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第百八話 「冒涜者の育て方」


(な、なぜアリウム氏がここに……?)


 一瞬、幻覚を疑ってしまうが、それはあり得ないとすぐに悟る。

 アリウムは体の所々に傷を作っており、それに苦しむように痛ましい吐息を漏らしていた。

 僅かに離れたところにいても、その痛みが伝わって来て、彼女の姿が錯覚ではないと直感させられる。

 では偽物? という疑いも持つが、自分がアリウムを見間違えるはずもないと思ってその考えも捨てる。

 あれは間違いなく、アリウム・グローク本人だ。

 だとすると、いったいどうして彼女も自分と同じように縛られて、こんな辺鄙な場所に監禁されているのだろうか?


「あの方を捕らえるのは相当苦労しましてよ。ですがわたくし、スイセン様のためを思って死力を尽くしてあの受付嬢を捕まえて参りましたの」


 そうだ、誰がこんなことをしたのかなんて、そんなのわかり切っているではないか。

 この女がアリウムのことを拐って来たのだ。

 その目的は定かではないが、どうせロクなことではないということはわかる。

 しかし、あのアリウムが簡単に負けてしまうとは思えない。

 いったいどんな手を使って彼女を捕らえて来たというのだろうか。

 その疑心を悟ったように、シオンが得意げになって語り始めた。


「召喚師アリウム。自らの魔力で魔獣を象り使役する能力を持っているらしいですわね。実力も一級冒険者に匹敵するとか。しかしさしもの強豪受付嬢も、圧倒的な“数”の暴力には為す術がありませんでしたわね」


「か、数?」


 それを合図にするように、突然左側から『バンッ!』と音が鳴った。

 そこにはどうやら扉があったようで、僅かに月明かりが差し込んで来ている。

 同時に“複数人の男たち”が扉から入って来て、屋内に不気味な雰囲気を漂わせた。


(誰なんだ、こいつら……?)


 一人一人が逞しい体つきと武装をしていることから、おそらく冒険者だと思われる。

 シオンの愛好家(ファン)はどちらかと言えば女性の方が多い印象で、これほどの数の男性冒険者が囲いにいるとは思えなかった。

 と、思いきや、彼らはまた別口の人間たちだったようだ。


「あの受付嬢にフラれて逆恨みしている男性冒険者たちを、片っ端から集めてみましたの。そうしましたら今夜だけで、かなりの数の冒険者がこうして集まってくれたんですのよ」


「なっ――!?」


「それと当然、わたくしの愛好家(ファン)たちにも協力してもらってあの受付嬢の捕獲を試みてみましたわ。さすがに多少の犠牲を払うことにはなりましたが、結果的にこうしてアリウム・グロークを捕らえることができて本当によかったですわ」


 アリウムにフラれた男性冒険者たち。

 確かにかなりの数の冒険者たちが惨敗して、想いを諦めていったと聞いている。

 だがよもや今夜だけで、十数人もの冒険者が集まるとは想像以上だ。

 おそらく愛好家(ファン)たちを使って人海戦術で声掛けをしたのだろう。

 しかしいったいどんな誘い文句でアリウムの捕縛に協力する気になったのだろうか?

 そもそもシオンの目的はいったい……


「な、何を、するつもりなんだ……?」


 妙な胸騒ぎを覚えながら、声を震わせてシオンに尋ねると、彼女はこちらの顎に手を添えて顔を近づけてきた。


「所詮はスイセン様のその想いも、あの受付嬢の“純潔”があるからこそのものでしょう? ですのでそれが散ったとなれば、スイセン様も目を覚ましてくださるはずです」


「…………はっ?」


「そして、もっと素敵な人物が周りにいるとお気付きになるはず。あの受付嬢だけが世界のすべてではないということを……! こんなにもスイセン様のことを想っている健気で一途な女性がいるということを……!」


 何を、言っているんだ……?

 スイセンが感じ取っていた不穏な空気は、現実となって絶望を与えてきた。


「ほ、本当に、俺たちの好きにしていいんだよな!?」


「アリウムを捕まえて来たら、好きなだけ手ぇ出していいって……!」


「なっ――!?」


「えぇどうぞ。思う存分に“欲望”の限りを、その受付嬢さんにぶつけてくださいませ」


 男性冒険者たちの頬に生々しい笑みが浮かぶ。

 そのおぞましい光景を前にして、スイセンは怖気立ち、これから始まろうとしている悲惨な出来事を連想させられた。


「その受付嬢に屈辱的な思いを味わわされて、怒りと憎しみが溜まりに溜まっているんじゃありませんの? 今宵はそのすべてをご本人に存分にぶつけてくださいませ……!」


 男性冒険者たちの卑しい視線が、台上で縛りつけられているアリウムに集中する。

 瞬間、スイセンはハッと我に返り、手足をバタつかせながらシオンに叫んだ。


「や、やめてくれ! 頼むからやめさせてくれ! 彼女は関係ないじゃないか!」


「わかってくださいませスイセン様。これはスイセン様の目を覚ますために必要なことですのよ」


 シオンは細指を伸ばしてこちらの瞼を触り、無理矢理に開いて瞳を覗き込んでくる。


「どうやら今はあの受付嬢しか目に映っていないようですので、今一度その霞んだ視界を綺麗にして差し上げますの。ですのでしっかりとその目に焼きつけてくださいませ。アリウム・グロークが自分ではない誰かと交わるその瞬間を――!」


「……」


 シオンが強引に顔を左側に向かせてくる。

 目を瞑りたくなるような悲惨な現実を、強制的に視界に映し出されて、スイセンは強く唇を噛んだ。


(……俺が、巻き込んでしまった)


 シオンの本性に気付かずに、アリウムのことが好きだと言ってしまった。

 それでシオンの怒りを買ってしまい、アリウムを巻き込むことになってしまったのだ。

 自分のせいだ。自分が不用意にアリウムのことが好きだと明かしてしまったから。

 シオンの思惑を見抜くこともできない愚か者だったから。


「あらっ? スイセン様、もしかして“泣いて”いらっしゃいますの? と、とても…………とても可愛らしいですわ!」


 我知らず悔し涙を流していたらしく、シオンはそれを見て歓喜に震える。

 頬に流れた涙を、彼女はあろうことか舌で舐め取ってきて、さらに悦に入ったように嬌声を上げた。


「あ、あぁぁ、甘い……! とても甘いですわ……!」


 不快なその感触すらも、今は違う世界の出来事のように、遠くのことに感じる。

 呆然と悔し涙だけを滲ませていると、シオンがこちらの頬に舌を這わせながら、熱い吐息と共に囁いた。


「そんなに悲しまないでくださいませスイセン様。これからはわたくしが傍におりますから」


「……」


「わたくしが何度でもスイセン様のことを慰めて差し上げます。ですからどうかご安心くださいませ」


 一方で目の前では、男性冒険者たちが台上のアリウムを取り囲んでいく。

 スイセンは自分が招いてしまった現状に絶望し、同時に静かな怒りを燃やしていた。


「や、めろ…………!」


 自分を欺き続けたシオンに対する怒り。

 アリウムに劣情を抱いている冒険者たちに対する怒り。

 そして、大切な人を巻き込んでしまった、自分自身に対する怒りを。

 屋内に男性冒険者たちの下卑た笑い声が響く中、ついに一人の男の手が、アリウムの体に伸ばされた。


「やめろおおおぉぉぉ!!!」


 スイセンは喉が潰れんばかりの雄叫びと共に、全身に力を込めた。

 彼を縛りつけている縄は、その頑張りも虚しく切れる気配はない。

 だが、長年放置されていた木製の椅子は、木が腐っていたようでスイセンの力に耐え切れなかった。

 激しい音を立てて、椅子が弾けるようにバラける。


「――っ!?」


 その衝撃に冒険者たちは驚き、スイセンにもたれかかっていたシオンも突然のことに目を見開いた。

 二人揃って酒場の床に倒れ込むと、スイセンはすかさず後ろ手に縛られた両手を前に持って来る。

 結び目が緩くなっていたので、口を使って素早く解き、足の縄も投げ捨てるように取り払う。

 たった数秒で自由を取り戻したスイセンは、弾けるようにして立ち上がって、落ちている木の棒を拾いながら冒険者たちのもとに切り込んで行った。


「その人から離れろッ!」


 冒険者たちは軽めの防具を付けているため、頭を避ければ問題ないと思って棒を振り回す。

 その牽制が効いたらしく、冒険者たちは驚いたように僅かに足を引いた。

 だが……


「チッ、邪魔すんじゃねえよ!」


 水を差されたことで憤りを覚えたのか、冒険者の一人が舌打ち混じりに肉薄して来た。

 目にも留まらぬ速さで間合いを詰めてくると、直後に激痛が腹部を襲ってくる。


「うぐっ……!」


 その衝撃によって吹き飛ばされたスイセンは、地面に転がされながら前方を見上げた。

 冒険者の一人は右の脚を振り上げて笑っていた。


(蹴ら、れたのか……俺は……?)


 速すぎてまるで見えなかった。

 さすがに冒険者というだけあって、それなりの戦闘能力を有しているらしい。

 対してこちらは天職を持たない冒涜者(ウィード)。勝ち目なんて雨粒一つ分もありはしなかった。

 だが……


「う……らああぁぁぁ!」


 スイセン・プライドは立ち上がる。

 片恋相手に魔の手を伸ばす冒険者たちを見て、猛烈な闘争心を迸らせた。

 木の棒を振るい、酒瓶を投げつけて、アリウムに手出ししようとする不届き者たちを追い払おうとする。

 向こうも剣や槍で対抗してくるが、スイセンは巧みな武器捌きと身のこなしで冒険者たちの攻撃を掻い潜っていった。


「こ、こいつ、天職なかったはずだろ……!」


「しつけえんだよ雑魚がッ!」


 ロゼとの訓練のおかげで、素の身体能力はかなり向上した。

 武術の指導もしてもらったため、木の棒だけでもそれなりに戦うことができている。

 たとえ天職がなかったとしても、アリウムを守れるくらい強くなると決意したんじゃないか。

 今がまさにそれを証明する時。


(俺が、アリウム氏を守り抜いてみせる――!)


 スイセンは修行の日々を思い出しながら、木の棒を振りかぶって、冒険者の一人に飛び込んで行った。


「【雷雲(パープルニムバス)】!」


 バチッ!!!

 突如、背中に強烈な痛みが走った。


「が……あっ……!」


 同時に全身が痺れて、スイセンは力なく地面に倒れ込む。

 記憶に新しい激痛を感じて、おもむろに後方を窺うと、そこにはほくそ笑んでいるシオン・ナーバスが立っていた。


「シ、オン……氏……!」


 彼女の手には先刻に見たものと同じ”紫色の雷”が宿っていた。

 目を凝らすと、手の中に小さな紫色の“雲”があるとわかる。

 あれはシオン・ナーバスが扱うことができる『雲魔法』の一種。

 魔力を雷雲に変えて自由自在に操ることができる【雷雲(パープルニムバス)】だ。

 他にも雨雲や雪雲なども生成することができて、そんな雲魔法を扱う彼女の天職は……『雲術師(くもじゅつし)』。


「大人しくしていてくださいませスイセン様。でないと、もっと痛い目に遭ってしまいますわよ」


 雷の魔法によって痺れている間に、スイセンは男性冒険者たちに取り囲まれてしまった。

 そして執拗に蹴られて、殴られて、投げ飛ばされて、椅子や酒瓶なども使って殴打される。


「あっ……がっ……!」


 口内では血の味がして、殴られた頭は軋むように痛み、そのせいか視界も霞んでいる。

 スイセンは全身を傷だらけにしながら地に沈み、冷たい床の感触を味わいながら痛みに喘いだ。


「もうその辺りでやめてくださいませ。わたくしの未来の伴侶になるお方ですのよ。もしものことがあればあなた方を抹消いたしますわ」


「チッ、運がよかったなスイセン・プライド」


 男性冒険者の一人にガッと髪を掴まれて、無理矢理に顔を上げさせられる。

 男性は割れた酒瓶の先端をゆっくりとこちらの顔に近づけながら、鋭く睨みつけてきた。


「てめえの綺麗な面をズタボロにしてやりてえところだが、これくらいで勘弁しといてやる。怖いんだったら大人しくここで震えて見てな、能無しのスイセン・プライドさんよぉ」


「……」


 最後に頭を床に叩きつけられて、スイセンは声にならない声を漏らした。

 気が付けば全身が震え上がっていて、体が言うことを聞かず、スイセンは人知れず唇を噛み締める。


(…………弱い)


 自分は弱い。あまりにも弱すぎる。

 目の前で片恋相手が襲われそうになっているのに、地べたに寝転がって震えていることしかできない。

 精神的にも実力的にも未熟だと痛感させられる。

 アリウムを守るために強くなると決めたのに、その矢先にこんな失態を晒すなんて滑稽の極みだ。


『俺は、自分に自信がないんだ』


 結局、全部そのせいじゃないか。

 自分に自信が持てないから立ち上がれずにいる。

 こんな時になっても体を震わせて怖がっている。

 いじめられっ子で一人ぼっちだった昔の頃と、何も変わっていない。

 臆病で情けない、才能無しのスイセン・プライドなんだ。

 激しい劣等感に苛まれて、スイセンは地べたに転がりながら瞳に涙を滲ませた。




『それでも僕は力を貸すよ』




 瞬間、ロゼの優しげな声が、不意に脳裏をよぎった。

 一人ぼっち、ではない。

 少なくとも今、昔の頃とは違って、友人と呼べるような人物がたった一人だけいる。

 才能も度胸も何一つないこんな自分に手を貸してくれて、献身的に修行に付き合ってくれた唯一の親友。


『他にも困ったこととかあったら、いつでも相談に乗るから、また育て屋に来てほしい』


 たとえ天職がなくても、強くなる方法を一緒に考えてくれた。

 迷惑を掛けてしまっても、一緒に特訓に付き合ってくれた。

 自分に自信がないと言ったら、目一杯背中を押してくれた。

 アリウムへの気持ちを明かしたら、真っ直ぐに応援してくれた。

 そんな心優しい友人が、今は一人だけいるじゃないか。


(自分に、自信を持て……!)


 自分に才能はないかもしれない。

 度胸もないかもしれない。

 それでも心を許せる親友が一人だけいる。

 自信のない自分が、唯一自信を持って言える……自分には最高の友がいると。

 そんな親友に修行に付き合ってもらって、それでもなお自信がないと言うのか?


 育て屋ロゼと過ごしてきた鍛錬の日々が、培われてきた経験が、彼からもらった“勇気”が……

 今の自分には宿っているじゃないか!

 だから……


(立て……! 動け……! 戦え、スイセン・プライドッ!!!)




「う、あああぁぁぁぁぁ!!!」




 闘志の炎を再び燃やし、スイセン・プライドは立ち上がった。

 刹那、彼の肉体がその闘志に呼応するかのように、眩い“純白の光”を放ち始めた。


「なっ――!?」


 スイセンから放たれた白光が薄暗い屋内を照らし、シオンを含む冒険者全員が目を剥く。

 天職も何もないと言われているはずのスイセンが、未知の現象を引き起こしたことで、彼ら彼女らは困惑して立ち尽くしていた。

 スイセンの光は次第に激しさを増していき、やがて灯りの火が消えるかのようにふっと収まる。

 一瞬の静寂が屋内を包み込み、シオンの掠れた声がその静けさを破った。


「な、なん……ですの……? 今の光は……?」


 彼女は立ち上がったスイセンを見つめながら、ただならない雰囲気を感じ取って混乱している。

 一方でスイセンも、自分の身に起きた変化に戸惑って、言葉を失ったまま自らの体を見下ろしていた。


「…………あ、あははっ! 今の光がなんだと言うのですの! そんな手品ごときでわたくしたちを止められると思ったのですか? さあ皆様、ぼぉーっとしていないでさっさとその受付嬢を……」


 呆然と佇む男性冒険者たちを見て、シオンは声を張り上げながらアリウムの方へ近づいていく。

 彼らを煽るためにアリウムの衣服でも剥がそうとしたのか、シオンは躊躇いなく眠っているアリウムに魔の手を伸ばした。

 それを目の端で捉えたスイセンは、咄嗟にシオンに“声”を投げ掛ける。


「【彼女に触れるな】!」


「――っ!?」


 途端、シオンの体が、まるで石にでもなったかのようにビクッと"硬直”した。

 明らかに不自然な止まり方。

 不可視の力によって全身を縛りつけられたかのように、シオンは指先一つも動かせずにいる。

 男性冒険者たちも困惑する中、スイセンは今の自分の一声に不思議な力を感じて、同時に遅まきながら気が付いた。

 体の内側から、体感したことのない“力”が溢れてきている。

 まるで鉛の拘束具から解き放たれたかのような解放感にも満たされている。

 自分が生物として一歩先に進んだような感覚。生まれ変わったような気さえする充足感。

 スイセンは『まさか』と思って手を構えて、口早に式句を唱えた。


「【天啓を示せ】」


 直後、羊皮紙のような紙が手元にあらわれて、スイセンはすかさず紙面に目を走らせる。

 するとそこには……


【天職】魅惑師

【レベル】1

【スキル】魅了 畏怖 道化

【魔法】幻惑魔法

【恩恵】筋力:F100 敏捷:F100 頑強:F100 魔力:D250 聖力:F0


「……」


 スイセンは、言葉にならない嬉しさを胸の内に感じて、人知れず静かな笑みを浮かべる。

 同時に、親友の申し訳なさそうな表情を思い出しながら、心の中で彼に呼びかけた。


『力になってやれなくてごめんな』


(いいや、ロゼ。君は確かに俺の力になってくれたよ)


 こんな自分に勇気をくれた。

 こんな自分に自信を付けさせてくれた。

 大切な人を守るための力を与えてくれた。

 育て屋として立派に、依頼を全うしてくれた。

 思い上がりかもしれないけれど、自分にとって初めての友人になってくれた。

 ロゼが献身的に修行に付き合ってくれたから、今の自分はこうして勇気と自信を持って立つことができている。


(もう大丈夫だな、スイセン・プライド)


 念願だった天職を覚醒させて、スイセンは笑みを深めた。

 覚醒したばかりなのでレベルは低い。恩恵値も心許ない。

 しかし先ほどシオンを止めた力の正体を自覚して、スイセンは“勝ち”を確信する。

 そしてスイセンは、懐かしい気持ちで前髪を仰々しく掻き上げながら、冒険者たちに得意げに言った。


「アリウム氏に手を掛けようとしたことを、心の底から後悔するといい。この美しくて強いスイセン・プライドが、今宵君たちを断罪してみせる」

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― 新着の感想 ―
[一言] 冒涜者は英雄譚になった人物もいるように覚醒した時の能力が規格外なのかな 強くなるほどレベルが上がりにくい世界だけど、冒涜者は天職が強力過ぎるから発現が遅れるのかもしれないね
[一言] ステータス超しょぼいけど…
[一言] かなりヤベー能力に目覚めたな
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