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ハンドレス

異能武器使いとハンドレス エピローグ

作者: 夕凪 (来進)

ハンドレス エピローグ。

読んでない方は、前編から。

後編を読んでない方は、後編から。


身内に終わり方を指摘されて追加したやつ。

 …………。


 ……………………。


 ………………………………。


「何故……、いる……?

 アイシャ・エール・ガリアベル…………」

「居たら何か問題があるの?

 左早苗 瑠璃……?」


 試合が終わった日の翌日、席に着いたら、何時もの定位置の幼馴染みの隣に、お姫様が居た。

 何故だ?

 昨日の今日で気不味くないのか……?

 ってか、お姫様の名前はアイシャで合ってたのか。


「昨日の事を忘れたのか…………?」

「昨日?

 あぁ、変な襲撃者に襲われかけたけど、それが貴女と関係あるの……?」


 そして、アイシャ様はいつの間にか、瑠璃と仲良くなっていた。

 いつの間に仲良くなったんだ?

 その、コミュ力、少し分けて欲しいんだけど……。


「ほう、ならば……、満月の夜は気をつけることだ………………」

「別に、種が割れた襲撃者なんかに遅れを取る事はないから、大丈夫よ?」


 そんなに顔を近付け合って、笑顔で微笑みあうのが最近の流行なのか?

 よくわからん。

 だが、楽しそうだな。

 

「なぁ、アイシャ…………様」

「颯人……、そんな奴に様をつける必要はない」


 どうやら、瑠璃も中々コミュ力が高そうだ。

 一応見習うか……。


「じゃあ、アイシャ……」

「よ、呼び捨て!?い、いきなりそんな……」

「お姫様って呼べばいいか?」

「あ、アイシャで良いわ。

 その代わり、颯人って呼ぶから……」

「了解」

「むっ……?」


 そんな照れながら言わなくても、良くないか?

 取り敢えず、呼び捨ての許可をもらった。

 随分とフレンドリーだ。

 これで、俺もコミュ力が高まっただろうか?

 それは、さておき。


「なんで、ここにいるの?」

「決まっているでしょ!

 貴方に協力してもらいたい事があるのよ!」


 要件を聞いたら、斜め上で返された。

 え? 何が決まってるの?

 俺の知らないところで何が進んでるの?


「忘れたの?

 負けた方が、勝った方の言うことを聞く約束……」

「………………え?」


 こいつ、今、なんて言った?


「だから、負けた方が勝った方の言う事を聞く約束よ!

 忘れたとは言わせないわ」

「おい……颯人…………、何故、軽々しくそんな約束をしている…………」

「え? ちょ、覚えがないんだが?」


 瑠璃からは、冷たい目で見られてしまう。

 待て待て待て、その約束は確か反故になったはずじゃ……。


「だって、貴方、結局勝負を受けたじゃない」

「え? でも、その約束は無かったことに…………」

「無かった事にするなんて、一言でも言ったかしら?

 私……」


 確かに確実に反故にするとは誰も言ってはいない。

 だが、あれは暗黙の了解だろう。

 流れ的に無かった事になってる筈じゃ。


「証拠ならあるわ」


 と、思ったら、アイシャはどこからかレコーダーを取り出す。

 用意のいいことで。

 だが、これを聞けば、俺の無実を立証出来るはずだ……。


 そう思っていた俺は、実際に再生された音声を聞いて


 内容はアイシャの都合の良い様に切り取られていたのだ。

 繋ぎ方は、勝負の話の所から、反故にした部分を抜いて、俺が、勝負を受け、身体を要求したところまで。

 つなぎ方が雑妙すぎて、腹が立つ。

 言い換えそうにも、何より、これは、俺のセクハラの証拠でもある。


「はぁ……やぁ……とぉ………………!?」

「る、瑠璃!?」

「…………颯人は……、女だったら……、誰でもいいのか……そうかそうか…………」

「ご、誤解だ瑠璃!」

「残念だったわね、颯人っ。

 勝ったら、私の身体を思う存分堪能できたのに…………ねっ?」


 そう言って、チロリと舌を出すアイシャ。

 その素人臭さに、思わず、ドキりとした事は一生口に出したく無い。

 仕返しのつもりか、このアマ!?

 くっ、完全に嵌められた……。


「詳しく……、詳しく……、話を……聞かせてもらおうか……颯人」

「ほら、行くわよ!颯人」


 そう言って、俺の腕を引っ張るアイシャ…………。

 引っ張られた腕は、柔らかな感触へと……。

 や、やわらけぇ。


「はぁあ……やぁあ……とぉお!!!!」


 瑠璃の声で我に返る。

 はっ!? いかんいかんこれは、ハニートラップだ。

 騙されるな如月颯人。


「そんなに、実っている方が良いのか……。

 そうかそうか、私の新葉げんせきには興味が無いか……」

「ま、待て、瑠璃!

 ご、誤解だ! 俺は初々しい新葉ぺったんの方が……」


 そうやって、瑠璃の誤解を解こうとしていると、アイシャが……、

 俺の腕を引き、アイシャの口元が俺の耳にキス出来るくらい近付けられて……。


「も、もし……、お願いを聞いてくれたら……。

 要求のこと、す、少しだけ……考えてあげるわ…………」


 ボソリと、そんな魅惑の言葉を小さく呟き、顔を反らした。。

 不思議と嫌ではないのは、彼女が顔を真っ赤にしてに震えているからか。


 彼女の口から産まれてで初めて告白されたと確信できる、その台詞は、初々しく、心地よい。

 恥ずかしがっている彼女のそれは、俺の心に深く突き刺さり…………。


「颯人……、そんなに果実それが良いか……?」


 ふと、我に返された。


「ちが、ごか……!?」


 慌てて弁解しようとして、しかし、瑠璃に言われて気付く。

 耳元まで顔を近づけれらたということは、体をかなり密着させているということ。

 当然、腕に当たる感触も…………。


「そうか……、残念だ、颯人……。

 今日私は幼馴染みを失う事になる…………」


 そのセリフを最後に修羅が誕生していた。

これにて、完結。

別に姫様はチョロインではなく、

自分の気持ちが分からず、打算の意味合いがあります。

なんとなく初めて気になる異性ってやつですね。


しかし、颯人君がこの学園の頂点に立つなら、その将来を考えてもいいと思うあたり、チョロインかも。

難しい。


評価がよければ連載に移行。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 戦闘が面白かった 能力が謎に満ちてる 散々喋った後で「ほんとのことを話したか?」って引きが良かった ヒロインがかわいい どちらも好み どちらかというと実ってる方ry [気になる点] うーー…
[一言] 個人的には連載して欲しいなぁ。短編としては消化不良感が半端ない。主人公の能力とかも謎のまんまだし話の作り自体が連載の形だしね。もうちょっとこの主人公のことを知りたい。この話だけじゃ目的もよく…
[一言] アイシャ様可愛い!!! 颯人ぉ!俺と代わって下さい!
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