偉そうな奴には頭を下げたくなくなる〜だって何かを失った気がするから〜
きぃ〜よし、こぉ〜の夜、お〜れは、ひ〜とり〜、な作者こと作者です。
彼女は
「クリスマス合コンあるから今日は一人で食べてね。」
と言ってルンルンに服を選んでました。
出る間際にカッコいい人が居たらら狙おうっと、なんて聞いていません。
多分、彼女が居るのに合コンに行かれるなんて俺くらいなのでは・・・
イブだったのに、イブだったのに、イブだったのにイブ・・・(以下略)
そんなこんなで始めましょうか。
シクシク。
どぶぼぉ。
失礼、どうも荷物持ち青年こと長岡和です。
ただ今、C2で荷物持ちをしております。
それ自体はいいんだけど昼飯を食べているんだけど。
別にフランス料理のコースは嫌いではないのだけど。
なんで政治家の藍沢 宗治がこんなところに居てるんだよ〜〜〜〜〜〜!!!!!!
取り乱しちまった。
「な、なんで政治家殺しの宗治がこんなところに・・・」
やべ、策士で有名なのに・・・
殺される!!!
「ははは、一般人は殺さないよ。それにまだ殺したことは無いよ。まだね。」
まだっておい、いつか殺すのかよ・・・
「ある程度のことは知ってるわよね、二つ名はさっき貴方が言った通り『政治家殺しの宗治』よ。でも本性はただの子離れの出来てない親父よ。」
唾を吐き捨てるように言った眼は冷たかった。
家でどんなことしたらこんな眼で見られるんだよ・・・
「やべぇ、超疲れた。」
あの空間にいたくなくて思わずトイレに逃げてきた。
「しっかしトイレまでこんなに豪華にしなくてもいいのに・・・」
そうここのトイレは以上に豪華なんです・・・
天井には煌びやかなシャンデリア、床はおそらく、と言うよりかは確かに大理石で出来ている。
石には詳しくないけど俺にだってそのくらいの知識はある。
お手洗いは金で装飾されていて多分このトイレを作る費用だけで俺の給料の2年分くらいは堅いと思う。
トイレと同じ値段の俺の二年・・・・・・
「はぁ、何か哀しくなってきた。」
「何が哀しいのかね。」
だって
「俺って場違いじゃないですか、藍沢さんもお父さんもいい服着て、マナーだって板についてるし・・・」
「そうかそうか、私は君から見ると相当偉い人なのかな。」
「それはそうでしょ、雑草魂で着任から五年目に自分で新党を創って、今となっては大御所にまでしたんだから。政治家って胡散臭そうだけど、あの人は話してる間もずっと俺らの眼を見てるみたいで信じれるんだよ。」
「そうかそうか、褒められると嬉しいね。そろそろあの子が怒りそうだから先に戻っておいてくれるかな。」
「はいはい、それじゃまた。」
そう言ってから席に戻るとデザートのドルチェを弄りながら待っていた。
「遅かったのね。」
ニコニコ笑っている。
俺は知っているこの眼を、今日で三回目。
一度目は尋問、二回目は拷問、かなり切れてる時の眼。
「えっとごめんなさい、フレンドリーなおじさんと話してたら遅くなりました。」
ふ〜ん、とつまらなさそうな顔をしてドルチェを口に運んでいく藍沢先生。
「で、お父さんとは何話してなの?」
「ん、別に先生のお父さんとは話なんてしてませんよ、変なおじさんです。」
「お父さん何処に行ったんだろうね。」
レストランの中なんだし場所なんて限られてくるだろ。
タバコが吸えるところとか、トイレとか・・・トイレ?
「日本式で言うと厠の?」
「そう。」
「アメリカ式で言うとW.Cの?」
「そうよ。」
「韓国式で言うとハジャンシの?」
「韓国語なんて知りませんよ、でも今先生の思っている場所で間違ってないと思いますよ。」
俺、死んだな。
「そうですね、内容によりますかね、私が会話に出てきてたら・・・火葬がいいですか、それとも水葬?」
どうやら俺は死ぬらしいです。
「良かったですね、お父さんの初めての人ですよ。」
いや、そんな・・・初めての性体験みたいに言われても全く嬉しくないんですけど・・・・・・
「そうかそうか、『政治家殺し』なんて物騒な通り名もようやく晴れるわけだな。」
洒落になりませんけど?リアル殺人はダメでしょ?
しかも殺害予定者の目の前で話すってどうよ・・・
「まあ、来るかも分からない未来のことは今は置いといてドルチェを楽しもうか、ここのドルチェは私のオススメなんだよ。特に野イチゴのレアチーズケーキは家内も大好きでよく無理を承知でお土産に頼むんだよ。」
ははは、味なんてわかりませんよ。
いつ殺されるかも分からないって言うのにノコノコ食ってられますかいっての・・・
結局オススメのドルチェの味も分からないまま、迎えに来た車に乗って帰っていった。
会計?そんなのあっち持ちに決まってるじゃん♪
だって払ったら今月は水だけの生活になっちゃうから。
「多分来月もそうなってたと思いますよ?」
そして俺は何も聞かずに歩いていった。
もちろん、買い物はドンドン続いていく。
SOUJI SIDE
「もしもし、お父さんどうしたの?」
今、電話しているのは娘の藍ちゃん。
娘をあだ名で呼ぶなんておかしいと思うかもしれない、私だって名前で呼びたいけど怒るから仕方ない。
「和、お父さんから見てどう思う?」
「まぁ、普通なんじゃないか?」
全然気に入らん奴だ!!!!!!
「ふ〜ん、結構気に入ったんだ。」
「そんなことない。」
「お父さん知ってた?お父さんって嘘付くときいっつも声が高くなってるんだよ?正直な話秘書さんとしては欲しいでしょ、正直に言ったらあげてもいいよ。」
「欲しい!!!!!」
だって有能そうだし、頭切れてそうだし、天然が混じって遊びがいがありそうだし・・・
「くすくす。お婿さんとしては?」
「絶対にいらん。」
だって付き合ったら俺と遊んでくれそうにないし・・・
「お父さんもそろそろ子離れしないとね。」
「絶対にやらん!!!」
「もし、結婚したら?」
「アラブにでも単身赴任させる!!!」
俺にはその力がある。そのための力だ!!!
「教師なのに海外に単身赴任ってどうやってするのよ。」
知るか!!!その時はその時で緊急党会議でも開いてやる!!!
それからしばらくバカみたいな会話をしていた。
「お父さん、お見合い企んでたでしょ?」
「そんなことしゃらない!!!!!」
噛んでなんかいない!!!わざとだ!!!
「お母さんに言いつけるよ?」
「ごめんなさい。企みました。許してください。」
「じゃあ、ティアラモのケーキいつものやつ、6セットね。」
「いつも、4セットだろ?おい!!!まさか」
電話は切れていた。
「長岡 和、いつか消してやる!!!!!!」
くすくす、と前から聞こえてきた。
「品川笑うな。」
藍ちゃんからメールが来ていたので開いてみた。
FROM 藍ちゃん
くすくすクスクスクスクスくすくすクスクスくすくすクスクスくすくすクスクスクスクスくすくす。
和君のばっかやろ〜〜〜〜〜〜!!!!!!
でも、秘書としては欲しいな。この際騙して性転換手術でもさせるか?それなら開智学園の学園長を脅すか?
『お母さんに言いつけて、家から追い出すわよ(笑)もちろんリアルに』
そして俺は天に向かってお辞儀をしていた。
「品川笑うな!!!!!!!」
乙.
どうも作者です。
僕の一番好きなキャラクターの『宗治』が出てきました。
ちなみに思い浮かんだのは掃除中、はい。
このチャラにはモデルが居ます。
ある会社の重役さんです。
「娘に触れるな、呼吸困難になったら私を呼べ。」
僕が、あなたが人工呼吸するんですかと聞くと
「するわけないだろう!!!ただ見てるだけだ!!!」
と鬼も金棒を捨てて逃げるような顔をしていました。
思わず
「そこは助けろよ。」
と突っ込んでしまいました。
それさえなければ優しくていい人なんですけど・・・
まぁ、面白いからよくこのネタでいじめるんですけどね♪
ではまた次回。