38 『終戦処理』
狐のネリカは布団から抜けだして寝間着からドレスに着替えた。
ゴーレムにヘドロの騎士の槍が刺さったのを見届けたのだ。
そう、ダメージゲージが適用されていない。
プレイヤーの死亡でゲームが終了する。
塔の屋根からじっと事態を監視者達は見守った。
「公子。始まったよ。僕は退散する。――紅公子の勝ちだ」
「うお、始末を押し付けやがった!
ちょ、待って、手伝って!」
「紅公子も逃げれば良いよ。
監視者はそこまで義務を負わないだろ? じゃあね」
「う、裏切り者――!」
「良く判ってるじゃん」
魔女の撒いた『面白い』が始まろうとしていた。
「――水取くん許してくれるかな?
僕より他の女を選んだから、ちょっとした意地悪だよ」
指でくるくると糸を巻きながら呟いてネリカは退散。
さて紅公子ちゃっきーは大変困った。
「これ、どーするべ」
力の王の一人とはいえ面倒なものは面倒なのだ。
めんどくさいから一杯対策して頑張ってた。
ネリカの奴が台無しにして逃げた。
にくい。ちくしょう! パンツよこせ。
あのあざとい縞パンにポエムを縫いこんで晒し者にしてくれるわ!
とりあえずやれる最善を尽くしながら考える。
行き当たりばったりとも言う。
そして庭を駆けずり回りながらエイプリルを発見した。
続いて思い出すは呪いの品の事。




