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二十五
話も一段落したところで、破近が、先程自らぜんまいを巻いた柱時計に目をやり
「あら、もう亥の刻やん」
それを一緒になって見ている姐さん
「ねえ旦那。あれも異国の代物ですかい?」
「そそ。ほら、今短い方の針が指しますやろ? あれって、実は数字の十でんねん」
「あんなのが、十と? まるで記号みたくって、ちっとも粋じゃないですねえ」
「ホンマでんな」
ここで、彼が皆を見回し
「ほな眠くなったし、ぼちぼちお開きにしまひょか?」
話も一段落したところで、破近が、先程自らぜんまいを巻いた柱時計に目をやり
「あら、もう亥の刻やん」
それを一緒になって見ている姐さん
「ねえ旦那。あれも異国の代物ですかい?」
「そそ。ほら、今短い方の針が指しますやろ? あれって、実は数字の十でんねん」
「あんなのが、十と? まるで記号みたくって、ちっとも粋じゃないですねえ」
「ホンマでんな」
ここで、彼が皆を見回し
「ほな眠くなったし、ぼちぼちお開きにしまひょか?」
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