をくり返している


大きな 当体としての自分は


気づいていないだけ



白血球も赤血球も 体内に


入り込んだものと闘っている


それがあるから この世の中に


生きていけるんだ



自分が 自分を見捨てたら


これほどひどい仕打ちはないよね



人のいのちだって 自分のいのちだって


何処から来たのかな って考えないように



与えられた 今の自分といういのちを


せめて 自分くらいは 大切に思って


やらないと いけないんじゃないかって


そんな風に感じてる



お父さんや お母さんが 大切に


思って育ててくれた 気持ちも


すごく ありがたい事だって


思ってる



人生を 50年以上生きると


生きるって事が こんなにすごい


事なんだって 痛感するんだ



そんなの みんなそうじゃんって


言うかもしれない



でも 誰一人として 同じ人生を


生きていないんだもん



一億人いたら 一億個の人生があるんだ


地球上では 60億人くらいいるのかな


そうすれば 60億個の人生があるんだ



これってすごくない?



顔や体型や仕草や物腰、声、仮に同じ


人がもう一人いたって 人生はみんな


違っているんだ



自分は 自分


僕が 思っている事と全く同じ事を


全く同じ環境で何かも同じでいたとしても


考えている事は違うんだもん



僕は 僕でしか ないし


君は 君でしか ないんだよね



そんな風に思っていたら


自分を大切にしないといけないって


考えるし


人をそれ以上に大切にしないと


いけないって 考えちゃうんだ



一人ひとりの人生が


それぞれで 素晴らしいじゃない


人生ってさ こんなにバラエティに


富んでいて 素敵なんだ



苦しい時もいっぱいある


悲しい時もいっぱいある


でも楽しい事だってあるんだ


嬉しい時だって 感動する事だって


あるのが 人生だもの



それが全部 人生なんだ


だから すごいんだねきっと




**********


生きているだけで幸せだね

作詞:たけぼんだぬき




人ってね 毎日が大変


生活の事や 家族の事


いっぱい 考えてね


働いてね それでも


一日が 足らないくらい


大変


だけどね それがとっても


幸せなこと 大切にね


思ってくれる 人がいて


大切に思ってる 人がいて


それを守っていく為に


自分のいのちを 使ってね


すり減らしてね 頑張ってる


人って とっても素敵



人ってね 病気になると


ちょっとした事がね


すごい事なんだ 奇跡なんだって


思えるようになるよ


自分が出来る事が少なくなって


とっても大変


だけどね 残された自分の可能性を


考えて生きていこうとするとね


まだこんなに出来るじゃないってね


思えるようになる



自分に何が出来るのか って


考えて それに向かっていくとね


素敵な明日が待っている



若くして 大病になって


絶対に治らない病でも


今日を 一生懸命に


病気と闘っている人たちがいる



それを考えているとね


こんな病なんかって思える


だから 辛くないんだ



もっと大変な中で 生きている人


僕は まだまだ 幸せものだなあって


感じるんだ


明日を生きられる可能性がある限り


生き続けなきゃいけないんだ



僕はね 幸せな人よりも もっともっと


大変な環境で頑張っている人にこそ


幸せがいっぱいこないといけないって


思ってる


何故って もしそうでなければ


不公平じゃない


一生の中で 幸せの数と不幸の数と


どの人にも平等に与えられているはず



だから今を諦めないで生きていくんだ


必死になって生き抜いていくんだ



人はね 不幸の数だけ 豊かになる


人生という舞台に立っているとき


どれだけ 多くの経験を踏んだか


それが その人の奥行きを深くする


そう信じているんだ



何事も人生での出来事はお勉強


自分を深くするお勉強



病のふちで嘆いていても


諦めてしまっても それは


解決しない事 それならば


いっそ今その瞬間に出来る事を


全力でやり抜いて 生きた方がいい


そんな風に考えるようになったんだ



いつどんな環境になるかもしれない


人生という荒波


自分を見失わないで生きていこうよ


そうすればね きっとさ


素敵な明日が 輝く明日がくるんだ


無為に生きても一生


闘って生きていっても一生



二度はない人生だもの


自分らしく生きていこうよ


その時を 一生懸命にさ


今日も綺麗な太陽が


真っ赤に燃えて


東から登ってくるよ


ほら見てごらんよ



雲に隠れていても


雨に濡れていても


そのはるか彼方には


いつもどんな時にも


真っ赤に燃える太陽がある


素敵だね


嬉しいね


幸せだね


生きているってすごいね


いのちって 素晴らしいね


********


亡父が好きだった 温泉

副題:「父と行った徳島県美馬市美馬温泉」

作詞:たけぼんだぬき



季節は冬 寒い時期になると


父は温泉に行きたがった


連れて行って喜ぶ顔を


見るだけで僕は満足していた


だけど 冬は雪と凍結がある


山の温泉に連れて行くのは


嫌で 交通の便の良い温泉


に連れて行っていた



春になって暖かさを感じられる


頃に 徳島の美馬温泉に連れていった


徳島では一応名の通った


保養所のような温泉


香川県から見ると


山を挟んで反対側になる



車で走らせても結構時間がかかるが


違った温泉に入れてやるのも


よいかなと思った


父が喜んでくれた


湯船に浸ると 体に染み込んで来る


お湯だ


優しいお湯と きついお湯と


それぞれの 湯質の違いだろう


父は一番この湯を喜んでいた



リュウマチがあった父には


ぴったりだったのだろう


帰りには歩きにくそうに


していたのがさっさと


歩いて車まで歩いた



僕は嬉しくなった


連れてきた甲斐があった


と思った。


父なき後 行く事がなくなった


温泉 あの日の父の顔が


忘れられない



なくなる直前 美馬温泉へ


いきたいと僕にねだった


体がもっと元気にならないと


無理だよ 早く元気になろうねと


言っていたが 結局 父の


願いは叶わないままだった



父が亡くなって5年・・・


ふとあの頃を思い出す


温泉に連れて行きながらも


自分が楽しんでいた



一人でいきたいと 思わなくて


それ以来温泉には足を伸ばしていない


僕の病が 温泉で治るのなら


いいのに・・・


*******


夢を抱いて

作詞:たけぼんだぬき



夢って大切だよね


いっぱい夢や 望みを


もつ事で人は頑張れる


明日への意欲も湧いてくる


大切な 人への思いも


また 大切な活動力


誰もいない 人は可哀相


精一杯 人を大切に思うこと


その人が喜んでくれる


顔を見ること


これも大切な 活動力


その為に 必死になるから




人って基本的に優しい?


それとも自分勝手?


どうなんだろうね



自分だけ幸せになれば良い?


信頼できる人 大切に思う人


そんな人たちと喜べたら良いなあ


って思う?



愛する人のためだったら


自分を投げ出せる?


でも本当に行動するには


大きな勇気と 決断力がいるよね



言葉では 何とでも言えるもんね



言葉と 行動をイコールにできる人は


すごいなあって思う


でも そんな人は今まで


会った事がない



最後の行き詰まりは


みんな自分が可愛いからさ


それは決して悪いことではない


自分を大切にする事だから



だって僕が病気になった時


僕は 自分の事だけしか


思えなったから


それでも 人を思わないと


いけないって 思っても


出来なかったから・・



今でも 自分の生きる意味は


人の為に役に立ちたいって


思っている


現実は 人に迷惑や世話になって


生きている


このギャップは永遠に続くのかも


知れない


思っていることと やっている事への


大きなギャップに 自己嫌悪に


陥るけれど 最近はちょっと違ってきた



何とかしようと 自分なりに


小さくても 努力する事が


大切なんだってね



自分では出来ない事が多いけれど


今の自分なら 何が出来るのか


って考えて 動いてみる事


どうもこれが 人生という


道らしいって・・・



今のこの歳になって 分かる事じゃ


ないのかもしれない


自分の生き方を見つけられた


人は素敵だよ


それにたどり着くまで


今日を頑張ろうって思える



そして この世界からさよならした


後で こんな人がいたなあって


思ってもらえればそれで生きてきた


意味があるのかも知れない



自分の人生 最後のその時まで


自分らしくね・・・



********


嫉妬

作詞:たけぼんだぬき




君の仕草が 気にかかる


僕だけを見て欲しい


他の人と 話をするな


他の女性に目移りしたように


演技して 君の関心を


自分に向けようとする自分



本当は君だけしか思っていないのに


腹の中から湧き出てくる


自分の醜い エゴ 嫉妬心



独占したい それが男の


持って生まれた 宿命


君の中に 男性の順位が


あるのだとしたら 必ず


僕が一番でないと 許せない



胸の中にある 締め付けるような


君への 思いは 他の誰よりも


一番だと信じてる



じらすように 振舞う君へ


苛立ちというより


苦しさがいっぱいになる


多分これが 恋



愛は違うよね


愛は 与えるもの



僕にはまだ君を


愛する資格すら ないのか


君がし合わせになってくれる事が


僕の喜び


幸せにするのは 僕だけ・・・



恋する思いが 変化して


気が付いてみたら 


一番大切な人になっていた


恋の 成長には時間が要るんだ


愛の姿に 変身するまで


醜い嫉妬の 糸を吐いて


蚕のように 包まって


身悶えて 時間がたって


いくなかで 成虫へ


綺麗な 蝶のように


愛が巣立っていくんだね



身悶えれば 身悶えるほど


大きく 綺麗な 愛が実るのかな


時間の 成すがまま


今この時を 身悶えている


嫉妬という 醜い心に・・・


*******


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