オカルト研究部の事件④
オカ研に起きた2人の失踪事件を話終えた後、少しの沈黙が流れた。
「…なるほど、要するに二人の捜索を俺の…き、兄弟に頼んで欲しいと」
幸人は兄弟という言葉を少し濁した。
「そうなんだよ、頼むよ」
「お願い、蘭ちゃんも魔加瀬先生も何も言わずに消えるような人たちじゃ無いの。絶対に事件に巻き込まれてるに決まってる」
健斗も部長の望月も幸人の方に身を乗り出しながら懇願した。
「わかった、頼んでみるよ」
幸人は兄たちに頼んでみることは了承したが、手伝ってくれる保証はないと伝えた。
話がまとまったので、オカ研部員達と幸人は明日の放課後またこの場所で集まることに決め解散した。
幸人が住んでいるのは第七高校にほど近い高層マンションの最上階だった。
「あ、お帰り、ユキトくん」
幸人が玄関を開けるとリビングの方から調子の良い男の声がした。
広いリビングには4人掛けのソファーが2つ置いてありその正面には60インチのTVが設置してある。
そしてソファーでくつろぎながらTVを見ている二人が幸人の姉の照美と兄のライトである。
「それで上手くいったんですか?」
「ああ、予定通りオカ研の人探しを手伝うことになった。」
「やっぱり、情報だけ聞き出して私たちだけで動いたほうが早いんじゃ…」
「そうしたいのは山々だが、あの子たちに勝手に動かれると帰って危険だろ」
TVを食い入るように見つめながら会話してくる2人に少しイラっとした幸人はTVを消して2人を睨んだ。
「おい、任務中だぞ。いつまで遊んでるつもりだ。さっさと情報共有するぞ」
「ごめん、ごめん、じゃあ早速。俺たちが集めた情報によると…」
こうして各々が集めてきた情報を共有し、幸人たちは今後の作戦を練り始めた。
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