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物語その6
ジルと計画をたててから四日後。
「やっほー、アラスター!」
ジルが来た。一週間といったのに、ジルは四日で思い通りの精霊を作り上げたようだ。
「精霊なんだけどさぁ、めっちゃ良い子ができたんだよ!」
そう言ってジルは鞄から大き目のビンを注意深く取り出した。
「かわいい……」
わたしは静かな声で言った。大きな声を出すと中の精霊が怖がってしまうのではないかと思ったのだ。白く透き通った肌にくりくりの透き通った青い目。その目に光が宿っていないのがまた逆によかった。どこを、なにを見ているのか良く分からない目。ふわふわの青に近い水色の髪の毛。髪の毛は耳より少し上の部分で二つに結んでいる。所謂ツインテール、というやつか。何をとっても本当にかわいい。
「この子を三日で作ったの?」
「うん、まぁね」
信じられない。
「それにこの子望み通り魔力も高いし! それよりアラスター、この子もいいけれど、石の方は良いのあった?」
「うん」
わたしは、深く青く輝く、コレクションの中でもひときわ大きな石を差し出した。