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四十四

「こ、この私を疑ってるの!」


 予想通りの八重の剣幕に、仲間たちが顔を見合わせてる中


「あ、別に嫌やったらかましまへんで」

 澄まし顔で、破近が相手に近づき


「ほな、そこの物置の中にでも入ってもらいまひょか?」


「も、物置ですって?」

 相手が驚いた後、すぐ開き直り


「ふん、わかったわよ。どうぞ、お好きに! 何だったら、私の風呂敷の中まで探せばいいよ!」


 それを聞いた破近、鍵束を取り出し


「ほな、直次はん。これ使いなはれ」


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