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戦場のローレライ  作者: ゆうき
四章 決意
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20話 私の気持ち

20話達成!

 翌日、私は自室で途方に暮れていた。


 みんなと別れた後、色んな人に話を聞いて回ったのだけど、有力な情報は手に入らなかった。


 ただ、隊長に話を聞きにいったら、なんかやたらニヤニヤしていたのが引っ掛かるけど。


「ホントにどこにいるのかしら……?」


 私は、朝御飯用に買ってきたおにぎりを頬張りながらぼやいていた。


 一応手がかりとしては、食堂にいたとか、街中で見たとか、そんな手がかりとは言えないような些細なことばかりだった。


 しかも、その情報が正確なものとも限らない。正直打つ手なし、と言っても過言じゃない。


「とにかく探さないと」


 残りのおにぎりを一気に口に入れると、私は自室を出た。


 まずは……とりあえず宿舎の中からかしら。


 と言っても、宿舎も広いからやみくもに探しても仕方ないし……そうだ、レグルスの部屋に行ってみましょ。


「っで来たのはいいけど……」


 呼んでみて、いたらなんて言おう? 音信不通でみんなに心配かけたことを怒ればいいのかしら……それとも他のこと?


 でも他のことってなにかしら……私のこのモヤモヤした気持ち?


 それにしても、このモヤモヤ……一体なんなのかしら……レグルスと会わなくなってからなのよね……。


 ああもう! とにかく呼んでみないと始まらないわよ。


「………」


 コンコン――


 恐る恐るドアをノックしてみたけれど、何の反応もなかった。


 どうやら、こんな朝早くからいないみたい。


 ……なんか色々考えて損したような気がするわね……しかもなんで私がこんなドキドキしなきゃいけないのよ!


「ここにいないとなると……どこにいるのかしら?」


 うーん、と腕を組みながら考えてみる。


 いつもならば、この時間帯は訓練場にいるはずよね? でも確かまだ休暇中のはず。


 あれ、でもシュノンバートは昨日から再開って言ってたし、レグルスももしかしたら訓練場にいるかもしれないわね。


「よしっ」


 訓練場に行ってみよう。そう考えた私は、屋外訓練場へと歩き出した。














 訓練場へやってきた。前に来た通り、いろんな人達が様々な訓練をしていた。


 とりあえず私は、近くにいた教官の人に許可を貰ってレグルスを探し出した。


 探す理由を適当に言ったのはここだけの秘密よ?


「……うーん」


 辺りを見回しても、レグルスらしき人を見つけることは出来なかった。


 そういえば、レグルスが初めて訓練したのがここだったわね。


 あの時はレグルス、凄い大変そうだったな……あと私が倒れそうになったときに助けてもらったのよね……。


 ……やだ、なんかあの時のことを思い出したら恥ずかしくなってきちゃったじゃない!


「……ん?」


 気づいたら、休憩している人や教官の人たちが、私をジロジロとみていた。


 しかも、なんか私を見ながらヒソヒソと話をしている。


 私がなにかしたの?


 気分が悪い。


 とにかくここにはレグルスはいない。ここにいても無意味だ。


 そう判断した私は、逃げるように訓練場を後にした。













 次に私は街に来ていた。相変わらず沢山の人が行き交っていて、とても賑やかな街だ。


 まあ全力でダッシュしてきたから、そんなのを気にしてる余裕はなかった。


 ダッシュで来たと言っても、レグルスを探すという目的ではなく、ただ訓練場から逃げてきただけと言った方が正確だ。


 なんであんなの気にしてしまったのかしら。今までだって、あんなのいくらでも見てきたじゃない。


 ……レグルスがいたら気にならないのにな。それどころか、私の静止を聞かずに、あいつらに文句言いに行くかもしれない。


 なんだろう……レグルスの事を考えていたら、自然と溜め息が出た。


 それと同時に、さっき宿舎で感じたよくわからない気持ちになっていた。


「……ああもう!」


 思わず思いきり頭をかきむしっていた。女の子らしからぬ行動ってツッコミは受け付けないわよ?


 とりあえず探さないと。まあ、街中にいたとしても見つけるのは不可能に近いわよね。


 本当ならリンクして居場所を見つけるのが一番早いけど、何故かリンク出来ないのよね。


 前に隊長が言っていたけど、距離が離れていると、リンクが弱まるって言っていたのよね。


 ってことは、レグルスは今遠くにいるっていうことなのかしら? でもこの街から離れるとも思えない……。


「んー……」


 ピリリリッ!


「キャア!」


 急に甲高い機械音がするものだから、私は思わず小さくジャンプしてしまった。


 どうやら、ポケットに入れておいた通信機の音だったみたい。


 もう! ビックリさせないでよねまったく!


「もしもし?」


「あっティル!?」


 電話の相手はフィリアだった。電話越しでも、焦っているっていうのが分かる。


 一体どうしたのかしら……なんとなくだけど、嫌な予感がする。


 ……自慢じゃないけど、こういうのってよく当たるのよね。


「どっどうかしたの?」


「レグ君が……」


「レグルスが!? 一体どうしたっていうのフィリア!?」


「レグ君が倒れたって……」


 レグルスが……倒れた?


 私の頭の中は真っ白になっていた。フィリアの言っていることも、全く頭に入ってこなかった。


「ティル! 聞いてる? わたしはすぐにレグ君の部屋に行くからティルも来てね!」


 どうしてよ……なんでレグルスはいっつも無茶ばかりするのよ……どうして……。


 気づいたら電話は切れていた。フィリアが何を喋っていたか思い出せない。


 すぐに部屋に行くっていうのは、なんとなく覚えている。ってことは、今レグルスは部屋にいるっていうことよね?


 とにかく早く行ってあげないと……。


 気づいたら、私は全速力で宿舎へと走り出していた。

よかったら感想お願いしま〜す

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