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いせおち 《異世界転落物語 アカシャリーフ》  作者: 大和尚
アヘルカ連合国編
22/387

図書館

22


<サトウ・トシオ>

・73

・ポーター・バーサーカー・バトラー・オーラマスター

・錬成3


・ポーター

スキル運搬3体術3


・バーサーカー

スキル棒術3体術3内臓強化2制限解除2狂化1


・バトラー

スキル格闘3体術3軽功2


・オーラマスター

スキル気功術3体術3瞑想3


・錬成3

このレベルでは非生物が対象。

分離と結合が可能で結果として素材ができる。素材作成時の変形が可能。素材集合体が作れる。



 オーク襲撃元調査クエストに出ていた間は緊張しっぱなしで見ていなかったステータスを朝一で確認した。

強度が73に上がっていた。

職業に変化はない。しかし瞑想3になっているな。警戒ばっかりして探知するのに瞑想はよく使っていたからな。

本命の錬成が上がっている!錬成3だ。鉄を購入後に色々試したのが良かったのだろうか?

素材集合体ってのは何だろう?生物が対象になるんじゃないかと期待してたんだがなぁ。

今日からは時間取れるから試そうっと。


「ゴンタ、ミナモおはよう」


わう

わふ


「今日も訓練始めようか?」


わうー

わふ


ミナモも訓練に参加している。体はゴンタより大きいミナモだが強度と気の大きさでは倍以上差があった。勿論ゴンタのほうが上です。

ミナモは気功をなんとなく使っていたらしいが、初級の域を超えていなかった。そしてゴンタが教え始めた。


ふぅぅぅぅぅ


ホルフィーナとオルタンシアは上で身動きがないな。まだ寝ているんだろう、これは覗きではない訓練なのだ。

俺の気功術の気配読みでは、カビーノとケビンが同じくらいで強く大きい。次いでゴンタ、アベル、マイケルかな。その次がオクタビオで俺もこの辺りらしい、というのはカッツォの談。その後はカッツォ、ホルフィーナとキニートがいい勝負。

それ以外では面識はないけど騎士団にカビーノ級の気を持った人が2人いたね、強者はいるもんだ。カッツォ級も何人かいたね、確かに精鋭なんだろう。

俺には気功術しか戦闘強化がないので、これは負けたくない。

気の量は大人になったら強度が上がってもあまり変わらないらしい、しかし気を練ることで質を上げられるようで濃縮されていく感じがする。

む、カッツォの気配が動いた。


「おはよーさん」


「おはようカッツォ」


わう

わふ


とろんっとした目で俺達を見て朝の挨拶をしてくるカッツォ。昨夜は最後まで飲みっぱなしだったもんなぁ。


「顔洗ってきなよ」


「せやな」


訓練が終わった頃にダニエラが朝飯を持ってきた。

飲んだ次の朝はスープが美味い。肉が少ないのもいい。

肉といえばジャーキーは後3食分くらいしかないな、ゴンタ達のご飯のためにも追加したい所だ。まだまだ塩も胡椒も十分ある。しかし調査クエストで、あれだけの荷物を持っての行動は無かったかもしれん。今後は考えないといけないな。


「今日はどないしよか?」


「俺は錬成3に上がったんで錬成の検証と、そろそろ目的の俺達が落ちて来た原因を調べようかと思ってる」


「おぉ!錬成上がったんか、おめでとう」


わう

わふ


「ありがとう」


「あと原因究明か。そういう研究をしとる人物に心当たりはないしなぁ、図書館で歴史や魔法関連調べよか?」


「うん、そうしよう。図書館って大通りを挟んだ商人区画にあったよね?」


「そや。本当は第1城壁内の図書館がええんやけど、だれぞの紹介がないと入れんし」


「そっか、それでサブマスターとかの手を煩わすのも悪いし、できる事からやろう」


わう


「ゴンタとミナモは大森林に送っていくから夕方まで森で遊んでおいで」


わう

わふ


好きに森で遊べるのが嬉しいのか、尻尾の振りが激しいね。まだ子供っていやぁ子供だものな。


「錬成は物さえあればいつでもどこでもできるから、調べ物からいこう」


「はいな」


「じゃあ行こうか」


わう

わふ


エドゥさんに宿の延長を頼み支払いもする。


今日もいい天気だ。

宿を出て第3城壁外へ向かう。

ミナモは人のいる所に慣れなかったのか、森へ近づくにつれて尻尾の振りが良くなっていた。解りやすい子だ。

南の緊急避難小屋に着いたのは、歩き出してから1時間ちょいくらいだった。


「ゴンタ、ミナモ。ここらの森で遊んでおいで、昼飯は自分達で調達してね。夕方に迎えに来るよ」


わうー

わふー


「あとでなー」


俺とカッツォは、そう言って手を振り町へ戻る。

町へ着くまでの間に今後の事も相談した。

カビーノ達も数日中にアヘルカ連合国3都市のうちの一つであるアレゾルアへ向かうと昨夜言っていた。そこは内海とも面している都市でダンジョンがあり、それがカビーノ達の目的らしい。今はアヘルカ連合国3都市、モラテコ、サヒラ、アレゾルアの順で移動中との事。

アレゾルアから船で世界樹のあるエルフ領に隣接している国の一つイチルア王国という国へ行けるそうなのでカビーノ達と同行の予定である。

同行するまでに、すべき事をお互い言い合った。図書館での調べもの、マジックバッグの購入、俺、カッツォ、ゴンタ、ミナモでの戦闘訓練などが挙がった。


やることは多いが、少しだけ将来への見通しが良くなったかな。

順位付けをして、きっちり前へ進もう!


町へ入り、商人区画で詳しく図書館の場所を聞き向かった。

こじんまりとした1階建てでした。大き目の本屋といった所だな。

カウンターにいた年配の女性に身分証明書を見せ、銀貨1枚づつの保証金と入館料銅貨5枚づつを支払い中へ入る。

司書さんらしき眼鏡を掛けた年配の男性に歴史と魔法関連書の場所を聞き、カッツォに魔法関連をまかせ調査を開始した。そういや眼鏡あるんだね……。

歴史書は結構あるね、50冊は有りそう。順番に見ていこう。

ちなみに俺達以外の図書館利用者はいなかった。


お昼も館内所定のテーブルで食べてもいいとの事だったが、持ってきていないので一時的に館外へ出てもいいかカウンターの女性に聞いたら、問題無いと言われたので外へ食べに出た。


「カッツォなにか手掛りになりそうな情報あった?」


「いまんとこないで」


「そっか、先は長いねぇ」


すぐ近くにあった料理屋で食事を取りながら話す。

椅子が高いのでカッツォは足をブラブラさせていて可愛かった。

豆のスープとパン、魚の塩焼きです。パンがおいしくない……。スープに千切って入れて食べた。


図書館に戻って調べものを続けたが、収穫はいくつかの国の歴史と神様の起こした奇跡の話くらいであった。

いい時間になったので図書館を出てゴンタ達を迎えに行く。

商人区画なので店が多い。魔法道具屋でマジックバッグの一番小さい物を買った。白金貨1枚でした。店員の男性が高い買い物だったからか、火を出せるマジックアイテムをおまけしてくれたのは嬉しかった、俺って単純だね。棒の先から小さな火が出せるのだ、火が出る反対側を捻るものらしい。日本でも見たことあるかも……。残金白金貨2枚と銀貨60枚なり。


少しは暑さがやわらいでいるので歩きやすい。

目的地はすぐそこだ。


緊急回避小屋そばの森へ向かう。俺達の気配を察知したのか森からゴンタとミナモが駆け寄ってくる。


「楽しかったかい?」


わうー

わふー


「そら良かったなぁ」


ゴンタの楽しげな報告を聞きながらなでなでさせてもらった。

しばらく話して気がすんだゴンタを連れて町へ戻る。

ゴンタが俺達から離れる気はないと解っているが、人間の生活に付き合わせて申し訳ない気持ちがある。

いつかお互い無理なく過ごせる環境を手に入れたいと思った。


さて夕飯はなにかなぁ。

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