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001 プロローグ…夫婦で異世界に来てしまった その1

ぴ〜ろんです。初投稿頑張ります。

とりあえず毎日1話ずつ進めれたらなと思います。

サブタイトルは思いつかなかったので何となく最後まで続きそうなものを付けました。内容とはあまり関係ありません。


2020.09.20 サブタイトル変更始めました。ちょっとずつになるかも知れませんし、中身とは合致しないかも知れません。ご理解よろしくお願いします。

 今日はとても天気がいいな。絶好の行楽日和ってくらい晴れてて視界良好。まわりがとても良く見えます。


 視界の左下に緑色の光が点滅してるのも見えます。

 

 現在ぼくは愛車に乗って爆走中。かなりなスピードが出てるけど周囲は拓けていて特に事故とかの危険は無さそう。


 愛車は6MTが自慢の黒いスポーティクーペ。メーターは現在時速150キロ5,500rpmを刻んでいる。もう少し余裕がありそうだな。でもこんなスピード出したことないから怖くてもうアクセルを踏めないよ。


 そういえば車ってなんで出す必要ないスピードが出せるようになってるのかな?踏んだら出るから飛ばす人が出てくる訳で、ハナからスピード出なきゃスピード違反とかないのにね。


 やっぱお巡りさんの成績査定になるからとか違反金が飲み会の資金になるからというウワサはホントなのかもしれない。

 

 まあおかげで今めちゃくちゃスピード出せてはいるのでありがたいところです。ホントに普段は出さないよ?だって助手席には奥さん乗せてるし。


 3か月前に結婚したばかりの新婚なんだよ。そして先日奥さんの妊娠が判明しました!奥さんの実家に寄って報告してきた帰りです。


 ん?妊娠中の奥さん乗せてるんなら安全運転しろこのリア充が!って?


 そりゃぼくだってこんないい天気ならゆったりドライブしたいさ。可愛い奥さんと楽しいトークして、好きな音楽聴いて、どこかオシャレなお店でお茶して、やっと馴染んできた新居に帰って、キッチンに2人並んで料理して、生まれてくる子は男の子?女の子?いやいやまだ気が早いでしょー!なんて話したいよ?


 どう?うらやましい?


 代わってあげようか?


 ていうか代わってくれ!


 なぜなら後方からすごいスピードで煽ってくるやつがいるんだよー!


 なんか大型トラックの倍くらいの大きさで、片側5メートルくらいの羽根のようなものが両肩に付いてる、角やら牙やらはえた赤黒ーいトカゲみたいな生き物……

 

 未確認生命体に煽られるのも煽り運転防止規則に引っかかるのかな?


 ていうかこの生き物って……ドラゴンだよね??




 奥さんの実家で懐妊の報告を聞いた義理の両親はとても喜んでくれた。


 ぼくも奥さんも同い歳の30歳。新婚のダンナであるぼくの贔屓目ではあるけど、奥さんは細身で小柄、細目でちょっと薄口な純日本人的黒髪美人だ。音大卒のクラシック系ミュージシャンで、ピアノやギター、フルート、トランペットにドラムまで弾けちゃうバリバリの演奏家なのだ!


 だが有名人なの?と言われれば答えはNO。見た目が薄口だからなのかそれだけではメシが食えんということで、平日は音楽塾の先生をやりながら休日に所属楽団のコンサート、時間があったら少人数のバンドでライブやったりとなかなかの不安定感。


 義理の両親とも三十路な2人の結婚にはかなり前のめりだったのは想像するに易いと思う。

 

 そしてぼくは高卒フリーター経験アリな工場勤めサラリーマン。中途採用なのでどちらかと言えばうだつが上がらない社員だ。でもおかげでいろいろな職種を経験しているため現場の責任者方には人気があるよ。


 仕事大好き人間で、フリーター時代は1日4業種、20種類掛け持ちで働いていたことがある。


 職歴としては土木、建設、加工工場、調理、接客、営業、訪問販売、運転手、清掃、漁師、黒服やバーテンダー等々、さらには実家は農家だ。1週間の平均睡眠時間が7時間というのが自慢だったくらいだ。


 1日じゃないよ?1週間で7時間だからね!


 ほとんどの職種を5年以上続けて来たけど、25歳の時知人繋がりで奥さんと出会い、けっこういい線いってるけどフリーターは射程外と言われたため、なんだか悔しくて勢いで就職した今の会社で働いてもう5年になる。


 工業高校卒だったため即戦力を期待されたけど、多能工過ぎてあっちもこっちもからちょいちょい呼ばれる器用貧乏になってしまった。いろんな事が出来る、所謂スキルを持つのが楽しいんだよ。資格もだけどどちらかと言えば実績とか経験ね。


 まぁ結局は自己満足なんだけど。


 ちなみにぼくの性格はいわゆるオタクってやつで、引きこもり体質だけど人見知りはしない方だ。身長176センチ、目が大きくて眼力強く濃い眉毛、面長で鼻筋の通りや唇の厚みなど一見モテ顔とは言われるけど、人見知りしないオタクなんて正直只のウザイやつなんで色々と経験少なめ。


 お陰で現在は他人と上手く喋れないコミュ障になってしまったよ。


 きっとたくさん仕事したがるのも特異なこだわりを持つオタクな体質から来るものだと思う。


 そして圧倒的なねこ派!ねこ派!!大事だから二回言っときます!


 趣味は先程も言ったけど資格とスキル集め。趣味と実益が兼ねててかなりお得でしょ?


 後はまぁ、オタクって言ってるくらいだからねぇ。アニメやら特撮やらひと通り好き。心の嫁は閃光のバーサクヒーラーさん、娘はカードキャプターさん。


 これは現実の奥さんにも受諾済みだよ!


 就職したことを当時フリーだったその奥さんに知られ、彼女から「やっと私の納得出来る社会性を身に付けたようね。うんうん」なんてことを言われた時には人生で初めて女性を張り倒してしまおうかと考えてしまった。


『これは勝負に勝ったということなんだ、でも、たぶん、きっと……』と無理矢理思考を落ち着け、なんとか自分を保ったのは今ではいい思い出だ。


 その後数ヶ月の恋人期間を経てゴールインしました。3ヶ月経って現在に至ります。



 

 義理の両親への報告を終え車にて帰宅中いつもならそこの交差点を右折するところなんだけど、なぜかたくさんの右折待ちの車がいたため面倒になって次で曲がれば良いかとそのまま直進してしまったのが失敗だったみたいだな。


 その次の交差点で右折したら視界の左下に緑色の光が点滅しているのに気が付いたので、何だろう?と思いつつ目線を上げると、このだだっ広い草原を走行していた。


 停車して辺りを見渡したが何もない草原。とりあえずシフトをRに入れてバックをしながら後ろを振り向こうとした時、車が何かに乗り上げたのがわかった。


 あっ後方確認不足だわと思いながら振り向いたら、そこには黒い小山が……


「グラアアアアアァァァァ!!!」


 どうやらドラゴンの尻尾を踏んだみたい。ぼくたちの時速150キロドライブがスタートした。

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