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008 妻の呟き 異世界来たけど新婚だから夫に依存したい その2

 とりあえずその時は適当な理由を付けて逃げたけどヒロくんはたくさん仕事しててものすごく忙しいらしい。サラリーマンに転職したら?とかなんとか言った記憶があるわ。もっとゆっくり距離を縮めたいじゃない?がっついてるって思われたくないし。


 それから暫くしてヒロくんが転職して現在サラリーマンと聞いて即がっつきました。ヒロくんはちょっと怒ったみたいに興奮してたわね。珍しかったわ。


 彼料理も出来るし真面目だし、インドア派なんでいつも一緒にいてくれるけど案外釣りやキャンプもいけててなんかすごい。アニメ知識を実践したら身に付いたって言ってたわ。なんかさんちゃんとかいう釣り好き少年と紳士な魚みたいな名前の釣り師に教わったとか、緩い感じのキャンプアニメで知ったとかすっごい説明してくるのはちょっとめんどくさいので、閃光なんちゃらとカード集めの子が好きなのは許可してる。


 アニメでしょ。実害はないわ。


 こんな大人な対応をしているわたしだけど、さっきも言った通りファンタジーには目がないのよ〜。おでこにキズのある眼鏡の少年魔法使いから指輪の話から。


 んー異世界。いいわ。肌が潤う若返るわ!


 "技能:不老が取得されました"


 はい?なに?


 "不老の効果、巻き戻しが発動して肉体が12年前の状態に変化します。"


 え?なんで?何故に12年前?


 "技能保持者が17歳の肉体を1番良い状態と望んでいるからです。"


 いやぁ〜はずかしい〜!!!


 "不老の効果を発動しませんか?"


 い、いや、それは…


 "称号、<優柔不断な異世界転移者>を取得しました。"


 ちょっとペース早すぎでしょ!状況が見えないのよね!先に説明欲しいわよ!


 "個別指導型に変更しました。あなたは異世界転移者です。特典:技能に「文字言語理解5、鑑定5」が贈られます。"


 は、はい。


 "能力を確認しますか?"


 能力?確認?まぁそうね、分からないと決められないわ。


 "名前:ユーリ

 種族:人間

 位階:1

 生命力:7/7

 精神力:18/18

 体力:4

 知力:9

 敏捷:5

 器用:9

 気力:6

 魔力:9

 状態:妊娠中、若干萎縮状態

 技能: 轤朱ュ碑。5縲∵ーエ鬲碑。5縲�「ィ鬲碑。5縲∝悄鬲碑。5縲∝�鬲碑。5縲�裸鬲碑。5縲∬*鬲碑。5縲∫イセ逾樣ュ碑。5縲∫┌螻樊ァ鬲碑。5縲∵枚蟄苓ィ隱樒炊隗」5縲�荘螳5

 受動技能:邊セ逾槫屓蠕ゥ蜉帑ク頑�縲∫イセ逾槫屓蠕ゥ驥丈ク頑�不老崎√∫┌隧蜚ア縲∫焚荳也阜縺ョ遏・隴

 称号: 優柔不断な異世界転移者、魔法に愛されし者"


 ホントにステータスだ。すごい。あんまりゲームとかしないけどヒロくんがやってるのを見てるから分かる。なんか生命力が少ないけど…


 "生命力は肉体労働職向き位階1の成人男性で15〜20、女性で10〜15くらいです。精神力は男女共に肉体労働職向き位階1で0〜10くらいです。肉体労働職に向く人と頭脳労働職に向く人で生命力と精神力の値は反対になる傾向があります。"


 ふーん、という事はわたしはバリバリ頭脳労働職!ふふん、やはりね。肉体労働はヒロくんにお任せ〜。


 "巻き戻しを発動させますか?能力を確認したので選択してください。なおお腹の生命が失われることはありませんが、あなた達から受け継ぐ能力や技能が変化する場合があります。ご了承ください"


 ぎゃー早い、また来た。さらっと怖いこと言ってるけどまぁお腹の赤ちゃんの生命には影響無いみたい。でも若返るのは嬉しいけど今までのわたしが無くなるのに抵抗があるわ。それになにこの文字化けだらけの部分。そこにちょこんと不老って書かれてる。大丈夫なのかしら?



 その時、車がすごく揺れてわたしの身体が運転席のヒロくんの方まで飛び出した。次の瞬間右側がものすごく熱くなり、視界に青白い輝きが入る。直径3メートルくらいの火の玉が横を通り過ぎ20メートル前方の地面に刺さる。今まで味わったことの無いとんでもない閃光!


 こ、怖い!気持ちが一気に変わっちゃったわ。さっきまではホントにゲームみたいだったのに。まぁこんな爆発見たらそれはそれでゲームみたいなんだけど。そしてひたすら怖い。これは…わたし、死ぬ?


 バッギャァァッ!


 突然物凄い衝撃と破壊音がして車の屋根がどこかへ行ってしまった。ヒロくんがわたしを抱き抱えて車から飛び出した。抱き抱えられたわたしの視界には車に向かって大空から飛びかかる巨大な影!


 バギバギバキッ!


 ドラゴンの足の爪が車体にくい込んでいくのが見えた。そして黒い鉄のボディにトドメを刺さんとするドラゴンの喉元が膨れ上がった。


 距離にしてわずか数メートル先!


 だめ、死んじゃう…


 目の前が真っ白に輝き、物凄い熱さが伝わってきた。ドラゴンの口から吐き出された吐息が車体を焦がした次の瞬間、赤黒い輝きが周囲を包んだ。


 ドムゥッッ!!!


 その時、耳元で声が聞こえた。


「家族は、ぼくが守る!」


 ッッヅガガァアァン!!!


 大爆発が起こりわたし達は吹き飛ばされた。


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