訓練
7
ふわぁ
昨日はよく眠れた。ぐっすりだよ。
襲撃もなかった。
6時ちょっと前だね。
俺が動いたら、ゴンタ先生が反応した。
ごめんね起こしちゃったか。
「おはようゴンタ」
わう
「水飲みにいこっか」
わうー
ゴンタがカッツォを伺う。
優しい子だ。
「まだ早いしそのまま寝かせといてあげよう」
わう
2人で海に向かう。
ざぱぱぱぱー
「お飲みなされー」
わう
ぺろぺろ
なでなで
ゴンタが飲み終わった所で、俺も手と顔を洗い水を飲む。
ごきゅ
荷物の所に戻りつつゴンタに声を掛ける。
「朝飯の前に体術と気の訓練しとこっか?」
わう
柔軟体操ー。
もともと体は固いほうなので、ゆっくり念入りにやる。
気の訓練だ。
戦闘では気を意識すると体の反応が遅れてしまう。
動けない相手にしか使えないだろう。きぃ。頑張らねば。
丹田に気を集中させる。
ふぅぅぅぅ
気を体中でぐるぐる周回させる。
カッツォに聞いた所、気は体内にある間は減衰しないらしい。
安心して訓練できる。
こうやってて気が減ってしまったら困る。良かった。
気による治療についても詳しく聞いた。
怪我人自身の意識があって気が使えるなら自分で治療できる。怪我人に意識がない場合で相手に気の余裕があればこちらの気を近づけて相手を気を反応させ治療させる。怪我人に意識がなく気に余裕がない場合が問題で、こちらの気に魔力を混ぜて変質させ相手が取り込めるようにしてやる。変質させた魔力が取り込まれたら相手の気に再変換されていくとのこと。この場合1分くらい変換に時間がかかる。
俺には魔力がないので、相手に気を送り込んでの治療は無理だった。
刃物で切り傷をつけられたくらいの治療ならば気の集中で1分以内に治療できるらしい。
自己治療では気が減る。
永久機関とはいかないようだ。
減った気は食べて眠れば戻るようで、肉体強度が高ければ気も大きくなる傾向にあるらしい。
頑張って鍛えていこう。
ゴンタも頑張っているようだ。
ゴンタの気はとても力強い。
近くで気の集中をされると、とてもよく解る。
ゴンタ君あまり頑張らなくてもいいですよ?追いつけなくなってしまうー。なんちて。
お、後ろでカッツォの気配が動いたな。
起きたか。
カッツォのほうを見ないで声を掛ける。
「おはよーカッツォ」
「おはよーさんトシ、ゴンタ」
わう
「練習しとるのぅ、関心関心。で朝飯まだですかいのぅ」
「もー、おじぃちゃん昨日食べたでしょー?」
「なんでやねん」
「ひひひ」
7時を回っていた。
集中している間は時間が立つのが早いねー。
「よっし、練習終わりっ。朝飯用意するよ」
「先に水頼んでもええ?」
「あいよー」
わう
3人並んで海へ向かい。水を出す。顔と手を洗い水を飲む。
さぁ朝飯だ!
果物メインの朝飯です。希望者にはジャーキーをつけます。
ふむゴンタはジャーキーがメインですか。若者はえぇのぅ。
もぐもぐ
今日も頑張って進みますかー。