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十
破近、一礼して奉行所を出た途端
「ホンマに天然なんやから! 誰がお花なんかに」
しかし、動機はあまり変わらない。いずれにしろ〝女の為〟なのだ。
破近が戻ると、すでに二人の姿があった。
「朝ちゃん、どうやった?」
「へい。実は、この緑家では夜通し土佐犬を敷地内に放しているそうで」
「番犬なん?」
「へい。それで、近所の誰もが、昨夜はその泣き声を耳にしなかったと。何しろ物凄い声で吼えるんで、すぐにわかるらしいですな」
破近、一礼して奉行所を出た途端
「ホンマに天然なんやから! 誰がお花なんかに」
しかし、動機はあまり変わらない。いずれにしろ〝女の為〟なのだ。
破近が戻ると、すでに二人の姿があった。
「朝ちゃん、どうやった?」
「へい。実は、この緑家では夜通し土佐犬を敷地内に放しているそうで」
「番犬なん?」
「へい。それで、近所の誰もが、昨夜はその泣き声を耳にしなかったと。何しろ物凄い声で吼えるんで、すぐにわかるらしいですな」
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