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五
「近くの島?」
「へい。西班牙島って言うんですが、お上の鎖国で西班牙人全員が追い出されてしまい、今やもぬけの殻同然でして」
再び部屋へと戻ってきた姐さん。だが、その目に映ったのは、右手を大事そうに懐へ入れている――
「だ、旦那。何されてるんです!」
「あ、いやね、この右手の余韻に浸ってるんやけど」
「ば、馬鹿じゃね?」
だが今尚酒気帯びの破近、何故か頭を下げ始め
「ねね、今度は左手……」
その瞬間
「ぱっこーん!」
「近くの島?」
「へい。西班牙島って言うんですが、お上の鎖国で西班牙人全員が追い出されてしまい、今やもぬけの殻同然でして」
再び部屋へと戻ってきた姐さん。だが、その目に映ったのは、右手を大事そうに懐へ入れている――
「だ、旦那。何されてるんです!」
「あ、いやね、この右手の余韻に浸ってるんやけど」
「ば、馬鹿じゃね?」
だが今尚酒気帯びの破近、何故か頭を下げ始め
「ねね、今度は左手……」
その瞬間
「ぱっこーん!」
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