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 目的地の緑家に到着した破近


「お、朝ちゃん。おはようさん!」


「こら旦那、お早いお着きで」


「それにしても」

 破近が周囲を見やりながら


「なあんも残ってないやん!」


「へい。萩の旦那が、お花をしょっ引いていきましたから」

 そう答えた親分だが、首を傾げ


「ところで、旦那は何をされにここへ?」


「うん。お花ちゃんの濡れ衣を晴らそうと、ね」


 これには、さすがの親分も目を丸くし


「え? まだ何もお調べしてない内にシロですって?」


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