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三十
「要は恨みを持ったその母親が、人形入りの酒樽を送ってきたのか」
この、菖蒲殿の独り言にも食いつく破近
「その通りやろな。もう三回忌やけど、いまだに息子の恨み、忘れやせんでって。それと、もちろんおまえさんを苦しめる為やわ」
「又造は何故に黙ってたんだ?」
「そら、おまえさんに要らん心配をかけたくなかったんやろ」
「そ、そうか」
「でもな、あの又造っておっさんも罪やで。一部始終を見ておきながら、黙ってたさかいな」
「要は恨みを持ったその母親が、人形入りの酒樽を送ってきたのか」
この、菖蒲殿の独り言にも食いつく破近
「その通りやろな。もう三回忌やけど、いまだに息子の恨み、忘れやせんでって。それと、もちろんおまえさんを苦しめる為やわ」
「又造は何故に黙ってたんだ?」
「そら、おまえさんに要らん心配をかけたくなかったんやろ」
「そ、そうか」
「でもな、あの又造っておっさんも罪やで。一部始終を見ておきながら、黙ってたさかいな」
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