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七十三

「ならば、逆に聞くが」

 翔助は、追求してくる直次の顔を正面から見据え


「何故、賊は二度も侵入したんだ?」


「そ、それは」

 腕を組んだ直次、少し考えてから再び口を開き


「確かに疑問だ。一度侵入して、人がいるのがわかってるはずだからな」


「それと、源平の死体を見て何か気づかなかったか? 誰でもいいから、思った事を言ってくれ」

 翔助はその場を見回したが、誰からも返事はない。


「じゃあ聞くが。源平はどんな風に死んでいた?」


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