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二十一

 翌日の昼時、食堂で向かい合っている二人。


「……ちゅうわけで、誰も尻尾を出さんかったわ」


「そうですか。お疲れ様でした」

 相手を労う横ちゃんだ。


「そっちは?」


「はあ、こちらも特には……それより破近殿、左を」


「ん?」

 破近が、左の方に目をやると


「お、松殿。こらまた、平目の色が変わるまで醤油漬けちゃって」


「次、右を」


 横ちゃんに言われるまま、今度は右を向いた破近


「なな? 桜殿まで、鮪にメッチャ醤油かけちゃって!」


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