29話 性の乱れ
♢♢♢
「ただいま」
「たっだいまー!」
「おかえり〜遅いよー」
ルナの奴、完全に溶け込む事に成功してる。今回は俺の完敗だな
「ねぇねぇ、完全敗北して今どんなきもちぃ〜?おしえておしえてぇ〜?」
リビングの扉を開けたタイミングで、背伸びをして俺の耳元でそう囁いてくる
完全に調子乗ってやがるコイツ……これはもう分からせるしかないか
「愛梨、頼まれてたヤツ。はい」
買ってきたルーとジャガイモを渡して、冷蔵庫にプリンを詰め込む
「ざこにぃありがとう!あと少しで出来るから適当に座って待っててね」
「……また無視?………」
そんな小さな呟きが俺には聞こえた。安心しろよ、無視してないから
「あぁ、いつもありがとな。じゃあちょっとソファに座っとくわ」
「はーい」
そのままキッチンを離れ、下を向いてしょぼくれたルナを抱きあげてソファに座った
それから脚を開いて股の間にルナを座らせ、逃げられないように深く抱きしめる
「…へっ…なに?」
「…おまえちょっと調子乗りすぎな。ほじくり回してやるから股開け」
「………は?…は!?愛梨ちゃんが居るのに何言ってんの?」
「ならバレないように声我慢しろよ。バレたら愛梨に絶交されるかもな?」
「ッ!…誰が開くか…」
「…そーいえば、俺のトランクスでルナニーしてたよな?今なら黙っとくが…」
「ッ……」
やっぱしてたのかよ。狼狽しきった表情で分かる
そして全てを察して諦めたように股を開いた
「よしよし、いい子だ。完全敗北しような」
頭を撫でた後、胸元とスカートに手を伸ばした
♢♢♢
お兄ちゃんとルナちゃん静かだなぁ
てゆーか仲いいなぁ〜、あんなお兄ちゃんの股の間にすっぽり挟まって
「ん゛…もう…イ…」
キッチンからだとお兄ちゃんの後頭部と、肩からはみ出したルナちゃんの頭しか見えないし
ルナちゃん生きてるのかな。静か過ぎて死んでるんじゃないの?
「って!ルナちゃん痙攣してない!?ざこにぃ!」
少しだけお兄ちゃんの肩からはみ出したルナちゃんが痙攣している様に見えた
てかお兄ちゃん…絶対逃さないってくらいめちゃくちゃ深く抱きしめてんじゃん…え、好きなの?
「はぁ…はぁ…はぁ…」
「ん?あぁ、そんな事ないと思うぞ。のんびりテレビ見てるし」
「そう?じゃあ愛梨ちょっとカレー煮込むついでにだし巻き卵作っちゃうね?」
「おう、ありがとな」
卵を溶いて少しずつ、だし汁と醤油、砂糖を加えて混ぜ合わせる
ちょっと甘めだ。ルナちゃんは甘いのどうなんだろ
「ルナちゃ〜ん!だし巻き卵甘めでも大丈夫〜?」
「…ん゛…くぅ…」
「おいルナ、聞かれてんぞ?テレビばっかり見てないでさ」
「ん゛…うん。ル…ルナ…あん….あっ…甘めがいい…かなぁ…ん゛」
「よかったぁ…」
よし中火で熱してと。卵液をすくってフライパンに流し込むよ〜
じゅわ〜
そんな爽快感溢れる音を立てて、卵が焼ける
でもそれ以外にも水音が聞こえたような?…
「ねえ、ざこにぃガムでも食べてるの?くちゃくちゃうるさいよ〜」
「あぁ。すまん…」
今はこっちに集中だった。端からそっと巻き始める
手応えを感じながら更にひと巻き、またひと巻き。少し焦げてるよぉ……ぴえーん
「ルナちゃ〜ん。コゲとかダメな「ダメ……また…イ……ク…」
「ならざこにぃにコゲ食わせちゃえばいっか…」
「いや、聞こえてるぞ」
「てっへ!」
聞こえちゃってたか。そっとざこにぃの方を向いてあざといポーズを決める
「って!ルナちゃんやっぱ痙攣してない!?」
「してないよなルナ。聞かれてるぞ?…」
「指…ぬ…け「してないよな?」
「あぐっ…してないしてな…い…」
ルナちゃんの声がよく聞こえないけど、お兄ちゃんが右腕を動かしたタイミングでルナちゃんの体が跳ねたのは気のせい?
「そう?体調悪かったら言ってねルナちゃん」
「うん!…ふー…ふー…」
三度目の層を焼き終えて。と!
「よし!」
厚みのある卵がフライパンの上でしっかりと形を保ってる
それから火を止めて、フライパンから巻いた卵を取り出す
包丁で切断して断面を入れてこ
うん!やっぱり綺麗に層が出来てるのは気持ちいい
「もう出来るよー?ざこにぃってばお皿くらい用意してよね〜」
「あぁ。……今立てないからちょっと1分待ってくれ」
「はぁ…はぁ…いやおまえ勃っ……あん゛……」
「分かった〜、1分だけねー」
♢♢♢
「おい……余計な事言うな」
愛梨に聞こえないように小声で話しながら指を深く抉って黙らせた
「はぁ…はぁ…し…しね…」
そもそもコイツの服装は乱れに乱れて、愛梨がこっちに来たら一発でアウトだがな
「俺はもう少ししたら、手洗いにいくわ。おまえのせいでべちゃべちゃだしな」
俺がそう言うと、肩にもたれ掛かったルナは頬を紅潮させながら睨み付けてくる
「…ルナの体で硬くしてるくせに…」
コイツ……心なしか嬉しそうじゃないか?怒ってるのか嬉しいのか、どっちかにしろよ
「俺が手洗いに行ったらすぐにパンツ履けよ。いいな?」
「言われなくても……」
チラチラとこっちを見てくるルナを無視して、目を瞑る。そして深呼吸だ
すぅ……はぁ……すぅ……はぁ……
「な、なにしてんの?」
「よし、行ってくるわ」
俺の股間はすっかり萎えていて、何食わぬ顔でソファから立ち上がった
そしてルナの頭を優しく撫でて言ってやる
「ったく無様にイキ散らしやがって。じゃあな完全敗北おざこちゃん。コレに懲りたら人をバカにするのはやめることだな、おまえも怖かったろ」
それだけ言って俺は洗面所にるんるん気分で向かった
完全勝利の圧勝だな、雑魚もいいトコだわ
ドアノブに手を掛けて尻目でルナを見る。……俯いて固まってんな………相当効いたみたいだ
「分からせ完了だな」




