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~第一話~ 《果てのない世界(アテリオン)》

「・・・そうか・・・死んだのか」

 すんなり理解できた。落ち着いてもいるし、焦ってもいない。しかし・・・

「未練とか後悔とか、まだまだあるんだけどーーー!」

 暗闇の中で、誰にかは分からないが文句を叫んだ。

 何も無いところの筈なのに、俺の声はかなり響いた。

「死んだ後なのにかなり元気なのですね」

「ヒャウッ!だっ、誰?」

 何処からか女の声が聞こえた。

 あまりにも突然だったので、変な声が出てしまった。

 存在しない体がビクついたように感じた。

 もし体があったら、凄い勢いではねて、間抜け顔にっていただろう。よかった、体なくて・・・。

「あっすみません。驚かせるつもりは・・・。」

「あっいや、大丈夫。ところで君は誰で何処から話しているんだ?」

 相変わらず何処から聞こえるのか分からない女の声に素朴な疑問を投げかける。

「そうですね。対面した方が話しやすいですよね。今からそちらに行きますね」

 すると、目の前に急に眩しくい光が生まれた。

 その光の中には地球上の何処を探しても見つからないだろうという程の絶世の美女、いや、最早言葉では表せないほど、神々しく、美しい女性が立っていた。

「・・・・・・」

 俺は、見惚れてていた。無言のまま。

「初めまして蓮さん。私はアリシス・ミルナセラと言います。輪廻の女神の一人です。」

 そんな俺のことをスルーして自己紹介をする女神樣・・・って女神様!?

「まさか死んで女神様に会うとは・・・。ってか何で俺の名前知ってるんだ?」

「はい。私は、輪廻の輪を司る女神です。なので、どの魂が誰か見分けがつくのですよ。あと、アリシスと呼んでください。」

 彼女は満面の笑みで答えた。うちから湧いてくる何かを抑えつつ質問を続ける。

「そ、その女神さ「アリシスですっ!」あ、アリシス様が俺にどんなご用件で?」

「はい、率直に言えば、あなたにある世界に転生して欲しいのです。」

 え?転生?仁がよく言ってたやつか。生まれ変るっていう・・・

「えーーーーーーーーーーーー??!!」

「ッ! ど、どうしましたか?」

 突然の大声に驚き、目を丸くしたアリシスが心配そうに聞いてきた。

「あっごめん。転生って生まれ変わるやつだよね?それってまた赤ちゃんから始まるってことか?」

 いままでいた世界に未練や後悔が無いわけではないが死んでしまったのは仕方がないので別の世界に行くことおは特に問題はない。

 しかし、赤ちゃんから始まるということは、つまり、新しい母のアレを飲まなければならない。十七歳にもなってそれはかなり苦しい。

「確かにそうですが、あなたは人から生まれるのではなく自然発生的に生まれるので7、8歳の身体で目覚めると思います。」

「え?そうなのか。」

 自然発生的に生まれる肉体ってのが気にならないわけではないがアレを飲まなくていいのは助かった・・・。何で残念とか思ってるんだろう・・・。

「自然発生ってことは7、8歳の身体でどっかの外に飛ばされるよなぁ・・・。生まれ変わって早々死んだりしないよね?」

「それに関しては今から説明しますね。それでは先ず、あなたが転生する世界ですが・・・・・・」

 アリシスの説明はかなり長かったので三つにまとめる。


①・・・この世界は『果てのない世界アテリオン』といって、その名の通り、神達ですら把握し切れないほどの広大な世界であるということ。

 神様達が把握出来ないほど広い世界だから《果てのない世界》か。なるほど、その世界の果てには興味があるな・・・。


②・・・この世界には、魔法がある。基本属性は 火・水・土・風・闇・光 の六つ。属性それぞれに進化と派生が存在するらしい。また、「ステータス」と唱えると自分のステータスを確認できるらしい。ステータスを上げるにはやっぱり経験値をためる必要があるようだ。

 なんかものすごくゲーム感すごいな・・・。それに魔法か・・・。やっぱりあったか。異世界に魔法はつきものだって仁が言ってたな。俺も使えるかな?

③・・・この世界には、神が把握してるだけで四つの亜人種族と三つの魔人種族がいる。


亜人種

 人間族・・・いわゆる普通の人間。七つの種族の中で、初期ステータスが最も低く、寿命も最も短く八十年から長くて百年。その代わり繁殖量は最も高い。


 小人族ドワーフ・・・亜人種の中では最も腕力が高い代わりに背が低い。また、器用なため生産性が高い。寿命は人間より少し長い百五十年から二百年程度。繁殖力は人間より少し低い。


 獣人・・・見た目は人間だが、身体の一部に動物的特徴がある(耳や尻尾など)。寿命は五百年程度。繁殖力は高い方。


 森人族エルフ・・・亜人種の中で最も魔法の扱いに優れていて、また、寿命も最も長く、八百年程度長いと千年生きる個体もいる。また、繁殖力はかなり低い。


魔人種

 吸血族・・・いわゆる吸血鬼。見た目は極めて人間に近い。強いていうなら少し牙があるかないか程度。生物の血を食料としているが、その中でも人間の血をよく好む。太陽などの強い光の下では、ステータスがほんの少し弱くなるという弱点はあるものの、初期ステータスはどの亜人種よりも高い。寿命は血を飲み続けるかぎりない。繁殖力も低い。


 悪魔族・・・眼球が黒く、瞳が赤くなっている。人間の身体に角を着けたような見た目。魔法にかなりの特性があり、初期ステータスは吸血種よりも高い。好んで人を襲う習性がある。寿命はないが、繁殖力は人間と同じくらい高い。


 龍人族・・・ほとんどの時間をドラゴンの姿で過ごす。人の姿になる際、身体の一部が鱗状になっている。時々、龍人族が理性を失った竜となり、亜人種、魔人種関係なく暴れまわったりする。初期ステータスは悪魔族の二倍程度。寿命は二、三万年程度。繁殖力は極めて低い。

 また、亜人種はどこの国でも共存しているが。魔人種はそれぞれで孤立している。また、亜人種にとって魔人種は恐怖の対象である。


 まとめても長かったな・・・。とりあえずは理解したかな。

ステータスやらレベリングやらは転生してから考えよう。

「ここまでで何か質問はありますか?」

「三つある。一つは、魔法やスキルはどうやったら取得できる?」

「そうですね。魔法については転生した際にあなたの近くに魔法書を置いておくので呼んで理解してください。スキルのついては具体的な取得方法は教えられませんが、スキルを取得する為の試練的な物がありそれをクリアすると取得できます。」

 魔法の説明面倒くさがったな。まぁ〜それだけ面倒なんだろう。

「じゃ〜二つ目の質問。その世界に俺以外の他にも地球からの転生者はいるのか?」

 いないなら別に良いのだがいるなら会ってみたいと思っているのだ。

「それは・・・正直に言うと分かりません。」

「はい?」

 思わず聞き返してしまった。しかし・・・

「冒頭に言いましたがこの世界は神達ですら把握し切れてません。少なくとも私がこの世    界に人を送るのはあなたが初めてです。としか・・・」

 マジか、さすが果てのない世界だ。アリシスの知らないところではあるかもしれないのか。

「そうなのか、わかった。じゃー最後の質問。俺はこの世界で何かやることがあるのか?」

 これが一番重要。これによりスローライフか、ハードライフかが決まる。

「特にありません。」

 スローライフ決定!

「他に質問はありませんね?」

「ああ」

「わかりました。では早速、転生に移りますね。あなたには私の加護を与えます。効果はステータスから確認出来ます。転生先はマラハドス山脈という比較的大きい山ですが、魔物はほとんどいないので、早々に死ぬことはないと思います。」

「そっか、ありがとね」

「はい。では、良い旅を。」

「ああ」

 徐々に意識が遠くなって行く・・・。さぁ、長い長い旅の始まりだ!

この小説を読んでいる方々へ。

皆さん読んでいただきありがとうございます。この小説は、僕の初めての作品です。読んだ上でご感想やご意見などをいただけたら恐縮です。今後ともよろしくお願いします。


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