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三十二
だがこの素振りが気になった姐さん、何と川原まで駆け寄ってきている。
それを見たお富さん、隣を肘でつつきながら小声で
「おい、姐さんってか?」
これにたじろぐ亭主。
「あ、いや」
「われ、今、手を振ろうとしてたやんけ?」
「し、してないわ」
そこにやってきた姐さんが
「どうかされましたかい?」
「い、いや」
これに破近、すぐに隣を指し
「これ女房の……」
これを遮ったお富さん、頭を下げながら
「富でございます……お姐さん!」
だがこの素振りが気になった姐さん、何と川原まで駆け寄ってきている。
それを見たお富さん、隣を肘でつつきながら小声で
「おい、姐さんってか?」
これにたじろぐ亭主。
「あ、いや」
「われ、今、手を振ろうとしてたやんけ?」
「し、してないわ」
そこにやってきた姐さんが
「どうかされましたかい?」
「い、いや」
これに破近、すぐに隣を指し
「これ女房の……」
これを遮ったお富さん、頭を下げながら
「富でございます……お姐さん!」
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