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三十三
「は、はい」
蚊の鳴くような声である。
「そやな、やっぱり」
そして、再び源平に目をやった破近
「こんな暑さの中やから、体が温かいまんまやけど。この血の固まり具合から見て、やられたんは少なくとも卯の刻までやわ」
「となると、旦那。昨夜のお開きが亥の刻だったんで、そこから卯の刻の間に殺められたわけですかい?」
「そや、姐さん。で、誰か船長を呼んできてくれへん?」
「私が参りましょう」
さすがに素直な輝吉さんである。
「は、はい」
蚊の鳴くような声である。
「そやな、やっぱり」
そして、再び源平に目をやった破近
「こんな暑さの中やから、体が温かいまんまやけど。この血の固まり具合から見て、やられたんは少なくとも卯の刻までやわ」
「となると、旦那。昨夜のお開きが亥の刻だったんで、そこから卯の刻の間に殺められたわけですかい?」
「そや、姐さん。で、誰か船長を呼んできてくれへん?」
「私が参りましょう」
さすがに素直な輝吉さんである。
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