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八十五
「賊やて? 仮にそうやったとしてもな、金目のない若いもんの一行様と知ったら二度と来やせんわ。もっと、割りが合うとこに盗みに入るに決まってるって!」
破近、歯に衣をかぶせるなど毛頭ない様子。
「は、はあ」
曖昧に頷くお清に、さらに
「そやから今回のは賊でもなんでもなく、下手人は間違いなくこの中におるで」
こう自信満々に言われたら、何も言う事がなくなる――いや一人だけ、小春が申し訳なさそうな顔で
「あのー」
「何?」
「賊やて? 仮にそうやったとしてもな、金目のない若いもんの一行様と知ったら二度と来やせんわ。もっと、割りが合うとこに盗みに入るに決まってるって!」
破近、歯に衣をかぶせるなど毛頭ない様子。
「は、はあ」
曖昧に頷くお清に、さらに
「そやから今回のは賊でもなんでもなく、下手人は間違いなくこの中におるで」
こう自信満々に言われたら、何も言う事がなくなる――いや一人だけ、小春が申し訳なさそうな顔で
「あのー」
「何?」
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