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事の結末…責任を押しつけました。

年長組二人の呪文を唱え終わると、風が舞い上がっると物凄い勢いで3人は天井に激突し、天井をそのまま破壊し、上空に高く上がりそこから自由落下を始めた。


尊と高校生二人、宰相、アリスタリナ、尊を守った鎧の兵士、その他諸々の兵士は何が起こったか理解できず、誰一人言葉を発する事もせず、壁に空いた大穴から高く上空にから落ちていく3人を見た。


そして何かが地上に落下した際に起きる、鈍い音と軽い振動が伝わってきた。


誰もが予測しなかった、出来なかった事に、アリスタリナは力なく座り込み、それを慰める宰相と兵士…。残った女子高生と男子高校生も顔を青を通り越し白くし、座り込んでいた。


尊は石つぶてを受けた右脇腹を抑えながら、何とか立ち上がり、歩くだけで激痛が走り、咳き込むと口の中に血の味が広がる体を鞭打って、重い足取りで壁の穴に近寄る。


尊が壁穴に近寄っているのを見たアナスタシアは尊に声をかける。


「お、お待ちください…ひ、人は簡単に空は飛べません!」


尊はそれを聞いて思わず笑ってしまうと、激痛が走り膝をつと、先程守ってくれた兵士の方がそっと手をかけ肩を貸してくれる。


「危ないので下がりましょう。床にも亀裂が入っていて危険ですので」


だが尊は荒い呼吸のまま、兵士の方に話しかける。


「いや、どうなったか…確認しないと…一緒に…確認してもらえませんか?…こちら側と…そちら側の人間で…」


鎧の兵は尊の顔を見つめ頷くと、宰相とアリスタリナに声をかけ二人で地上を確認することを報告する。それを聞いたアリスタリナはすぐに地上に救護を向かわせ、尊用の治療師を呼ぶように手配をする声が聞こえた。


尊と兵士は壁に近付き下を除くと、塔から少し離れた場所に3人が落ちていた。


塔は結構な高さで、ここから落ちても致命傷になるなと尊は思うが、ここ以上の高さから落ちた3人は、上から見てもわかるほどで、酷い怪我では済まない損傷をしているように見え、地面は赤く染まっていた。


「あれは…駄目ですよね?」


「ほぼ……いえ間違いなく生存は期待できないでしょう…」


尊と兵士は二人で確認した後、壁穴から離れ、尊はこちらを見ていた学生二人に首を振って伝え、兵士はアナスタシアに報告をした。


そして尊は兵士の方に話しかけ、一つのお願いをした。


「すいません。…お姫様と宰相様にお話が……あるので付き合ってもらえますか?…この通り録に動けないので、話を…したいだけです。」


「………条件をだしても?」


「どうぞ……」


「お話のあとすぐに治療を受けてもらえますか?」


「もち…ろんです、お願いします…」


兵士は尊との話を終らせると、宰相とアナスタシアに再度声をかけ、尊が話をしたいとつげるとアナスタシアが近付き尊に話しかける。


「まず貴方様の怪我を治療致しましょう。お話はそれからで宜しいでしょうか?」


だが尊はアナスタシアの好意に首を横に振り、今話したいと伝えると渋々だか了承をした。


尊は脇腹の痛みをこらえ、大きく息を吸い、一気にまくしたてた。責任を30代サラリーマン達に押しつける様に話をすすめる。


「このような格好で失礼します。まず結論から話させていただくと、この度の結果はあの3人の自業自得です。……姫様のお言葉を無視し、独走し、建物を破壊した罪など、いくら混乱していたからといって、弁解の余地もございません。そして止められなかった私達3人も同罪です!申し訳ありませんでした!!……ただ!!私達3人も混乱の極みにあり、ほとんど現状を理解できておりません。出来れば一通りの説明と恩情をいただければと思っている所存です!」


一息で言いきれず何度か止まりながらも、早口で言い終わると助けてくれていた兵から手を話してもらい、尊は片膝を付き頭を下げた。

尊は土下座は無理!この体制が限界!!などを思いながら頭を下続けた。

体制を変えたことによって耐えていた激痛が更にひどくなり汗が止まらなくなっている。


アナスタシアは先程の年長組とくらべ、話が通じる事に安堵し、怪我をしてなお頭を下げる尊にとても良い印象を持った。

それはアナスタシアだけでなく宰相や護衛の兵士にも真摯な対応ととれ、ニホン人には人種が2種類あるのではと思わせるほどだった。


「ありがとうございます。貴方のお気持ちは確かに受け取りました。感謝いたします。もちろんご説明などすべてさせて頂きます。突然の環境の変化に混乱するのは人として当然でございます。どうか頭を上げてください。」


アリスタリナが尊に声をかけるが、尊は頭を挙げず返事もしない。

再度声をかけるが応えないとアナスタシアが近付こうと動いたら、肩を貸した兵士が、ハッと気付き尊の顔を覗き込みアナスタシアに伝える。


「治療師を早く!意識がありません!」


「っっ!!!!急いで!先程呼んだでしょう!まだ来ないのですか!!」


アリスタリナの絶叫が塔に響いた。


お淑やかで有名なアリスタリナの絶叫は、数年間兵士の中で話題になったのはここだけの話。




尊が魔法をモロにくらっていたのに、なんでこんなにアナスタシア達が悠長にしていたのかは、それは【ニホン人】だからです。


このあとの話で【ニホン人】のイメージがわくお話がかけたら幸いです。:D

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