2話
継続させるのが難しいなあー
前回、絶賛遭難中であったシュンであるが。
「……もう、いいや」
脱出することを諦めようとしていた。
三日も移動しても出口は見つからず、食料も底を尽き、終いには、自身が魔物達の食料になるところであった。
この三日間、どれだけ手足を食われたことだろうか。
歩いていれば、不意をくらい手を食われ(勿論反撃して食料にしてやったが)、眠っていれば、フォレストウルフの群れに襲われたりもした(これも、何匹かは逃したが、食料にしてやった)。
「誰か助けに来てくれないかなぁ」
まあ、来ないと思うが。
少なくとも、十日ほど経たないと捜索依頼は出ないだろうし、そもそも捜索依頼は人気ないし。
捜索依頼はギルドから報酬が出るのだが、その苦労に報酬額がみあわない場合が多いのだ。
なので、よほどのお人好しか、暇している者しか受けないだろう。
「……まあ、気長に待つか」
後七日なら、魔物の肉でなんとか凌げるだろう。もしかしたら、運よく抜け出せるかもしれないだろうし。
最悪、食わなくても問題ないだろうしな。
「ただ待つというのも暇だしなぁ、……寝るか」
……ということなので、僕は適当な木に腰をかけ、眠りについた。
いつ抜け出そうか、