プロローグ
桜が満開で快晴な日に、僕はまた十年前の出来事を夢で見た。思い出したくない出来事であるが、十年たった今でも鮮明にに覚えている。十年前、僕は天才数学少年であった。天才数学少年西川くんと世間で、呼ぶようになった。それを面白がった友達が、僕の名前が『西川敬一』である事から、『数学のケイちゃん』と呼んだ。そのあだ名が学校中に広がり、ある事件をさかいに、低学年から先生まで面白半分で呼ばれるようになった。
十年たった今、天才数学少年西川敬一は、今日から星関高校の二年生になる。僕が、星関中学高等学校に入学するきっかけになったのは、数学界で有名な佐々木誠二先生からの推薦だった。星関高校は、理系が強い学校で入学実績は、それなりにあった。僕は、元々高校に入るつもりではなかったが、ある日一通の手紙が僕宛に届いた。差し出し人は、佐々木先生からであり高校に入学してほしいという内容であった。退屈な日々を送っていた僕は、それを受けることにした。そして、入学してみると、佐々木先生は休職していた。僕は騙されたと思い、この一年間只々ボーッと授業を受けていた。二年生からは、理系と文系に分かれる事になっており、理系に関しては数学組のM組、生物組のB組、物理組のP組に分けられた。佐々木先生は職場復帰を果たし、僕たちM組の担任となった。
目地和雛です。初掲載になるので読みにくくなっているかもしれません。試行錯誤しながら掲載していくのでよろしくお願いします。
タイトルですが、方程式と書いて(ことば)と呼んでください。