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あけましておめでとうございます!
今年もマイペースで更新していきますのでよろしくお願いします♪
パニック状態のオッサンの前に次々と襲い掛かる試練!
オッサンの明日はどっちだ!?
「ここですね・・・」
受験番号が書かれた部屋の前、きょろきょろと左右確認し後ろ手にドアを閉め素早く鍵を閉め、向かった先は洗面所。
何をするかって?
そりゃあもちろん現状確認に決まっている!
自分に何が起こっているのか知らなきゃならない!
それが認めたくない現実でもだ!!!
恐る々鏡に写る自分の姿を確認・・・
そこに写っていたのは・・・
「ちょっと・・・ちょっとちょっと・・・」
我が目を疑う姿・・・
これって昔、MMORPGで使ってた女キャラじゃないか!?
糸目に猫のようなにょほほ口、日焼けした肌にソバカス・・・
普通、こんなときは美少女になるんじゃないのか?
お約束は何処行った!?
こんなことならケチらずに課金してキャラメイクしておくんだったぜ・・・
呆然と鏡の前に立ち尽くす俺に更なる異変が・・・
突如、眼前の空間に渦が発生、そこから何かが俺の顔面目掛けて飛び出してきた!!
「むぎゅっ・・・」
顔に張り付く謎のナマモノ・・・
苦しい・・・息が・・・
「いい加減お退きなさい!!!ハァハァハァ・・・・」
危うく窒息死するところだっただろうが!って・・・ナンダコレ・・・
顔に張り付いていたナマモノを引き剥がすと、出来損ないの天使だった件・・・
「無礼ですね!その手を離しなさい!」
俺の手の中でジタバタもがく天使モドキ・・・
オイオイ・・・こんな幻覚まで見えるなんていよいよ目まで悪くなったか・・・
「幻覚ではないのです!現実を見つめるのです!私のことは天使ちゃんと呼ぶのです!そして私を敬うのです!恐れ多くも女神候補なのです!エッヘン!」
手の中の出来損ないの天使が何か言っている・・・
神様、こんなへんてこな奴が女神候補で本当にいいのか?
「ふぅ・・・酷い目に合ったのです!失礼しちゃうのです!プンプン!高貴な私の扱いには気を付けて欲しいのです!」
腰に手をあてご立腹の天使ちゃん・・・
この不思議生物なんて偉そうなんだ・・・
話が進まないからツッコミ禁止ですか・・・そうですか・・・
「そ・れ・で、この状況をどう説明してくれますの?大体、無断で異世界に拉致とか犯罪じゃないんですの?」
憤慨する俺に天使ちゃんはサラリと・・・
「何を言ってるです?本人の了承はもらったですよ?あなたが別の世界に行きたいって言ったですよ?」
何ですと!?俺が別世界に行きたいと言っただと!?
思い出せ俺!!
回想シーンスタート!ぽやぽやぽやや~ん!
俺の名前は高橋真一、44歳、男。
何処にでもありそうな名前で悪かったな!
彼女?そんなもんいたこともねぇ!
仕事は製造業、主にエレベーターやエスカレータの部品を作ってる。
まあ、俗に言う中小企業って奴だな。
職場の同僚はオッサンばかり、女の子にチヤホヤされてみてぇ!(切実)
毎日毎日おんなじ作業の繰り返し、まるで歯車だ・・・
業務内容には軽作業って書いてあるがあれは嘘だ!
夏は職場室温40℃オーバーの灼熱地獄、冬でもクーラーフル稼働の異常な職場での仕事が軽作業?
馬鹿にしてんのか?って思うねマジで・・・
祝日も月曜日~土曜日だった場合は仕事だしな・・・理由は電気代が安いからだと・・・しかもいまどき週休2日じゃねぇとかありえねぇだろ!
こんだけこきつかっておいてベースアップもしやしねぇ!
これってブラック企業だろ絶対!!
疲れた体に鞭打つ毎日・・・
「はぁ・・・俺・・・何やってんだろ・・・もう、どっか別の世界にでも行っちまいたいなぁ。出来れば女の子に囲まれてチヤホヤされる世界希望・・・そんな世界あるわけねぇか・・・」
ポツリと愚痴がこぼれ落ちる・・・
「その願い叶えるです(よっしゃラッキーなのです!!)!!!」
突然、俺の眼前に渦が出現し、俺の体を飲み込んでいった・・・
そして俺は世界から消えた・・・
益々混迷のオッサンの生活。
これからどうなる!?
この作品はフィクションであり、登場する人物&団体等は多分作者に関係ありません!?