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六十
そこに記されているのは――
「甚平殺しの段取りについての指示やわ。こら、間違いなく源五郎からのもんやな」
そう頷きながら、破近が
「喜助、ようやったわ!」
これに、滅多に褒められた事のない相手が
「猿公の野郎には負けられませんから!」
やはり、これで発奮したのである。
だがそこは破近、お見通しだった。
「でな、朝ちゃん」
「へい」
「このがさつな喜助の事や。文を盗まれた事なんぞ、とっくに定吉は気いついてるはずやねん」
そこに記されているのは――
「甚平殺しの段取りについての指示やわ。こら、間違いなく源五郎からのもんやな」
そう頷きながら、破近が
「喜助、ようやったわ!」
これに、滅多に褒められた事のない相手が
「猿公の野郎には負けられませんから!」
やはり、これで発奮したのである。
だがそこは破近、お見通しだった。
「でな、朝ちゃん」
「へい」
「このがさつな喜助の事や。文を盗まれた事なんぞ、とっくに定吉は気いついてるはずやねん」
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