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二十五

 皆が何だかんだ言ってる中、最も困っているのは


「はあ。こりゃ早速、予想だにしなかった事が起きましたなあ」


 進行役の辰爺に決まっている。

 この時、二色の女から


「辰爺さん。この際いっその事、全員がその素性を包み隠さず明らかにしたらどうでしょう?」


 これには、蕾の隣から


「そこの姐さんよ。それは、決まりに反する事ではないのか?」


「でもね、濃紺の方。すでに、この中に余計な者がいるのですよ? 決まりも何もないでしょ?」


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