プロローグ
あるところに1柱の女神がいた。この世界の主神女神ガリアである。
女神は下界を覗いたとき、自分より弱き者が蠢いているのを哀れに思い、自分の力を炎、水、雷、土、風、聖、闇の7つに分け、それぞれの種族の長に与えた。力を与えられた7柱の祖、のちに七原神とも呼ばれる者の誕生である。
彼らは、その力の一部を、周りに分け与えた。それが、我々、生物の種族の誕生のきっかけである。
炎の力を与えられた者は、人間に
水の力を与えられた者は、精霊に
雷の力を与えられた者は、竜に
土の力を与えられた者は、巨人に
風の力を与えられた者は、鳥人に
聖の力を与えられた者は、天使に
闇の力を与えられた者は、悪魔に
という風になったのである。
しかし、その7柱の祖神は、女神に叛逆し、その報復として、その力を次の資格がある者に、移し替えられた。
それぞれは数を増やしていくうちに、それぞれの力を徐々にすり減らしていった。そして、それぞれの属性の力が失われかけた時、加護を与える方法が確立され、属性の力は加護という形にかえて、現在まで残っている。
加護という形に変わったことで、さまざまな属性を持った、精霊、竜、がいるのである。
やがて、人間は、加護の力を使って魔法という力を生み出した。魔法は加護の繋がりを通して、その力の元から、その力の一部を借りて、実行する技術である。
そんな魔法の力で人間は、世界で1番多い種族に成長した。
これが、ガレア聖国の国教である、ガレア教の経典に書かれてある人間およびこの世界の始まりである。
これが本当の話とは限らないし、かと言って、全部嘘だとは思えない。
ちなみに、女神から力を与えられた7柱の祖は、今は雷の力を与えられた者以外は死んで代替わりしている。
まあそんな宗教国家ガリアにこの俺、アッシュ=グリムワルドは生まれた。