71話 皆で遊園地②
6人で遊園地の中にあるファミレスへ入る。
今日は休日なので、家族連れが多い。
ウェイターに案内してもらって席に着く。
女性陣と男性陣に分かれて席に座る。
雄太と武彦がメニューの取り合いになる。
それを光輝が止めに入る。
それを見て女性陣が楽しそうに笑う。
それぞれにメニューを決めて、ウェイターを呼んで、メニューを注文する。
光輝は無難にコロコロステーキを注文する。
男性陣は全員、ご飯大盛だ。
全員がドリンクバーを頼み、それぞれに飲み物を取りにいく。
ひまりがメロンソーダを片手に持ち、片手にスープを持ってヨタヨタと歩いているので、光輝はスープを持ってあげる。
「ありがとう光輝……ちょっとスープを入れすぎちゃった」
「何回でもおかわりできるんだから、これからはスープは少なめに入れたほうがいい。こぼした時に熱いから」
「うん……ありがとう」
雄太と武彦はステーキを頼んで、大きく肉を切って、口に頬張っている。
女性陣は色々なハンバーグ定食を頼んでいた。
それを3人で、少しずつ分け合って食べている。
ハンバーグを食べて、女性陣も大はしゃぎだ。
そんな女性陣の姿に見惚れていると、光輝のコロコロステーキが雄太に食べられていく。
「やめろよ雄太……自分の分のステーキがあるじゃないか」
「俺の分だけじゃ足りねーんだよ。光輝は小食でいいじゃん」
勝手に人を小食と決めないでほしい。
食べる時はきっちりと食べている。
光輝は食べることに集中して、雄太からの攻撃を防御する。
そうしている間に雄太のステーキを武彦が一切れ持っていって口の中へ放り込む。
「こら、武彦……俺のステーキを取るなよ」
「よそ見している雄太が悪い」
「なんだとー」
男性陣3人はステーキと取り合いで大騒ぎだ。
それを見た女性陣が楽しそうに笑っている。
ひまりが、光輝にハンバーグを一切れくれた。
「いいよな……彼女がいる奴は……」
雄太が羨ましそうに光輝のハンバーグを見る。
光輝は雄太に取られる前に、ハンバーグを口の中へ入れる。
ハンバーグは肉汁がジューシーでとても美味しい。
「皆で来る遊園地も楽しいわね……2人だけの遊園地も良いけど」
渚がそう言って、おっとりと微笑む。
「渚は遊園地に2人だけで来たことがあるのかよ」
「それはあるわよ。私……中学の時は彼氏いたから……まだまだ幼かったわね」
渚は昔を遠い目をして昔を思い出しているようだ。
雄太は、そんな渚を見て、なぜか焦っている。
「高校に入ってからは彼氏を作る気はないのかよ?」
「今はないわね……来年は高校3年生だし……大学にも行きたいから……今は予定はないわ」
それを聞いた雄太は肩を落として、ガックリとうなだれる。
それを見た渚が優しい目で雄太を見る。
「あくまで予定よ。予定。そんなに落ち込まないでね」
「お……おう」
渚に慰められ、雄太は元気を取り戻す。
雄太が渚のことを好きなことを、渚は勘づいているのだろう。
食事が終わり、ファミレスを出て、皆で地図を見て、次の乗り物を探す。
武彦と若菜が乗り物系が苦手なことがわかったので、皆でコーヒーカップに乗った。
雄太が必死にハンドルを回すので、雄太のコーヒーカップが高速で回る。
一緒に乗っている渚は嬉しそうに、拍手している。
若菜と武彦を見ると、武彦は目を回してグロッキー状態だ。
若菜は慌てて、武彦の隣へ行って、介抱をしている。
「もっとー……もっと回して……もっと速く……」
「もっと速く回すぞ」
ひまりは速いモノが好きなようで、両手をあげて喜んでいる。
光輝は必死にハンドルを回す。
色々な乗り物に乗り、皆もそろそろ疲れが見え始めた。
西の空が夕陽で真っ赤に染まっている。
大きくてきれいな夕陽だ。
「夕陽を見ながら観覧車に乗りたい」
「それいい……」
珍しく若菜が興奮して、ひまりの意見に賛成する。
渚もおっとりと頷く。
若菜と武彦、ひまりと光輝、渚と雄太のペア順で観覧車に乗る。
観覧車から、遊園地の周囲が一望できる。
そして赤く輝く夕陽が眩しい。
ひまりは光輝の隣に座って、肩に頭を置いて夕陽を眺める。
「この夕陽、忘れない……光輝と乗った観覧車も絶対に忘れない……ありがとう……嬉しい」
ひまりは光輝の首に手を回して、顔を近づけてくる。
光輝もひまりの細い腰を抱いて、ひまりを抱き寄せる。
ひまりが光輝の唇に自分の唇を軽く重ねる。
そして2人で熱いキスを交わした。




