練習
開く人はいないとは思うけど、開いちゃったらブラウザバック推奨。
転生という言葉をご存じだろうか。
人は死んだ後、様々なものに生まれ変わってまたこの世に生を受けるという考えだ。しかし、転生というものは思想の域を出ることはない。なぜなら、死んでみなくては本当のところは分からないし、死んだ人間は何も語らないからだ。
さて、では死んだ人間が死んだ時の話を語りを始めたとしたらどうだろうか。
死人がまた動きだすというのは、まあ、ホラーの域である。
そうではなくて。もし死んだ人間が、記憶をもって、さらに死んだときの記憶をもっていたらどうなるかということだ。まずそんな人間は現世にはいない。そんなことを口走ったら変人と思われて終わりである。だがしかし、空想がリアルとして現れることは多々あったりする。事実は小説より奇なりとはよく言ったものだ。
ここにその例の一人の話がある。「彼」は前世の記憶をもち、死んだ時、生まれてくるまでの記憶をもっていた。虫から、魚から人になったわけではない。人から人へ生まれ変わってきた「彼」は前世での価値観、風習が抜けきれず、苦悩することになる。さて、そんな奇特な運命を辿った「彼」の物語をここに記してみよう。
どこかの世界のどこかの場所から、多くの暇つぶしのなかの一つとして。