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四十八
「ちょ、ちょっと待ちや!」
だがお富さん、一度言った事を覆したりはしない――つまり頑固者なのだ。
「ほな、さいなら! 帰って、父上と相談しとくさかいな」
「相談って?」
「われとの離縁に決まってるやんけ!」
これには破近、青き目を丸くし
「そ、そんな阿呆な! ね、機嫌直してよ、お富ちゃん」
義父から受けた恩は、そら深いものがあるのだ。
「やめんか、気色の悪い」
ここで相手が嫌な目つきをし
「ほな、着物でも買ったらんかい」
「ちょ、ちょっと待ちや!」
だがお富さん、一度言った事を覆したりはしない――つまり頑固者なのだ。
「ほな、さいなら! 帰って、父上と相談しとくさかいな」
「相談って?」
「われとの離縁に決まってるやんけ!」
これには破近、青き目を丸くし
「そ、そんな阿呆な! ね、機嫌直してよ、お富ちゃん」
義父から受けた恩は、そら深いものがあるのだ。
「やめんか、気色の悪い」
ここで相手が嫌な目つきをし
「ほな、着物でも買ったらんかい」
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