オカルト研究部の事件③
オカ研部員たちの話はこうだった。
幸人たちが通う第七高校には、生徒は、必ず何らかの部活に入らなければならないという校則がある。
だが、今年の1月頃、オカ研の顧問だった世界史の教師、魔加瀬林二が突如、行方不明になった。
二ヶ月間、警察が捜索したが見つからず、未だ捜索は続いているが行方不明のままだ。
魔加瀬先生が何の理由もなく、突然姿を消すなんてありえないと、オカ研副部長の潮見が強く主張したが聞き入れてもらえなかった。
そこでオカ研は、独自で、魔加瀬先生を探し始めた。
二ヶ月間、何の痕跡もなかったため、3学期の終わり頃、学校はやむなく魔加瀬先生を退職扱いにした。
それに伴い、オカ研の顧問を、新たに探さなければならない事態になったのだが、特に実績もなく、活動内容も意味不明の部活の顧問になってくれる先生はいなかった。
新学期が始まるまでに顧問の見つから無かった場合、オカ研は、廃部にされることが決まった。
だが、オカ研の部員たちはこれに納得できず、春休みを利用し、旧校舎に集まり捜索を続けた。
先生の捜索を始めて4日後、副部長の潮見がグループラインに「魔加瀬先生の手がかりを見つけた。旧校舎の教室に集まって欲しい」と連絡してきた。
そこで部員たちは教室で待っていたが、現れなかった。
それどころか連絡も取れなくなり、3日が過ぎた。
流石に心配になり、潮見の家に行くと、警察が来ていて潮見が3日前から家に帰っていないことがわかった。
オカ研部員たちは警察に事情聴取され、これ以上の捜索を禁じられた。
春休みが明け、新学期が始まってすぐにオカ研は廃部になった。
そこに転校して来たのが、黒崎幸人だった。
幸人の姉は刑事で、兄は探偵をやっている、という情報をどこからか聞きつけた健斗は幸人の兄弟に捜索の手助けをして欲しいと頼んで来たということだ。
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