君が私のモノにならないなら？ 手段は選ばないよ。下
私の好きな男性は、私のモノにならない！
私が彼に【告白】したら？ 彼が私にこんな風に言ったの。
『前から、山本さんの事が好きでした！ 私と付き合ってください！』
『・・・ごめんね、今は仕事の事で頭がいっぱいなんだ！ だから
付き合えない！ ごめんね。』
『・・・そうなんですか、分かりました。』
私は、彼にそう言われて一旦身を引く事にした。
だって！ それが彼の望みだから！
もう少し、彼の仕事が落ち着いたらまた告白すればいいと
私は想っていたのに、、、。
彼は、私が告白した数週間後に他の女性と付き合いだした。
私は、訳が分からないまま彼に直接、話を聞くことにした。
『どういう事なんですか？ 何故、他の女性と付き合ってる
んですか？ 私には仕事が忙しいって言ったじゃないですか！』
『・・・・・・』
『誰？ この女！』
『い、いや？ 別に、』
『別にじゃないですよね！ 本来なら私と付き合ってたんじゃ
ないんですか！ どうなんですか？』
『まあまあ、落ち着きなよ！ 今はワタシの“男”だから！』
『・・・・・・』
『違いますよね！ 私が彼女になるはずだったんですよね！』
『フラれたくせに！ 往生際の悪い女！』
『なんですって！』
『・・・・・・』
『アンタもはっきり言わないから、こんなしつこい女に付き纏わ
られてんじゃないの！』
『・・・お、俺は、』
『違いますよね！ この女性とは、本当は付き合ってない
んですよね！』
『・・・・・・』
『どうすんのよ！ ココで、決めましょ！ “ワタシか？ この女か？”』
『・・・・・・』
『決めてください！』
『さあ！』
『ごめん、萌咲と今は付き合ってんだ！ すまない。』
『ほら？ 分かったでしょ！』
『・・・そ、そんな、』
『さあ～行きましょ！』
『あぁ！』
『・・・・・・』
・・・私は、二度！ 同じ男性にフラれた。
でも、やっぱり諦めきれない！
どうにか？ 彼を私のモノにできないのか？
それを、ずっと考えていると？
テレビで、【別れさせ屋】という人達がいる事を知る。
離婚したい人や別れたい人がそういう業者に頼むらしい。
私も、もう手段を選んでいる暇はない！
私は、早速！ “別れさせ屋”の業者に頼むことにした。
『さて！ ご依頼は何でしょうか？』
『私の彼を取り戻したいんです！』
『旦那様か？ 彼氏様ですか？』
『私の愛する彼を他の女に取られたんです！』
『お話は、分かりました。早速！ 始めましょう！』
『よろしくお願いします。』
『わたしどもに、任せてください！』
＊
・・・三か月後。
彼は、私の所に帰ってきた。
『・・・本当にすまない！ やっぱり、俺は愛那が好きだ！
俺と付き合ってくれるよな！』
『・・・ごめんなさい。』
『えぇ！？』
『もう、気持ちが冷めたみたい！ ごめんね。』
『・・・ちょ、ちょっと待ってくれよ！ なんで、』
『山本さんを手に入ったら？ 興味がなくなっただけよ！ じゃあ！』
『・・・・・・』
『哀れなひと。』
『・・・・・・』
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