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Ifの切り札  作者: 乃石 詩音
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物語その13

とりあえず厄介な人物は排除した。私は外から聞こえてくる銃撃音に毎日耳を澄ましていた。ひにひに強くなる銃撃音。止む気配を感じさせない銃撃音。私は試しにあの二人を消した時のように全身に力をこめた。


 なんということだろう。誰が起こした奇跡かわわからない。何故いきなりこうなったのかもわからない。しかしわかることは一つ。戦争が終わったのだ。長い、長い、長い……。これで子供たちに安全に教育させることができる。しかし私たちは戦いに負けた。こんな惨い戦いに勝ってもなんも嬉しくもないが。勝ったほう、ディニミスもたくさんに犠牲を出したというし、今回の戦いはどちらが勝ったとかは関係ないだろう。ただし、気になるることがある。今回の終戦理由は、カロン側の兵士が多くやらえれ、人数確保が難しくなったためだ。それは別にいい。兵士がある日街中で多く死んでいったという。比較的安全で、敵の兵士もあまりいないという街中で。

 数日後の新聞の一面は、なんと私もわけてもらったブルーストーンについてだった。多くの兵士が謎の死をとげた街から非常に強力な魔力が感じられるということで、魔界警察が調べた結果ブルーストーンと、五体の精霊がいたという。魔界警察が取り押さえようとしたところ、精霊たちはブルーストーンごとどこかへ消え去ったそうだ。もはや、私の友人がたちあげた組織「if」は平和を願って活動するものではなくなっていた。もしかしたら最初からそうじゃなかったのかもしれない。「if」はもう……、悪の組織となっていた。もし私のところにあるブルーストーンが誰かにみつかってしまったら? 私は怖くなった。ブルーストーンはどこかへかくしてしまおう。悪はifだけじゃない。私も「悪」に「黒」に染まっていた。

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