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最終章:共鳴の果て(シンクロ・ドロップ)
「バカな、あり得ん! 私の権限が、書き換えられている……!?」
黄金の鎧をボロボロに砕かれたゼノスが叫ぶ。
「ゼノス。お前の音は、もう誰にも届かない」
岳は槍を水平に構えた。槍に巻き付いたヌルチーの銀糸が、世界の鼓動と同期し、白銀に輝く。
「ガクチー、準備はええですか。……今どす、最高の旋律を、あの方の心臓に叩き込みなはれ!」
「――やかましい世界に、引導を渡してやる」
岳の槍が、ゼノスの絶対防御を貫いた。音はなかった。完璧な「調和」は、爆発音さえも音楽へと変えてしまう。ゼノスの傲慢なデータは、美しい光の粒子となって霧散していった。
静寂が、戻ってきた。
『――システム正常稼働を確認。緊急メンテナンス、終了します』
岳は最後にもう一度、時計塔のあった方角を見つめ、リセと共にログアウト・コマンドを選択した。




