〜初依頼〜
今回雛輝の一人称です。
出来てるかは分かりませんが汗
「依頼掲示板はこっちだよー!」
『ん…ありがと』
「依頼なににしよっか〜」
花奈姉がどっしりとした作りの掲示板に貼られている依頼を見繕っていく。
【やっぱり最初は地味な仕事から始まるもんだろ!】
「え?!そうなの?雛輝兄の事だから
てっきりめちゃくちゃ派手に強いモンスター倒そうぜ!とか言うのかと思ってたよ」
やはり、この妹は俺の事を単純バカだと思っているらしい。
俺だって今日手に入れた能力をすぐに使いこなせるとは思っちゃいない。
【まあ、やっぱり無条件なれたとは言っても経験が
足らなさすぎるだろ?だから始めてっぽい依頼に行くのさ!】
『…なるほど、納得』
「そっか〜ほんなら、これとかどうかな〜」
花奈姉が掲示板からヒラリと1枚の依頼表を剥がして見せてくれた。
「子犬探し?」
【ペット捜索か、良いかもね!
街並みの把握も出来るしな!】
「じゃあこれ受けてくるね〜」
「あ、アタシも行くー」
花奈姉と愛未が受付に走っていく。
『…雛輝、この能力どう思う?』
海樹が真剣な面持ちで聞いてきた。
【使いこなせるまでは、戦いでは使わないでおこうとは思ってる。】
『やっぱりか、俺も今日から特訓するよ。』
好きな人を守れないで、生かされて次の世界でも
一緒なのに次も守れないとかそんな事があったら
俺は自分を許せねぇ。
【あぁ、俺も修行するさ。】
「お〜い、依頼うけてきたよ〜
早く行こ〜」
なんか子犬って聞いて花奈姉のテンションが
上がってるような…
【花奈姉、テンション高い?】
「ん?子犬だよ!ワンちゃんだよ!
テンション上がらない方がおかしいよ!」
【お、おう、そうだね】
「さあ!レッツゴー!」
「あーアタシのセリフ!」
『フッw』
【ハハハw】
「なによ2人とも〜!」
頬を膨らまして怒る花奈姉を見て
花奈姉に恋してることを再認識した俺だった。
《港町イズミ》
【ところで、その探し犬はどんな見た目なんだ?】
「え〜と柴犬の雰囲気に耳だけパピヨンみたいな
感じらしいよ?毛は長めみたい〜」
「あと、跳躍魔法と身体強化魔法が使えるから
気をつけてって書いてあったよ?」
【え?俺たち探してるの子犬だよな?】
「うん、この世界ではポピュラーなペットで
マギドッグって言うらしいの
魔法が使えるから番犬にも
ボディーガードにもなるしって」
どんな犬だよ、そんなの捕まえるの一苦労だろうな。
、、、よし物は試しだ、能力使ってみっか!
あのギルド長のおっさんが頭に入って来た技だけ
説明してきたってことは、
この世界のやつはもしかしたら
そんだけのわざしかしらねえのかも知んねぇな、
特に電気なんていろいろ出来るのに。
【んー名付けてエレキサイト!】
『なに?それ?』
【ん?新しい技】
「急になに言ってんの?
ギルド長さんそんな技言ってなかったじゃん!」
【あの人は技はイメージだっていってただろ?
だから俺の半径10mの範囲に微弱な電波を
流して気配感知みたいなこと出来るんじゃねえかと
思った訳だ、で今試してる。】
「で今試してる。じゃ無いわよ!
勝手にそんな事しちゃって
大丈夫なのかなぁ?」
「大丈夫じゃない〜?」
『花奈姉、のんき』
【お!一時の方向に小さめの気配発見!】
「!」ビューン!!!
花奈姉がすっ飛んでった
ホントに犬好きなんだな。
「…花奈姉今オリンピックの選手みたいな
スピード出てたんじゃない?」
『そうかも』
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そして無事にマギドッグを
発見し捕獲、(ここまで全て花奈姉がした)
飼い主にお礼を貰い
今日の宿を探すことにした。
宿でちょっとラブコメ感出せればいいなと思ってます。