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15話目 私の役目なの

おかん、ストーカーの方はソニアちゃんのそばにいるんでしょ。


"ひどいわ、エリナちゃん。そんないけずな呼び方はないと思うの。

ちゃんとおかん現役ストーカー様と呼んでほしいの。"


現役と様を追加しただけでいけずななの全く変わっていないと思うけど。

それに、ストーカーさんのおかげで、こっちのおかんに15分もいわれのない説教を食らってしまったわ。ぷんぷん怒


"でもあれはしょうがなくないぃ。

私の姿を見られるわけにもいかないし、食べちゃったアップルパイを戻せるわけもなし。

不可抗力ってやつね、きっと。

シュウ君だったらラッキースケベと言って目を泳がせるようなもんだわね。"


ええっ、シュウにそんなことがあったんですか。私に隠れて。

今度とっちめてやらなきゃ。

いつも一緒だからそんなことはないと油断していたわ。

恐るべし甲斐性なしの隠匿技。


"まぁ、本当に不可抗力だからあまり責めないでね。

そんなことでいちいち腹を立てていたら、月の女王との不可抗力は・・・・・・"


月の女王ともラッキースケベが確定なんですが。

もう我慢できないわ、ストーカーさん、シュウを今すぐここに連れて来て。

首に縄を付けて引っ張ってきて。


"お姉ちゃん、そう心配しなくてもお兄ちゃんはラッキースケベ止まりだから。

それ以上はないから。

伊達に真性の甲斐性なしじゃないから。"


まぁねぇ、そこ止まりよねぇ。

ソニアちゃんにそう言ってもらって、すこし安心したわ。

・・・・・・・安心していいのかしら。

将来もこのままだったら、私、永遠に赤ちゃんオオカミを抱っこできないんですが。


"まぁ、それよりもその金髪小僧のことですわ。私がトレントさんに聞いてみますわね。"


お願いします。


"なるほど、やっぱり今足元に居るのは金髪の若いエルフの男だって言っているわ。"


じゃぁ、やっぱり、お役目が嫌で逃げ出したのね。

帰るつもりはないのかしら。

もう二日目よね、食事はどうしているかしら。

トイレはもしかして・・・・・、肥やしにするために。


"立派なレディを目指すのよね、そっちのおかんの指導で。

だったら、それ以上の詮索は止めておきましょう。

食事は何も食べていないらしいわ。"


まさか、具合が悪くて、動けないとか。


"トレントさんが言うには来た頃と変わらないから、大丈夫だろうって。

でも、このまま今晩もここで過ごすのはさすがに体に悪いじゃないかと。

また、トレントさんが動揺しているわ。"


そのことに対して他のトレントさんはどういっているの。


"トレントさん同士は意識は共有しているみたいなの。

だから皆、動揺しているって。

特に若い連中はこんなことは初めてて、動揺が大きいみたい。"


そう言えば外から感じる魔力が大きくなって、動揺を含んだものになったわね。

一度、見に行った方が良いかしら。

出たくないなら、少なくとも寝袋と毛布と、簡単な食べ物を持って行ってあげたいわ。


"戻る意思はなさそうだから、もっと弱ってから運び出すか、説得して自力で戻るかだわね。"


トレントさんたちはその方向で構わないかしら。かなり動揺しているみたいだし。


"聞いてみるわね。"


"それでいいそうよ。

トレントさんたちでは何もできそうにないので、とにかく対処してくれる人が来てくれると嬉しいって。

この建物から道を作っておくのでそこから入ってだって。"


わかったわ。取り合えず行くことにしましょうか。

シルフィード様も私と一緒に来てください。

トレントさんたちとの通訳をお願いします。


"いいわよ。"


ソニアちゃんは私が遅くなったら、交流会の方を進めていてくれる。

主役がいないんじゃ、せっかく来てくれた王族の方に申し訳ないので。


"ちゃんとご挨拶できるかなぁ。"


タイさんもいるし、頑張ってね。

タイさんとアイナさんにはそっとこのことを伝えといて。


"了解だよ。お姉ちゃんも気を付けてね。"


「お待たせしました。様子がなんとなくわかりました。

金髪の若い男の方が何か森の木の下でうずくまっているようです。

心配なので様子を見に行ってきます。」


「えっ、そうなんですか。

でも、魔の森に一人で入って行くなんて。

よし、私も行くわ。皆のおかんだし。」


「それは止めておきましょう。

私だから何とか行き来ができそうですが、魔の森の中の様子を探知できない方は危険だと思います。

まずは私に任せていただけませんか。

ここで対応できるのは私だけのようです。

そうすると様子を見に行くのは私の役目となりますね。

役目を目の前にして、多少危険だからと言って、手をこまねいて見ていて良い状況ではなさそうです。」


「アマデオ様は何か具合が悪そうなのかい。」口調がおかんになって来たおかんメイドさん


「大丈夫だとは思うのですが、二日も何も食べていないのでしょう。

寝るところもないし。

具合が悪いようでしたら、私が風魔法で強制的に連れて帰ります。

そうでないのなら話掛けてみたいと思います。

やはり本人の意思で出できてもらわないとすぐにまた森に行っちゃいそうなので。」


「そうだよね、まずは状況を確認できるだけでも良しとしようか。」

「はい、それでご用意いただきたいものがあるんですが。」

「何が必要なんだい、なんでも言っとくれ。」

「寝袋と毛布、そして、何食か分の食料ですね。

火は絶対使えないのでサンドイッチかなんかが良いでしょうか。

それと水筒を。」


「わかったよ、すぐ用意するから待ってておくれ。」


とういうと、おかんはどたどた走って出て行った。

ドアも開けっ放し。


「後でお説教をお願いね、ソニアちゃん。」

「ええっ、私がおかんに説教をするのぉ。

それ絶対に無理だから。

3倍返しの説教を正座で食らうから。」


それから、30分ぐらいして、おかんは荷物を抱えて帰って来た。


「用意できたよ、エリナちゃん。もう暗くなるけど大丈夫かい。」

「それは任せてください。

明るくても暗くても結局は探知魔法で移動するので、関係ありません。

私は私のやるべきことをしに行くだけなので、気にしないでください。


それよりも、暗くなるということは交流会が始まりますよね。

私が間に合わなかったら、ソニアちゃんのことをお願いします。

親族との初めての顔合わせになると聞いています。

そっと支えていただけますか。」


「その点は任せておいて、伊達にこの王城で長年メイドをやっていないのさ。

皆さんにちゃんとソニアちゃんを紹介してあげるよ。」

「おかん、お願いします。」

「おかんにませときな。」


「では行ってまいります。」


私は気付かれないように、メイドさんたちが出入りする勝手口から、もう一人のおかんと一緒に荷物を風魔法で引っ張りながら外に出た。

さぁ、私のできることをやりましょう。


活動報告に次回のタイトルと次回のお話のちょっとずれた紹介を記載しています。

お話に興味がある方はお読みくださいね。


感想や評価、ブックマークをいただけると励みになります。

よろしくお願いします。

もちろん、聖戦士のため息の本篇の方への感想、評価などもよろしくお願いします


この物語「優しさの陽だまり」は「聖戦士のため息 トラブルだらけですが今日も人類が生きてく領域を広げます」の別伝になります。


第108旅団の面々は3つのパーティに分かれて行動することになりました。


「聖戦士のため息 トラブルだらけですが今日も人類が生きてく領域を広げます」

の本編はシュウを中心として、月の女王に会いに。

「優しさの陽だまり」はエリナを中心としたエルフ王族の寿命の調査にエルフの王都へ。

もう一つは駄女神さんを中心とした風の聖地の運営に。


この物語ではエリナの王都での活躍をお楽しみください。

また、この物語は本編の終盤に大きな影響を与える物語となる予定です。


10/5より「死神さんが死を迎えるとき」という別伝を公開しています。

この物語も「聖戦士のため息 トラブルだらけですが今日も人類が生きてく領域を広げます」の別伝になります。

「優しさの陽だまり」の前提ともなっていますので、お読みいただけたらより一層この物語が美味しくいただけるものと確信しております。


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