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七十六

 だが割り込むように、霊鳳が政吉に向って


「あんたってさ、いっつも考えが偏ってるよね? それで幹部だって? フン、壱組もたかが知れてるねえ」


「な、何だと? 俺自身に言ってくるならまだしも、組まで侮辱する気か! まだまだひよっこの楊組にだけは、言われたくないわい!」


「ひ、ひよっこだって? こっちがそうなら、そっちは……」


 辰爺にとって、もっとも懸念されていた組同士のいがみ合いだ。

 おまけに、とどまるところを知らない。


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