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プロローグ…突然の出来事でした。

土下座下男(どげざしたお!)と申します。


初投稿ゆえ未熟な部分もあると思いますが、精一杯書いてみたいと思います。


誤字、雑字があると思おますが生温い目線で見守っていただけたら幸いでございます。


どうかよろしくお願いします。

何気ない日常。何気ない毎日。

人は生きるために、自分の未来のために、勤めや学校に通い毎日の糧をこなし、日が暮れれば自宅に戻り疲れを癒やす。

多数の人はそのような日常の中に幸せを感じており、そしてその日常はきっと続いて行くのだろうと思っているはずだ。


そんな世界にとある一人の男がいた。名前は神崎 尊(かんざきたける)

歳は21で中肉中背で顔が特に良いわけでもない平凡な容姿の男だ。仕事はとある機械の営業販売をしている。

来る日も来る日も足を棒にし、色々な地域に営業にまわり、客に頭を下げ、商品の販促に勤めるしがないサラリーマンだ。


そんな尊は会社の評価は高くない。営業成績自体は悪くないのだか、苦労して取った案件を上司の采配で他の同僚営業に渡されたり、問題ごとが起きたクライアントを回され、他人の失敗の尻拭いをさせられ、営業成績を下がった評価にされているからだ。


その原因のとなった上司や同僚はそれ見たことかと尊を罵しり自己満悦に浸っている。だが尊はそれを否定せず、謝罪をして周り成績を上げるためまた外回りやアポイントを取る電話を朝から晩までし、他の営業社員用の資料を夜遅くまで一人で作る。



それの繰り返しが尊の日常。

生きがいのない生活。

ただ時間を浪費している作業だ。

会社を辞めるにしても特技も技能も特に秀でているものはなく、やりたい事も夢もない。

尊は余り…いや、かなり悪い待遇の幼少期を送っていたためか、自分の人生を諦めかけていた。


尊はふと思う。何のために生きているのだろうと…。


尊には身内は居らず、友人も居ない。

中学生から高校卒業までは施設暮らしで、そこからすぐに今の会社で働いている為、現状の生き方しか知らない。


同僚等にバカにさても、何を言われてもただ尊は今日も仕事をしに、会社を出ていつも通りに営業先を回る。

そして電車を乗り継ぎ、目的の会社の近くを通るバスに乗り込んだのだった。


そのバスが運命の岐路とは知らずに……。



時刻は11時38分。

今日のアポイントの時間は13時だ。これなら時間にだいぶ余裕ができたから、最寄りに着いたら少し休めるなと尊は安堵し、一番後ろの席に座り、今日の販促のシュミレーションをする為目をつぶり、イメージを想像する。



時刻は11時50分。

シュミレーションを終えた尊は、資料を出して商品を見直している。


時刻は11時59分。

資料を鞄に締まっていると前方が騒がしくなったので目を向けると出口付近で何か光っているらしい。

運転手がバスを止め、前方から降りるように指示をだす。

一番後ろの席にいる尊がすぐに降りれるはずもなく、後部座席から立ち上がり何があったのか様子を見る。


尊の目に飛び込んだのは、バスの中心置の出口扉前の床が何か光っている光景だった。


そしてその光は徐々に強く大きくなっているように見えた。


バスの運転手は老人と幼児連れの女性を下ろしながら、他の乗客に声をかけている。後部座席組が並んで押さない様に進むのを待っていると床の光が更に大きくなり輝きも強くなる。


後部座席組の先頭にいた女性が、怖い無理!と叫びだし立ち止まる。

その後ろにいたサラリーマンが女性を押しのけて通ろうとするが、光に触った瞬間、何かに弾かれたように尻もちをつき、それに合わせて女性が悲鳴を上げる。

運転手は入り口から飛び出し、外から避難してくださいと叫んでいる。


そして時刻は12時00分。

バスの中が尋常じゃない光に包まれた。


時刻は12時01分。

バスからの強烈な光は止まった。近くを歩いていた通行人や、バスの後ろに並んでた車の運転手等もバスの異変に気づき様子を伺っている。


運転手は恐る恐るバスに戻ると、そこには先程まであった異常感とバスに取り残されたはずの5名の乗客が姿が無くなっていた。


運転手は後部座席までゆっくりと近づきながら、残っていたはずの乗客に声をかけるが返答もない。


そして一番後ろの席までたどりつくが、席に残っていたのはさっきまで座っていたであろう乗客の荷物をだけだった…。




時刻は12時00分に戻る


バスに残された尊達はバスの中で出るに出られずにいると、光がより一層強くなりもはや閃光の様に光は輝いていた。


「っ!まぶしっ…」


眩い光が目に差し込むと尊は思わず目をつぶり

手をかざした瞬間、尊は足元をから落下する。


「は?」


思わず目を開けるとバスの中ではなく、薄暗い何処か分からない空間を自由落下していた。


「うああぁぁああぁ!え?えぇえええぇ?し、しぬぅうう!?」


堪らず叫び声を上げるが、落下は止まりもせず、更に落ちる速度が上がる。


尊は死を覚悟し目をつぶるが、約1分以上そのまま落ち続けた。


尊は訪れない死の衝撃に、恐る恐る目を開けあたりを見渡す、落下中のため風圧が全身に強く当たる。尊は眼鏡がなければまともに目が開けられなかっただろう。

自分の他に5人ほど、訳の分からないこの空間で一緒に落ち続けていた。


尊は死の恐怖と焦りで思考がまとまらず、ただ落下に身を任せる事しかできない。


どれくらいの時間の間、落下していたか尊には確かめる余裕が無かったが、暫くしてとうとう終点と思わしき場所が目に入ってきた。


それは落ちていく先の薄暗い空間に、光が瞬いてどんどん大きくなっていく。


今度こそ死を覚悟した尊は、目をつぶり、今まで生きてきた思い出を走馬灯のごとく振り返り一人思う。


(あぁーぁ、禄な人生じゃ無かったな…おまけに最後はこれか…)


そして光とぶつかり合い、尊は意識を飛ばしたのであった。


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