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九十七

「ああ、そのまさかや! それな『丸』の近くで拾った藁やねん! ほら見てみい? 血の跡がちゃんと着いてるやろ?」


 その迫力に押されながらも、相手が


「そ、それがどうした?」


「でな、おまえさん、中途で店から出たやんか?」


「あ、ああ。それは前にも言ったぞ!」


 頑張る怪人だったが、その倍返しで破近が


「その間にな、おまえさんは、たまたま近くを通った人間に手をかけたんや! 誰でもよかったはずやし、な! ちゃうんかい? カス!」


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