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第3話 「転生後の世界」

おくれました!

明日からは1日1話ずついけそうです!!

「ふーん。なるほどねぇ。」

「信じてくれるのか………??」

「まあ、そう言われりゃあ納得できる部分もあるしなぁ、うん。」


 あれから素性を尋ねられた俺は転生の話を素直に打ち明けてみることにした。勿論転生前は勇者だったという事は隠して、だ。信じてもらえれば嬉しいし信じて貰えなくても頭のおかしい可哀相な子供扱いされるくらいしかデメリットは無いしな。あ、それと転生の事を話したら敬語は別にいいと言われたからこの口調で話している。


「次は俺が質問させてもらう」

「ん?おぉ、分かる範囲なら答えてやるぞ。」

「ああ、まずは………………」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「そうか、魔王は異次元に追放されたのか…」

「なんでも勇者ゼクスを倒した魔王と魔女アルテミアはその勢いのまま西方大陸を制覇、残る東方大陸に進軍したがある帝国によって異世界より勇者が召喚され、なんとか魔王を異次元に追放し封印することができたらしいな。以降封印は50年ごとに破られているが召喚された勇者達により魔王は打倒され続けているってわけだ。」

「西方大陸の勇者達は犬死にってわけか………」

「いんや?そうでもないらしいぜ?どうやら魔王はその魂に深手を負っていたらしくてな。勇者ゼクスが死に際に何かしたらしくてよ、そのせいで魔王は八割程度の力しかだせなかったみたいだぜ」

「俺が………???」


 全く心当たりは無いが一体何をしたと言うのだろう?……いや、それよりも今が封印から136年目と言う事だ。あと14年で魔王が復活する。これを侵攻と呼んでいるらしい。ならば14年の間で力を付ければ今度こそ魔王と魔女、裏切り者のアルテミアをこの手で殺す事が出来るのだ。


(…………絶対、絶対に殺してやる。待っていろ魔王!!アルテミア!!!)


 この時俺はこの転生した世界で生きる目標を見つけたのだ。必ず俺自身の手で、俺はもう、間違えない。。。


 その為にはまず身近な強者に教えを請うのが最適解だろう。拳王ジーグヴァルド。数多の拳法、格闘技を極めたこの世界では珍しい黒髪大男。その鍛え上げられた肉体は鋼の如くだ。


「ジーグヴァルドさん。頼みがある」

「んあ?」

「俺を鍛えてくれ。弟子にして欲しい。」

「あ?やだよめんどくせぇ」

「なっ!?」

「それにお前は弱ぇ、俺の修行についてこれるわけがねぇんだよ。…近くの街までは届けてやるから諦めな」


 『お前は弱ぇ』。その言葉に我慢できるほどの自制心が今の俺には無かった。


「!!俺は!!弱く無い!!魔力さえ回復すればアンタにだって勝ってみせる!!」

「ほぅ?」


 そう口にした時、ジーグヴァルドの雰囲気がガラリと変わる。全身から刺すような殺気と体を圧し潰す様な威圧をかけてきたのだ。そして彼は懐から何か液体の入った瓶を取り出すと俺にそれをバシャリとかける。


「急になにすんだ!!」

「そいつぁ魔力回復薬の最上級の物でな。これで回復しただろ?さあ、もう言い訳はできねえぞ?かかってこいよ」

「確かに……まだ7割がいいとこだがやってやるよ!絶対に弟子入りを認めさせてやる!!」

「御託はいいからかかってきな……。そら、先手は譲ってやる。」

「…!!|対人兵装起動・戦士ノ(バトルコード・ウォリアー)!。」 

『魔力充填、再起動を確認。|対人兵装起動・戦士ノ(バトルコード・ウォリアー)。承認。兵装展開』

「なるほど。あながち口だけってわけでも無さそうだな。【魔拳・纏】!!!」


 どうやら魔力回復薬のお陰で戦略兵装・夢幻(インフィニティ・バトルアーツ)の再起動に成功したようだ。その中でも基本的な形態、戦士ノ鎧(ウォリアー)を纏う。


 対するジーグヴァルドはその体に漆黒のオーラを纏う。【魔拳】と先程も口にしていた事から察するに魔力をその身に纏っているのだろうか?龍を2撃で沈める程の威力だ。まともに喰らえばただでは済まないだろう。まともに喰らえば、の話だが。


戦技・突撃衝(チャージインパクト)!!」


 これはその速さと突進力で敵を打ち砕く基本技。

一瞬でジーグヴァルドの懐に入り込んだ俺はそのまま掌底を叩きつけ………


「まぁそんなもんだわな」

「………ぐはっ!?」


 想定通りなら掌底を叩きつけられたジーグヴァルドが吹っ飛ばされているはずだった。だが現実はどうだ。いつの間にか天地がひっくり返り、投げられたと気づいたのは己が地面に衝突してからだった。


「はっ、はっ……今、何、を……??」

「おいおいいつまで寝てんだ?潰すぞ??」

「うおっ!?」


 受け身すら取る間も無く投げられた俺は肺の中の空気を全部出してしまい酸欠に陥っていた。だがそこにジーグヴァルドの追撃がやってくる。彼は寝ている俺を踏み潰す勢いで脚を振り下ろしてきた。


 慌てて飛び起きて回避するが直後俺がさっきまでいた場所を中心に凄まじい音が響き、クレーターができていた。


「くっ、一旦距離を……」

「とらせねえけどな?烈火の型・【砲火】」


 距離を取ろうとした俺の背後へと一瞬で回り込んだジーグヴァルドはその身に纏う黒のオーラに紅いオーラが混じらせると燃え盛る炎の如く激しい連打を打ち込んでくる。


「そらそらそらそらぁ!!!」

「ぐっ、防御術式起動!!!」


 対する俺は防御術式の盾をジーグヴァルドを包み込む様に展開する。これで少しは時間が稼げるはずだ。今度こそ距離をとって…


−烈火の型・焔一式


 爆炎が迸り、盾が弾け飛ぶ。馬鹿な、今の魔力状態で作った盾だぞ??有り得ない。少なくとも一撃で破壊できるようなものでは無いのに……


「さぁ、第2ラウンドといこうか?なぁ?」

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